30歳。
高校1年の時から見てっから、これで互いの人生の半分は関わっとることになる。
ただのクラスメートだったはずがいつの間にか当たり前みてーに隣に居て、
プロになってから別の場所でそれぞれ踏ん張って目的の為にガムシャラに駆けて、
漸くテメエ自身に目を向けた時。
ふと差し込んだ隙間を埋めたくなった時。
埋めンなら鋭児郎がいいと思った。
上も下もなく対等。
抵抗も遠慮もストレスもねー存在。
直向きで太陽みてーな奴。
鋭児郎以外考えらんなかった。
あれから2年と少し。
色々あったし今でも色々あっけど、
今年も祝えたみてェ。
誕生日、おめでとう。
てめーが隣で生きてるだけで何もかも悪かねェと思える。
明日はケーキ買って帰って、
デケー口に突っ込んで祝い倒したるわ。
楽しみにしとけよ。
日記
誕生日に欲しいモンあんのか聞いたら鋭児郎からそう返ってきた。正確には俺の書く日記、理解はしとるが気が向いた。長く続けてる日記とは別の、鍵無しの日記。元々鍵無しでやってたはずが諸事情で引っ越して、引っ越してからは見せられねー内容も含むっつう判断からずっと鍵付きのまんま。作った当時、鍵無しと迷ってたのを思い出した。………っつー御託を並べてはみたが要は見せてェだけ。
鋭児郎がどんだけ俺を好きかってのをな。