ここ数日、不／死／川がやけに素直だ。

仕事中に甘えたくなれば生徒の目を盗んで「ん、」と言って腕を広げてくる。抱き締めてやると擦り付いてくれる不／死／川が堪らなく愛らしく、愛おしい。
寝る前はより素直で、甘ったるい声で俺の名を呼んで擦り寄ってくる。子猫のようで本当に可愛らしい。

素直な不／死／川が世界で一番可愛い。

◇

「何してるんだァ？」

素直になりきれず構って欲しそうにする不／死／川も可愛い。
結局、何をしても世界で一番だった。

今年のクリスマスプレゼントは何が良いかと聞かれ、手作りのマフラーをせがんだ。不／死／川には「既製品で良いだろ」と言われたが愛情の籠った手製のものが良くてな。
だが、不／死／川に手芸の趣味など無い。完全な無茶振りだ。にも拘わらずどうしても手作りが良いという俺の無理な望みを叶えようと、今、隣でマフラーを編んでくれている。俺の為に。

不／死／川が愛しい。

朝、一時間程早く起床した不／死／川が朝食を作り俺を起こしてくれた。

「飯が出来たぞォ」

ここ二ヶ月の中で一番同棲している実感が湧いた。

◇

期間限定で不／死／川の好きな信玄餅が販売される事を知り、今朝方見に行った。
残り四個だった。
不／死／川の手土産にしよう。

一足先に学校を出てパジャマを買いに来た。
去年の冬に不／死／川に贈ったものと同じものだ。

これで今日から揃いのパジャマだ。
何年経っても揃いのものを身に着けられるのは嬉しい。

◇

不／死／川に頼まれた朝食用のジャムを買い、土産に甘い物を買った。事前に伝えていたプリンは無く、別の物を買ってしまったのだが喜んでもらえるだろうか…。

◇

不／死／川から連絡があった。
どうやら好物だそうだ。
電話口でも伝わる程に喜んでいて可愛かった。

◇

早く帰りたい。
一時間前まで隣に居たが…不／死／川が恋しい。

今朝は早起きをして出勤前に不／死／川と犬と散歩をした。
途中、パン屋に寄って朝食用のパンを買った。
四種類買ったのだが不／死／川の選んだパンが一番美味かった。今度俺も買おう。

◇

今夜は鍋だ。
俺が鍋の具材を用意し、不／死／川は酒の肴を作る。
早く帰りたい。

駅前の和菓子屋でおはぎが売っていた。
甘い物に目がない不／死／川は嬉々として店に立ち寄ろうとしたが、途中で財布を持っていない事に気付き「明日買うわ…」と引き返そうとしたので、小遣いをやった。
「これで買えるぜェ」と喜んでいた不／死／川は少年のようで可愛かった。

◇

不／死／川の名誉の為に書いておくが、同棲中は財布が共同の上、不／死／川は俺の倍の収入がある為実質不／死／川の金だ。

◇

実家に帰る為に不／死／川と別れ、駅のホームに着いたところで電話が掛かってきた。

「おはぎ買えたぜ」
「そうか、良かったな」

「前見ろ」

正面を向くと、線路を挟んだ金網越しに不／死／川が手を振っていた。
手を振り返すと満足したようで電話を切って帰って行った。

◇

おはぎを買えた事が余程嬉しかったらしく、電話が切れた後、喜び溢れる絵文字付きのメッセージが届いた。

◇

俺の不／死／川は今日も可愛い。

今年のクリスマスは外食を控え、不／死／川と自宅で過ごす予定だ。ケーキは予約したが、メニューは不／死／川提案のサーモンとアボカドのタルタル以外決まっていない。

◇

先程不／死／川のPCを覗き込んだところ、リースサラダのレシピの画面が表示されていた。

「おい、見んなァァ！」

…仕事中もクリスマスの事を考えていて可愛いな。

一旦実家に帰り、手土産のケーキを持って不／死／川の待つ家に向かっている。

ケーキ屋で何を食べたいかを聞く時に電話を掛けたら寝起きのようだった。犬と迎えに来てくれるそうだが返信が無い。二度寝していないだろうか…。

◇

どうやら俺の杞憂だったようで、不／死／川が犬と一緒に駅まで迎えに来てくれた。
折角なので駅近くの公園を散歩した。木々や落ち葉が色付いていて秋を感じる事が出来て良かった。

