「恋人以外でこんな連続で会うん初めて」
あん子が言うた瞬間、心臓止まるかと思ったと。
恋人おるんか！ちか！こんなさらっとしれっと！え？俺がしれっと好きち言うたけそんお返しとや？違うと？え？それともただ単に言い逃しちょったこつ今言うたん？え？ねえ、ねえ！
なんち、考えて混乱しちょったんば押し殺しては、冷静に、恋人ばおったと？て聞いたら、今はおらんそうな。どがん安心したか。きっと、あん子は知らん。
そいで、二人でアイス食べながらクーラー効かせた部屋で涼んで、あん子が眠くなるまで一緒ん居ったと。
あん子ったら、俺が弱いとこ見せても全然ひかんかった。寧ろよかよち受け止めてくれたと。俺は何故か、弱い癖に人のこつば支えたがる。強いと言われはすっとけど、そいは殆ど空元気と強がり。そいで、潰れかけては、ほとんど誰にも助けば求められんと、ひとりうだうだする。そがんあほの子。
やけ、あん子に以外に、こがん弱かとこ、あまり見せたこつなか。君は俺の特別ばい。なんち、言うたら、
「お前も俺の特別やで」
なんち、言うちくれた。嬉しくて、きゅんちして、堪らんなったとよ。
そばってん…ねえ、そん特別て、どがん意味？特別な友達？…そいとも…期待しち、よかと…？

はっと気が付いた。
勢いで日記ば書き出したとけども、もし俺振られたらこん日記どがんなっとね！
や、なんかね。ようさん嬉しかこつがあって、書きたくなっちもうたとね。タイトルも、あん子が言うちくれたこつが嬉しくて決めて、そいで、勢いよく書き始めたとです。…まあ、振られても書いたら良くよね！普段のこつとか。
今日は、部活行ったら、ロッカーに鍵ば掛かっちょって大変なこつになりました。俺、普段鍵なん掛けんのよ。中にあるんは冬用の厚手のユニフォームと、予備のユニフォーム、髪邪魔んときに縛るゴムとヘアピン(クラスん女子からん貰いもん)。くらいで、いっちょんとられたとしても、痛くなかし。もし、ユニフォーム忘れたら俺が休んどったら使うたらよかとよーち皆に言うちょる位(勿論白石にはしばかれたとです)。鍵は普段、着替え終わったら明日使うユニフォームと一緒に中ん放り込むけ、鍵なん、掛けちょらん筈…ばってん、たまに無意識に外すとよね。そいが、昨日やったらしか。慌てて職員室んオサムちゃんに言うち、合鍵貰い行って…。ちう訳で、部活15分前に着いたとに、コート着いたんは一番遅かったとです。皆ん笑われたと。お前が早来るから、絶対なんかあっと思ったーち。酷かよね。もう。

今日はあん子とカラオケば行っち来たとよ。
一緒にと．と．ろん歌ば歌うて。色々お話。
しちょったら、つい。零れたことば。
「逢ってすぐちゃし、好きやなんて信じられなかよね。」
告白もしちょらんのに、しれっと好きち言うてまいました。
大失敗。もっとむしゃんよか告白、考えちょったのに。
さしおり、お返事は一時保留。恥ずかしさと眠気が来たそうな。
オッケー、しちくれっとかね。
待つのは慣れとっとけど、なんか、いかんね。どきどきすっと。

すきか、ち聞かれたら、好きっち答えます。
あん金髪がきらきら瞬いて、俺に笑顔ばくれる。
ちっとばかし我儘言えば、君は俺に敵わんなぁ、ち言うて許してくれる。
メールが来るのを逐一心待ちんしてみたり、来んかったら不安なってみたり。
女の子か、俺は。
あん子は、俺がこげなこつ書いちょるやなん、言うたらどがん顔すっかな。いっちょん分からんとばってん、まあ、それはいつか。

君がしれっと、俺ん右目ん代わりなるち言うたこと、俺は一生忘れられんち思う。

ほんに、君は俺ん大事なモンば、奪って行きよったよ。