やっと

やっと、だ。
やっと、長太郎が戻ってきた気がする。

というよりも、やっとちゃんと恋人同士になれた気がする。
今までだって長太郎は俺の恋人だったけど、名実共に…恋人と言えるようになったと思う。

長太郎の事が凄ぇ、好きだ。
長太郎の代わりなんかいらない。
長太郎だから、好きなんだ。

此処数日、長太郎の存在と想いを確かめていた気がする。

でも、今日は幸せで嬉しい日になった。
長太郎にとってもそうだったら凄く嬉しい。
長太郎とこうして日々を重ねていきたい。

眠気

一度逃した眠気がやっと戻ってきた。
今なら何とか寝れそうだ。

朝早いと言っていた長太郎に直に言いたいが、今の時間起こすかもしれないのが嫌だから此処から。




おはよう、おやすみ。
今日も長太郎が好きだ

歯車

上手く噛み合っていない歯車みたいになっている。
一瞬上手く噛み合ったかと思えば直ぐに外れて……俺と長太郎は逢うとそんな風で。

その事に疲れた長太郎は寝る少し前に別れを告げてきた。
嫌いになれと言われたけど、絶対に無理だ。
それに…今更過ぎる。
俺をこれだけ好きにさせといて、合わないから俺から捨てさせようなんて、人を馬鹿にすんな。
俺から離れたいなら長太郎が俺を嫌いになって離れればいい。
それでも、俺は長太郎の事が好きだ。
ずっと、長太郎の事だけ好きでいる。

噛み合わない時は悲しいけど、辛くはない。
それは泣いても長太郎がちゃんと包んでくれるからだ。
俺はそれをちゃんと知っている。


だから…いい加減観念して、一生添い遂げるという約束通りに傍にいろ。

俺には、長太郎を悲しませる事しか出来ないんだろうか。
……心底、自分が嫌になる。


> *


そういや、挨拶のキスしかされなかったな。
…やっぱ、嫌われたのかもしれねぇ。

失敗

長太郎に告げる言葉に失敗した。
あっという間に透明で硬い壁が出来た。
壊そうとしても壊れそうにもない。

それに『怖い』と言われ、俺も怖くなる。
長太郎に怖いと言われるのは、これで二度目だ。
『強請れ』と長太郎は言うけど……出来そうにもない。
どんなに触れて欲しくても、またガッカリさせるかもしれないと思うと、そんな事怖くて出来やしない。



長太郎の事は凄く好きだ。
でも……