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┗1674.私雨

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1 :タ/ル/タ/リ/ヤ(g/n/s/n)
2024/02/29(木) 23:43

☂︎

雨降りの日記

半完虚実混合/記事内検索避けなし/施錠気儘
1PL多PC/3L/他柵あり/交流可
乱入恋人のみ(入り浸り中)

𝙰𝚋𝚘𝚞𝚝
𝙱𝚘𝚘𝚔𝚖𝚊𝚛𝚔
𝚃𝚎𝚖𝚙𝚕𝚊𝚝𝚎


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31 :ウェンティ
2024/05/10(金) 20:25

爺さん名言集
・俺は怒らないが璃月の民は怒るぞ
・俺は許しても魈が許すかはわからないな
・璃月では今「カスの嘘」なるものが流行っている
・俺はDJ老婆に三年経っても囚われ続けている


※爺さんの潜在需要はムリナールおじさん

爺さんが凡ゆる手段でボクを方舟に乗せようとする。最初はボク好みのかっこいい男性を聞いてきた。次に可愛い男の子を勧めてきた。最期に可愛い女の子を勧めてきて、奥の手で未実装や実装済のおじさん一覧を見せられた。

おかげで方舟にはおじさんがいっぱいいるってことだけはわかった。他はまだ容量の問題で知らない。


編集して私信に使ってもいいよ。鍵はいつものやつ。


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30 :タルタリヤ
2024/05/10(金) 18:26

私雨
 先生の書斎に忍び込んで読んだ本の中に「差す傘から雨が降っている人物」が出てきたことがある。あのひと──ひとで良いのかは別として──は、そういう幻想的なものを好む節があるんだ。仙獣や仙人の「解釈」として読んでいたのが単なる趣味になったらしい。前にも一緒に読んだ本の一節に、「こちらの本に出てくる濡れた箇所が透明になる塗料というものはかつて存在していたんだ。とある仙果を潰して煮詰めたものなのだが、かの仙果と創作物で色の描写の肉薄が見られる点が興味深い」だかって解説をしていた。と、不思議な男の話だったね。文脈はさておき、あれこそ「私雨」の最たるものなんじゃないだろうか。
 きっとページを捲っていくと「私雨」の記述を見つけられる。あれは要約すると「先生は俺のものだから私雨にした」くらいの内容でしかないけど(※)、今日は指摘に応じて「雨」、私雨じゃない雨について書こうと思う。

 雨は雨だ。スネージナヤでは夏の盛りに降って、いいだけ道の雪をぐしゃぐしゃに溶かした後にスケートリンクを作る天候。馬車が遅れる原因。魚釣りにおいては天敵。地中で融けた雪の湧き水があるから飲み水に困らない冬国では恵みでもない。フォンテーヌの地名になっているらしい「ペトリコール」や「ゲオスミン」なんて言葉を認識してる奴なんてスネージナヤにはきっと数えるほどしかいないような、「雨」って文化に疎い国民性は俺についても例外じゃなかった。ついでに他の「疎いもの」の話をしようか。璃月に来てから、正しくは先生と交流を持ってから俺は多くを彼に習った。それは箸の使い方だったり、水墨画の見方だったり、鼈甲の目利きの方法だったり、その中のひとつに縦書きの本の読み方がある。──稲妻か璃月の出身なら何にも思わないだろうけど、結構慣れないんだぞ、あれ。
 そういう手習いを経て今と似たような関係に落ち着いた、…まで飛ばす。細々としたことを思い返すのは恥ずかしいから。先生は雨が好きだった。雨の気配があれば窓を覗いて、降っていたらソファの位置を動かして雨の音を聞きながら過ごした。一連の騒動の後は先生に悪評が立つと困るだろうから雨の日に訪ねることにしていた。部屋の窓辺で、人気のない夜中の璃月港で俺は雨を知った。労わるように静かな雨があること、ご機嫌に傘から跳ね返る雨があること、それから先生の言う雨のにおい。当然だけどいつまでも璃月にいられるわけじゃない。次の赴任地の稲妻は驟雨が多くてね、その度に彼と過ごす雨の日を懐かしんでいた。前に書いた通り私雨を知ったのもこの時で、実はこの時にもう一つ言葉を知ったんだ。言葉ってよりは詩、の方が正しいのかな。「                        」。
 これを目にして初めてわかったんだ。先生が雨を愛おしむ理由と、どうして俺が先生に雨を重ねるのか。先生と雨を結びつけると同時に、彼の声で紡がれる物語をずっと欲していた。先生はあの日俺の手の中にうっかり落ちてきて、それからずっと不思議な男の傘よろしく雨と言葉を俺だけに降らせている。恋人をもの扱いするのが正しくない行いなのはいくらファデュイでも知っているけど、これからも俺の雨、俺の一番大事な縦書きの本でいてほしい。先生の余生を贈ってくれてありがとう。