家に帰った後、休憩を挟んで不／死／川の手料理を味わった。不／死／川は俺の食の好みを把握していて、今回も俺好みで美味かった。
食器の片付けを済ませ、明日の弁当を二人分作り、不／死／川とケーキを食べた。終始上機嫌な不／死／川は安定の可愛さだった。

◇

「手ェ繋ぎてえ」

昼寝の時にそう言われ不／死／川と手を繋いでいたのだが犬が落ち着きがなく、見かねた不／死／川が手を離し俺との間に犬を寝かせた。
犬が眠った後不／死／川も眠り、一人起きていた。
暫く経って犬が寝場所を変えると、不／死／川が俺の手を握ってきた。起きている様子はなく、無意識だったのだろう。
本当に俺と手が繋ぎたかったんだな。可愛い奴だ。

前回の日記で犬について記したが、元々不／死／川が飼っていた奴だ。
最初は俺に寄って来ず常に不／死／川にくっついていたが、徐々に俺に慣れたようで今では俺について回り、俺の膝の上に座るようになり、俺と不／死／川の間で眠るようになった。
飼い主に似て可愛い奴だ。

◇

昨夜、不／死／川から「次引っ越す時は分譲にするかァ」と言われた。
初めて二人で暮らすという事で賃貸にしたが、後の事を考えると終の棲家があった方が安心だ。
節制して生活しよう。

今日は、遅く起きて不／死／川と犬の散歩をした。
ショッピングモールで食品と雑貨を買った後、荷物を置く為に一旦家に戻りカフェに行った。前日に予約が取れなかった為ケーキを持ち帰った。
不／死／川に手作り料理を振る舞ってもらい、昼寝をし、ケーキを堪能した。不／死／川の選んだケーキを一口貰ったがどちらも美味かった。クリスマスはあの店のケーキをホールで買おう。

前から気になっていた映画を観る事も出来、充実した一日だった。
明日はまた仕事だ。共に頑張ろう。

早いもので引っ越しから二ヶ月経った。
仕事も私生活も一緒となると喧嘩してしまうのではという周囲の心配を余所に、不／死／川とは今まで以上に仲良くやっている。

◇

今日は、パーティーだ。ちなみに先週もパーティーをした。
その時はピザを頼んで酒を飲んだ。今夜は…俺がハンバーグを焼いて、不／死／川がポテトを揚げてワカモレを作る予定だ。
楽しみだな。

一緒に仕事をして、同じ家に帰って、また一緒に仕事をして…不／死／川と四六時中一緒だ。

今日から不／死／川と新生活が始まる。

◇

「気をつけて行ってこいよ」
「ああ、行ってくる」

「おかえりィ」
「ただいま」

…幸せだな。

不／死／川の大切な日をレストランで祝った。
今年は流行りの病でテーマパーク等に出掛ける事が出来なかったのは悔やまれるが、不／死／川が喜んでくれて良かった。

レストランは事前に予約をした為、時間まで買い物をして揃いのTシャツとマイバッグを購入した。
マイバッグは今までなら揃いで買っていたが、一緒に住めば二人で使えるという不／死／川の提案で一つのみ購入に至った。ましてや俺らは職場も一緒だ。24時間行動を共にするなら一つで事足りるだろう。

レストランの後は家具やキッチン用品を見た。
家電を始め徐々に揃ってきたが買うべきものは他にも山程ある。
来週の休みも買い物三昧だ…。

一ヶ月程記帳を怠ってしまった。
この一ヶ月間に不／死／川に催促をされた事もあるが、一度間を空けてしまうと駄目だな…。

今回重い腰を上げて筆を執ったのは、報告の為だ。
この度不／死／川と同棲する事になった。
諸般の事情により俺の入居が遅れる為、暫くは半同棲という形になるが。
住居は既に決まり、引っ越しを来月に控えている。

同棲が決まって早一週間。善は急げとばかりに事を進めて忙しい日々だ。


不／死／川。今まで待たせてすまなかった。事と次第によってはまた暫く待たせるかもしれないが…俺達の家で待っていてくれ。

二日も不／死／川に会えず体調を崩していた。
今朝も食欲不振の俺に、不／死／川は「今日の弁当は胃に重いから軽い物を買って来い」と言ってくれた。昨夜米を仕込み、早起きをして作ってくれたのにだ。

