鋭児郎が何でも許しやがるからマジで甘えとる。
喚きゃあ奴は必ず謝るって分かってンのに喚いちまうのは甘え以外の何でもねえ。
理解されねーなら理解するよう話せンかった此方の力量不足でしかねえのに。
せめて理解させ殺す。
何でそうなったのか説明し倒す。
それが奴の理解と安心に繋がるって分かってっから。

｢まァいいわ｣

最近出るようになった台詞。
いい言葉じゃねーのは分かっとる。
これは諦めじゃねーぞ。
むしろ逆だかンな。
伏せたところで何の問題もねーって思い直すからこその台詞なんだわ。
つってもぜってー理解したがンのが鋭児郎なンだけど。
そーいうトコも好きだったりすンだけど。


結局俺らはいつも同じ手筈を踏む。
この手筈が肝、切り捨てねーから今も一緒に居ンだろうよ。

いつも俺が出てから鋭児郎が起きっから、朝はスマホで連絡を取るしかねーけど。
昨日は朝から二人で過ごせた。
そんな時間すら久々。
弁当持たせて見送って、トレーニングとは別に身体動かしに出て、鋭児郎が帰ってからイイコトをした。
終わってから眠ィなか二人で話す時間がすげえ好き。



◆メンタルケア
◆久々の手作り弁当
◆食ってる写真
◆見る……？
◆また見る

常々、何かしらある。
それは人間だから仕方ねぇ。

でもちっと猛省しねぇといけない事をしちまった事もあって
またしても勝己の気分を落とさせちまう事になっちまった。
何度も何度もやらかす俺。
引っ掛かって元気をなくす勝己。

何度もやってるけど
それでも勝己は俺を投げ出さねぇ。

気分が沈んでる時は誰だって話したくない気持ちの方が強い。
それでも勝己は話してくれる。

勝己には何時も何時も助けられて救われてきてるんだ。
感謝の限りだし
その度にああ、愛されてるなって思う。

その上、昼間に胸がなんかざわざわするって言ってきたけど
気持ちが落ちてるからって言ってたけど
寝る前にそっと教えてくれたんだった。

「てめーと話せなくてざわざわして落ち着かンかった、今日」

「てめーが居ねえと駄目になってんじゃねーかって思ってた」

ああ…
もう全ての幸せを最後には勝己が俺にくれる。
お願いだから、俺が居ないとダメって位に求めて欲しい。
俺がそうだから。
勝己じゃねぇとダメだから。

「まんまとなってンだよ…。てめーが精神安定剤なんだわきっと」

貰える言葉が俺にとっての宝物になる。

そんな勝己とあと2か月もしたら結婚して2年。
これからも一緒に生きていきたいって誰よりも思う。

｢誕生日は休み取るからな！｣

随分前から言ってた通り、オフを死守したらしい。
鋭児郎に祝われンのも今年で三回目。


付き合いたての頃は揃いのモンばっか欲しがってた。
ああ見えてどっか自信のねェ奴は、同じ小物やらアクセサリーを眺めて安心出来たのかもしんねー。
まだ、もっと、っつー奴に対して俺ァ要らねーだろっつってきたけど。
けど。
最近はマジで何もねえ。


たまには何か寄越せや……。

勝己の生誕。

今日の日が来て、勝己が生まれたその時。
今年も祝う事が出来た。

生まれてきてくれてありがとう。

高校1年で出逢えた事をありがとう。

あの日、俺を呼び出したおめーの募集を見つけられた事

そして次の日にじゃあって言った俺に、予約してくれた勝己。

それからもう随分一緒に寄り添ってきたけどよ。

ほんと色々あったけど…それでも勝己とは未だに好き合って居られてすっげぇたくさんの幸せ貰ってる。

ありがとな、勝己。

俺の元に現れてきてくれた事が、世界で一番幸せをもらった事だって事、胸張って言えるぜ。


誕生日おめでとう！

今もずっと昨日より今日はもっと勝己を愛してるぜ。