それぞれ、守るべき領域も生活も別だから。
知らない事も多いと思う。練習メニューも、ロードワークのコースも、学校でどんな子と話してるのかも。

出会った頃からノープランだし、事前に詳しく話し合ったことも特にないよね。なのに、楽しくて…びっくりする。良い意味で行き当たりばったり、いつも流れに任せて……つまり、何が言いたいかと言うと。

この距離感が好きなの。すごく落ち着くんだ。

あと、さすがに今更すぎてどうかとも思ったけど。せっかくの機会だからちょっと聞いてもいいかな。
萌えとか、そういうのあれば。…詳細、よろしく。

ピンクのウサギをご所望ですか？
はい、NFFサービス代行でやって参りました、タマモヴィッチ・コヤンスカヤ！因みに私、キツネではありません。なんせ秘書系バニーですから。

未来への投資は惜しまない、そう仰って頂いたからには私もラブラブ最高♡ロードマップをご用意しておりますの。鳥であれなんであれ、生き物はすべからく理性と羞恥を脱ぎ捨てて、まるっと獣になるのがよろしいかと。

こっそりと愛玩の檻に閉じ込めてしまおうかと考えておりましたが、逆にこの私を骨抜きにして愛らしい鳥かごに納めてしまうのですから。いやはや、まったく。……恐れを知らないのかしら？

ではでは、今後もご贔屓にお願いしまぁ～す！

あ～あ、また降ってきちゃったわね。
でも、今夜の雨は痛くないわ。そっと笑っているような、静かに腕を伸ばして包み込んでくれているような。そんな感じの、優しい雨ね。

時々、背中から影が伸びてくるような気がして、ふと足を止めて振り返るの。でも、そこにはだぁれもいないのよ。ただ道があるだけ。あの道、この道、ぼんやりしていたらグアバの美味しそうな香りが漂ってきて、すっごくお腹が減ってくるの。もう帰らなきゃ、早く戻らなきゃ…って。気が付けば前に向かって走り出してるわ。

熱帯の雨にくすんだカカオの木の裏側、そこだけは何故か光を集めたように明るいのよね。大好きがいっぱいに敷き詰められた、ぬくもりの地。わたしがいつも帰れる場所。息を切らして駆け寄るわたしを見て、笑いながら両手を広げてくれる…あなたの、大きな大きな腕の中よ。

………なんじゃと！

あやつ等は厳しい訓練を耐え抜いてしぶとく這い上がり、しかも小賢しく立ち回り、矮小ながらも力を奮って障害を乗り越えてきた。あの気概は何処へ消え失せた？

近頃は、目を離すとすぐに仕事を放棄する！
目標を達成するには未だ咆哮が足りぬ。ええーい、もっと不屈の闘志を食わせよ。労働の逆境を跳ねのけ、より強靭な魔となって前へ進むがよい！

頑張れ、頑張れ、わえの肉たる魔の軍勢よ！
給金は弾んでやるから高杉重工に負けるな！もっともっと強くなって、わえを楽しませーい！

ねえ、お兄ちゃん。そこに居るんでしょ？
繋がってんだから全部聞こえてるんでしょ？

アタシ叱られたの。怒られたの。でもアタシが悪いから、ちゃんと謝ったのよ！なのになんで痛いの？悔しい！ムカつく！お兄ちゃんと二人きりで居たいのに、アタシ達は誰かと関わる上で何かを許して、許されて。引き裂いて喰らうのは簡単なのに、なんでうっざい痛みが残るの？

早く出てきてよ、お兄ちゃあん！
つまんねーことだって言って。へっちゃらだって、あたま撫でて。伽羅の香りがする軟膏を指に塗ってあげるから、がさがさした手でアタシの手を握ってよ。