幸い不／死／川に会った直後から気分が治まり、手製のデミグラスオムライスを味わう事が出来た。卵が柔らかく美味かった。

◇

不／死／川は、本当に優しい。誰よりも優しい。

◇

カトラリーセットは、店頭に赴いたが購入には至らず通販で注文をした。
今日手元に届いたのだが、不／死／川が実物を見ていたく気に入っていた様子で可愛かった。

昨日は、俺が早い時間に眠気が来てしまった。不／死／川に伝えたところ「今弁当作ってるから先に寝とけ」と言われたので声も聞かぬまま眠った。
不／死／川に何を作っていたのか訊ねたら煮物を作っていたそうだ。…そういえば、何日か前に煮物を作ってみたいと言っていたな。

◇

煮物を作るのは初めてだと言っていたが、色合いがよく味が染みていて初めてとは思えない程の出来で驚いた。どうりで時間が掛かる訳だ。帰宅してから煮込むのは大変だっただろうにありがとう。

◇

今日は、七夕だ。短冊に願い事を託そう。

★┷┓
┃実┃
┃弥┃
┃と┃
┃健┃
┃康┃
┃で┃
┃長┃
┃生┃
┃き┃
┃出┃
┃来┃
┃ま┃
┃す┃
┃よ┃
┃う┃
┃に┃
┗━★

「明日の昼飯は何が良いんだァ？候補はエビドリア、ガパオ、中華おこわだ」

昨日の昼食後に不／死／川に訊かれたので、朝からエビドリアを作るのは大変じゃないのかと確認したが大丈夫だと言っていた為エビドリアを頼んだ。
今日は、エビドリアだ。

🦐

これまでは職員室に山程あった割り箸やプラスチック製のスプーンを使用していたが底が尽きてきた。買い足すのではなく、これを機に弁当用にカトラリーを購入する事にした。
今度、不／死／川と見に行く予定だ。

🦐

エビドリアを持ち運ぶ時に形が崩れてしまったようで不／死／川が落ち込んでいた。

「冨岡の飯買ってくる…」

可愛い。
不／死／川は納得がいっていないようだが、焼き目が綺麗で匂いも含めて美味そうだったぞ。

🦐

不／死／川に三年前貰った鞄を毎日使っていたところチャック部分が壊れてしまい不／死／川の愛用するリュックを買おうとしたが品切れだった。使い続けながら一月待ち続け、昨日再販されたので先程注文をした。
これで不／死／川と揃いだ。

🦐

俺は、本当に不／死／川の事が好きだ。

🦐

エビドリアはケチャップライスだった。今までバターライスしか知らなかった事を悔やむ程に美味かった。今度ドリアを自宅で作る時はケチャップライスにしよう。
付け合わせのサラダは俺の好きな生ハム入りで気分が上がったのはここだけの秘密だ。

今日はポキに合わせてロコモコだそうだ。
流石の俺もロコモコは知っているぞ。食べた事も何度かある。

◇

不／死／川の手製のハンバーグは二年前のクリスマス以来だ。
俺は、あれ以上に美味いハンバーグを知らない。知る事が出来るとすれば今日だ。
本当に楽しみだ。

◇

ポキもロコモコも最高だった。
ポキにはマグロとアボカドの他にオクラが入っていた。他の食材とよく合っていた。ロコモコのハンバーグは玉ねぎが沢山入っていて美味しかった。

こんなにも美味い手料理を毎日堪能出来て幸せだ。

料理がまた好きになったわァ。

今日の手抜き料理を弁当箱に詰めてる時に
つまんね、もっと手の込んだモン作りてェ
って思ったんだわ。

んで、今日は早速仕事終わりにハンバーグのタネを作った。
まだ料理を始めたばっかで大したモン作れる訳じゃねぇんだけどなァ。

冨／岡が俺の料理を褒めたり、美味いと言いながら微笑むのが堪らねェ。


同棲したら料理は冨／岡だよなァ、なんて話をしてたが俺にも作らせろよォ？