完での、喧嘩。

喧嘩自体は全くもって初めてなんかやないし寧ろ一度別れたあの時の方がひどかったかも知れへん。だけども、今回も…結局は同じこと。


遊園地にデートに行きたいと突然言い出した俺。受け入れたアイツ。最速ジェットコースターで満面の笑顔、観覧車での甘い口付け。


きれいごとばっかり。

結局は白石の話で意見の食い違い。どちらも折れずに周りも気にしないほど派手に言い合って。


「さよなら、謙也さん」
「ああ、バイバイや。」


せっかく来てた招待状の話もアイツにする前に全部パァや。
まぁ、けれど招待状の話なんしてもきっと嫌がるンやろな。


ごめん、俺はそんなに強くないんだ

財前に、明後日まで連絡出来ひん
とか冷静沈着にも言われた
俺、どうなん？

つい訊きたなったわ。
俺は財前のなんなんですか、って。

まぁ待ってると約束したんで
気長に待つとしよか！


うあー…、でも潮時なのか、も。

あーあ、財前寝てもうた。
…けど！我慢、がまん。
明日また会えますよーに…！

―…ああ、どうして…？

苦しかった。
辛かった。
好きだった、否、好き。

“ごめん”と頑なに謝る財前を
俺は“謝らないで”と
突き放した。

案の定―…“放っとく”って言われてメールさえ止まった。

あんなに欲しがってた
財前からの連絡を、
俺が、止めた。


恋愛を楽観視してたんや、俺。

「好きです」
「ああ、俺も。」

こんな感じで、辛いとか苦しいとかそんなん感じんかったのに。ああ、どうした、俺。


今日は、寝ない。


落ち着いたら、もう一度連絡したい。っちゅーか当初に比べればもう日記を書ける程落ち着いて来たけど。

なぁ、自分言うたやん

「今日はずっと一緒に居ます」って


>

　　Do you love me?

昨日、財前も居なかったせいか眠気はピークを迎え日付が変わった頃にはウトウトしだした俺。然しものの数十秒も経たないうちに緩やかに響き渡ったメロディーと、新着メールを知らせる見慣れた色の点滅ランプ

一気に目が覚めましたっちゅー話や！案の定相手は財前やったんやけど帰って来るなりの第一声が、コレ。


「かわえ…、ずっと俺のこと考えとったん？」


ああ、ほらまたそんなこと言うて。そんなこと一言だって言ってへんのに、何なんやろか、あのピアスくん。可愛えと言われるようなことした記憶もあらへんし…。んで、我慢出来ずキスして欲しいと濁して言った俺に対して続く、第二声。


「…謙也さん、ちゃんと言うて。かわいーくお強請り、できるやろ？」


―…このＳっぷりはなんなんやろ(…)先天的なものなんやろか…？真っ黒なあの笑みにはほんま適わへん


財前も忙しいんやろなー…。
夕方まで、我慢しよ。

今日はとっても素晴らしい丸井に出逢えた。否、出会ったのは数時間前やけど色々話とったら勝手に親近感湧いてもうたわ(←)

其方も恋人さんと頑張って下さい。俺も財前と一緒に頑張るから！
……って彼奴未だ帰って来てへんもんなぁ。


中学校三年生、忍足謙也
早くも乙女思考に突入。

うあー…。アカン。
なして今日に限って連絡取れへんねん(真顔)今日は俺が夕方ぐらいにムラムラしてもうたせいもあって、夜にはチョコレートにも負けない程甘いコトする予定やったんに…。

ああ、ホンマあの色気ムンムンには勝てへんなー、なんて言ってみる(…)めっちゃ綺麗やし…、綺麗、キレイ、きれい。

―…あーもうこの際不貞寝しよ、
ウン、そうしよ！

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めっちゃどうでもええ話やけど、
財前に“けんやさん”って
呼ばれんのが好き。