俺の恋人(男性・葬儀屋の客卿・6000代)はそっちの方が好みらしいから、以降未熟な独占欲については隠さない方針を取ることにする。


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29 :アルハイゼン
2024/05/09(木) 22:01

 通説として、脳器官そのものには痛覚がないと言われている。「だから仮に外皮に触れずにこうして脳だけに触れたとすれば、つっついて、かき混ぜて、食べてしまってもそれ自体の痛みをヒトは感知できないのよ」、そう続けたとあるかつての先輩は、気に入りのメニューらしいブラン・マンジェをぐちゃぐちゃにしてから平らげていた。彼女が教令院を去り今はどこにいるとも知れない一方(過剰に悪趣味ではあったが成績優秀者として有名だったとは書き添えておく)、俺の家には別の元・先輩が深酒で溶かした脳を引き摺って帰ってくる。
 彼によると「アルコールで脳が溶ける、は単なる俗説で(中略)つまり僕の才能が飲酒によって失われることはない」だそうだが、酒を飲んだ深夜に目を覚ました以降は眠れず俺のベッドに潜り込んでくる様子を見るに、少なくとも「先輩の威厳」とやらは失われている。このように彼が俺の部屋を勝手に使うことは最早茶飯事である一方で、先日許可を得る前に彼の部屋に入ったところ3時間11分48秒の説教を受けた。あれは説教と言うより絡み酒だが。
 万一俺の手記を同じく年上の恋人の絡み酒に悩まされている誰かが読む場合に備えて、あの調子がすっかり寝支度を終えてベッドに入ってからも収まらない時の対処法を記しておこう。「わざと小声で普段言わないことを言う」、この小声は相手に一度で聞こえるだろう大きさだ。大抵の場合は彼を黙らせた上で就寝に持っていくことができる。彼の脳がすっかりアルコールに溶けていない限りは。


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28 :黄泉
2024/05/09(木) 20:02

今ここに降る雨
 普段は忘れていくばかりで思い出すことは滅多に無いが、幸い本当に忘れてしまう前に記憶の中から意味を見付けることが出来た。考えた末に私の姿で書き留めることも曖昧に暈すことも、続けて頁を千切る非礼もどうか許して欲しい。書き残すのは今、が良かった。

 切欠はあなたの手記の名とその説明だ。あなたはそれほど天気に拘る人かどうか。知っての通り私は忘れやすいから、当時はその些細な違和感を突き詰めて考えはしなかった。疑問に変わったのはついこの間だ。書き慣れれば手紙を書けるようになるのではないかと考えてあなたを訪ねた日のこと、その後話した私の印象深かった人物評。……思い返してからあなたの手記と結び付いて離れない。流石に自惚れだろうと再三考え直したものの結局確かめて、返ってきたのは肯定だった。話した結果のあなたの評も同じで、それから「夜は寝ろ」と叱られての今だ。全く、呆れるほど古い話を憶えていたものだな。
 あなたと友人でいた半年は、私にとってとても新鮮できっと塗り替えられることがない。結局何も綴れずに筆を置いた私にあなたは言葉が出なくてもここに居て良いのだと諭し、宛てのない散歩、迷子の会話、陽当たりの良い場所を提供してくれた。あなたは良き友人であり、夜毎扉を叩けば呆れた顔で出迎えてくれる心地好い日々が続くのだとらしくもなく信じていられた。

 時間を経て見慣れたものの中から一抹の赤を拾い上げる。手記の始まりからあなたは私の話をしていたのだな。このそぼ降る雨でさえも。

 あなたにも伝えておくが、返信の気遣いは無用──、初めの頃事務連絡や追記にこう添えると「返信するかしないかは自分で決めさせろ」と言ったのを覚えているか。……実は、これもたった今思い出したことなんだ。あとは……、そうだな。「東にいる」とあなたに言われて、「右か左かで教えて欲しい」と頼んだところ、「それは北を上だと思っている奴からしか出てこない言葉だ」と言われたりした。完全に思い出した。

注釈

返事




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