qirmiz - 日記

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121 :財前光
2013/11/09 13:33

# 墜落るーOTCHIRUー

俺が言葉に編めない感情を、謙也さんは読み取ろうとしてくれる。
時には裏を読んで、俺がホンマに思っとらんことまで推測して過保護になる。
> 導かれる結果はオーバーフロー。
どんなに優秀なコンピューターだって取り扱い可能な最大値を超えたら正しい計算が出来なくなるんと一緒すわ。
# 言いたくないなら完璧に隠せや、自分が仕向けてるんやんか。
# 裏を読めて言うといて、読み間違ったらいかにも傷付きましたーて顔するし。
感情を爆発させて俺をなじるのが止まらない謙也さんの言葉に
心が凍る。
凍った心に罅が入って、感情が割れる音。
それでも、疲れきった謙也さんには、俺の顔を見る余裕はない。
次々に重ねられる冷たい言葉。

優しいあの人を、ここまで追い詰めた。
太陽みたいに優しくて笑顔の素敵なあの人を苦しめとる。
俺の太陽でおることが、ここまで負担になるなら、
もう俺はひとりでえぇと思いました。
そして、どんなネガティブな言葉でも感情でも受け止めようて思ったんすわ。
俺に感情があるから、心があるから、謙也さんを傷付けた。
それなら、もう、俺は何も持たないでいようと思います。
ラッキーなことに、心は粉々に砕けとるから、俺には何も残ってない。
> 俺は人形にはなれへんけど、サンドバッグやから平気すよ、て言うたら、悲しそうな顔されたけど。
でも、もう、あの人にこれ以上、痛い思いはして欲しくないんすわ。
好きやし、たったひとりの大切な人やから。
謙也さんの記憶に残るのは、悲しいもの、苦しいもの、つらいものだけで、嬉しいこと、楽しいこと、幸せやったことが全て消えてしまうなら、せめて、これ以上、悲しい気持ちで満たされないように、あの人を守りたい。

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120 :財前光
2013/11/01 02:58

# 歓喜るーYOROKOBUー

最近、謙也さんは天使やない。
今までの聖人君子ぶりは何だったのかて思うくらいに
オオカミになる。
理性飛ばして欲望のままに押し倒してくる謙也さんは肉食獣みたいや。
> ぜんぶ、…喰われる…！
そう思ったのも一度や二度やない。
けど、こんな風に貪欲に独占されるのは嬉しいんすわ。
> 全部、ぜんぶ、謙也さんにあげる。
> 心も体も全て、謙也さんにあげます。
せやから、ずっと傍にいてください。

……あれ、…これも、調教、すか？(少し考え込み)

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119 :財前光
2013/10/31 00:54

# 記憶るーOBOERUー

> 謙也さんは感情が豊かや。
嬉しいこと、幸せなことがあれば、
ご褒美を貰って尻尾をはち切れんばかりに振る大型犬のように
ニコニコとほんまに幸せそうな笑みを浮かべてはしゃぐ。

悲しいこと、辛いことがあれば、
ご主人様に怒られて世界の終わりを迎えたような顔で落ち込む大型犬のように
ぼろぼろと涙を零して苦しそうに言葉をこぼしていく。

> 一方の俺は、感情が豊かとはとても言えへん。
喜怒哀楽も、顔に浮かべたポーカーフェイスで、ほとんど気持ちを動かさんように生きてきた。
だって、喜ぶんは疲れるし、
怒るんは面倒いし、
哀しむんは飽きとるし、
楽しいことなんか何もなかったから。

けど、最近、俺は以前と比べてよく笑っとると思うし、
喧嘩をして怒ったり、謙也さんとぶつかって泣いたり、
一緒にいて幸せやと思ったり、
ひとりぼっちは淋しいてことを知ったり、
謙也さんとの毎日の会話が楽しくてしゃーない気がしてます。
> ひとつひとつ、俺の中に謙也さんが育ててくれたのは、『感情ー心ー』。
こころを使うんは、頭脳も体力も精神力もけっこう全力で全部を使わんと成り立たへん。
身体中の色んなものと時間を大量に消費して生まれる感情。

数学的に見たら、感情を生み出すなんてマイナスなことばかりやのに、
俺が喜んだり、楽しがったりすると、謙也さんはめっさ喜んでくれる。
俺が驚いたり、知識欲が旺盛で意欲的になったりすると、謙也さんは誇らしそうに俺を褒めてくれる。
そして、いつの間にか、心を生み出す行為に消費されていくもの以上の色んなものを、
謙也さんが俺に与えていてくれたことに気付いたんすわ。

謙也さんとおることで、俺の中に日々生まれていく心の種。
ずっとずっと、覚えていたい大切な宝物。

……俺に感情を育てるていうんも、やっぱり、調教、なんすか？

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118 :財前光
2013/10/30 04:02

# 睡眠る－NEMURU－

毎晩、あの人の腕に抱きしめられたまま眠りに落ちる。
まだ中学生やし、二人で同棲なんか出来る筈も無い。
夜になると、窓からこっそりあの人の部屋にお邪魔する毎日。
> ベッドが広くて大きいんは、あの人の部屋のほう。
> （医者の息子はベッドもキングサイズ。）
ここ数日は俺が風邪を引いとったせいで、俺の狭いベッドで添い寝してくれた。
熱でぼんやりしとる俺に冷えピタを貼ってくれたり、
おねだりするとお話をしてくれたり。
眠りに誘う優しい声と、背中をリズムよくとんとんされるのが気持ち良くて、安心したんすわ。
> もう独りやと眠れへん。
あの人専用に作り変えられていく身体と心。
これもある意味、……調教、すか？

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117 :財前光
2013/10/04 04:10

# 約束るーMAMORUー

好きな人の笑顔、とか。

> あ、いちお、時間的にお約束かましといた方がえぇやろか。
はい。
# どんどんどどどどん、してんほーじ。
いちお、お笑いもそつなくこなすんが校風すわ。
> それに馴染んどるかどうかは別として。(ぼそ)

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