―…日常が財前に浸食されて、唯の一夜声聴けへんだけでこないに焦れて。結果アイツに八つ当たりなんして全く格好悪いの極みや、ああ自己嫌悪。財前の事情も理解してるつもりやのになァ。取り敢えず今夜は頭冷やす感じで無理矢理寝てまお、おおそうしよ、…思った瞬間響いた携帯のバイブレーション。ああ、もう。アカン、其れだけで頬緩んでもうたわ。やっぱ好き。アホみたいにお前に惚れてしもてる。LOVEを免罪符に毎度我儘ばっか言うてしもてホンマにゴメン。堪忍。スンマセン。マジでっせ。ちゅう訳で以上、忍足謙也の反省文デシタ。マル、

――アホ、


早よ帰るし、良え子で待ってて下さい。

好きやで、

―寂しい、

財前の声に、逢いたい。

最近自棄にあのヒトがデレニャンしとって色々危険。何や企んでるンちゃうやろな。良え財布位なら買うたれる気がする自分が怖い。


アー、眠、
謙也サンちょお膝貸しや。

顎に一つ、痛い位のデッカいニキビ。

世間では想い想われナンチャラて良う言うけども、此れも財前の愛の具現化なんかなて考えたら愛しいようなそうでもないような。

取り敢えず、ビタミンビタミン。

生来の気質とか間の悪さとか諸々のモンが作用して謙也サンとは未だ身体的な意味で繋がった事は有らへん。別にそない焦る事も無いやろ思うてたンやけど、何や今めっちゃあのヒトが欲しい。爪の先から骨の髄まで喰らってまいたい。衝動。

ホンマ呆れる位単純な導線やな、俺の思考回路。


対象が如何の話や無い、可能性の問題でも無い。
只、アンタは俺だけ見てれば良え。そう思うてるだけや。

ガキ臭、て笑て良えですよ。
（ちゅうか旦那は俺やろ常考）

最近の財前はやたらヤキモチ妬きや。
一回拗ねたら何をどない言うても中々機嫌直しよらんさかいに又厄介、

──とは思いつつも、やっぱりそないなトコも可愛いし、何より俺ン事ちゃんと好きで居ってくれてるンやなァて改めて実感、不謹慎ながらに正直ちょっと、嬉しい。とか。

なァ、財前。
好きやで。大好き。
世界で一番愛してるンはお前だけ、

やからそない不安にならんといてな。
（そもそも嫁が思う程旦那はモテず、財前の場合はただの杞憂っちゅう話や、）

「今日の天気は晴れですね」って言うのとおんなじノリで、まるでお茶漬けみたいにサラサラと告られたンが今から丁度７ヶ月前の今日、11日。

未だ未だ全然最近の出来事みたいに思い出すのに、その頃よりも今ン方がもっとずっと気持ち募って財前の事が好き。

永遠に傍に居るとか甘い言葉は言わんで良え、また明日言うて俺と一緒に眠って、其れだけで毎日めっちゃ幸せやから。

おおきに、財前。
此れからも宜しゅう頼みます。

昨日の謙也サンは何や苛付く位可愛かった。詳細は省くけど偶にはああいうンも良えな。意外と本人も愉しんどった様やし。

まァ、何しようと結局アンタは俺だけのモンやけど。


早よ明日、来たら良えのに。

「お早う、」

何気無い挨拶を毎日交わせる相手が居るってコレ、実はめっちゃ幸せな事やんな。
─とか、キャラに似合わんような事を不意に思ってみたりして。


ほな、今日も一日頑張ろか。


財前、行ってらっしゃい、