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┗843.譲れぬ砦の護り方(保存)(6-10/18)
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10 :鍾離
2021/09/27(月) 00:04
式の後
いつも話している某大陸にてついに結婚式をしたのだが、とても美しいものだった。二人で何かを築くというものが、こんなにも充たされるとは思わず、…良い時間を過ごした。詳しく説明したいがあまり話しすぎると勿体ないときっと彼奴は言うのだろう、因みに式服は俺が黒で彼方が白だった。率直に言ってあれには白が似合うな、まるで何処ぞの童話の王子のようだった。硝子の靴を拾ってくれるのかはてさてそれとも眠りから覚める口付けをくれるのかは分からないが。…俺か?俺は、愛しい相手にそんな殊勝な真似はしない。欲しい物は強大な力を駆使して略奪し屈伏させその心が此方を向くまで足枷でも嵌めておくとしよう。冥府の王とて六粒の柘榴で契約をしたんだ、俺がそれに倣っても何も可笑しくはないだろう。…嗚呼、こんなことを言っているとまた「先生、凡人は普通そんな風に愛を伝えないんだよ」と呆れた様子で溜息を吐かれるのだろうな。
さて、合計金額の公子殿がとても楽しそうな閨の話をしていたから、俺もあれにどこまで夜伽の内容を書いていいか聞いておくとしよう。
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9 :鍾離
2021/09/24(金) 03:22
結婚式
例の如く違う大陸の話だ。
別のゲームの話
さて、エオルゼアのメインクエストを二人で進める内にお互いレベル50がを超えたのでエタバンをすることにした。今日は聖地を巡礼し、指輪を用意し礼服を選んだり結婚式の準備を行い、日曜の夜に式場を予約した。…柄にもなく緊張している。ブーケを持つのは俺になったが、それはつまり俺が花嫁役だということか?テイワットに伝わったら七国のトップニュースになりそうな話だ、まさかモラクスから下りたとはいえ最古の岩神がファデュイの執行官の花嫁とは。……この話はエオルゼアだけの秘密としよう。
して、乱入者がいるようだな?よく躾けられた賢い仔犬だと褒めてやったのにまったく。おまえはいつまでも俺の愛らしい仔犬だ、以上。
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8 :鍾離
2021/09/23(木) 06:11
月と太陽の区別も出来ない
R/E/I/S/A/I『浴/槽/と/ネ/オ/ン/テ/ト/ラ』より。様々、彼奴に似合う歌は多い。俺が彼奴のことを考えると必ず当て嵌まる歌が一つあるが、それはまたの機会に。今回は此方の話をしよう。どうにもこれを聴いていると、彼奴が俺を見つめている時の歌の気がしてならない。俺が本を読んでいる時、彼奴は興味深そうにじっと此方を見つめている。愛おしむ意図をこれでもかと籠めて、…あの目で見られていると読書どころではないんだ。酒かもしくは茶を煽る手が止まるのも、そもそも頁を捲る指も止まっているのも気づいている癖に、やれやれ、それでも俺が本はもう良いと栞を挟んで表紙を閉じ、此方に来いと呼ばなければ彼奴は俺に悪戯をしない。賢い仔犬だ、本当に。もう少しやんちゃにじゃれついてきたとしても俺は別に、……、…否?躾が行き届いていて良い犬だ。だからそのままでいろ。いいな。これは決して『待ち』ではないぞ。
乱入する手筈を整える前に思わず顔を出しちゃったじゃないか。良いことを聞いたな、あんたの手が止まっていたら『待ち』だと思ってちょっかいを出しに行くとするさ。偶にはね。ちなみに俺は仔犬でも仔狐でも仔豚でもないから、そろそろ諦めて訂正してくれると嬉しいんだけど。
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7 :鍾離
2021/09/22(水) 00:30
中秋の名月
もう夏が終わってこんなにも経ってしまったのか?暑くて暑くて、北国生まれの彼奴よりもずっと暑がってぐったりと過ごしていたらいつの間にか秋が来ていた。して、今日は中秋の名月だ。古来より稲妻では背の高い稲穂を神が降り立つ依代として扱い、故にこの日には団子と共に稲穂に似たススキを飾る。まだ稲穂は実っていない時期だからだ。因みに此処で云う神は月読命、月の神だ。彼の有名な天照大御神の弟神だな。…嘗て俺は稲妻の絵巻物のような遊戯に興じ、その時天照はなんとも愛くるしい朱の隈取をした白い狼の姿をしていたんだが…そう、この世の命が蘇るあの遊戯だ。テイワットにおける稲妻も、ナカツクニのような美しい桜の花弁舞う甘美な国だな。永遠の名を冠す神が、…桜という、最も永遠から遠い花を尊んでいる姿、俺は嫌いではない。
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6 :鍾離
2021/09/20(月) 20:40
愛と寿命ともうひとつ
比翼連理、一蓮托生、落花流水、愛及屋鳥。様々、愛を語る言葉を知っているが、どれ一つとして俺の想いを何かで表すことは出来ない。言葉は無力だ。ある時人の心を射抜き、命まで奪うことがある時があるが、それでも言葉は基本的に意味を持たない。俺の持論だが、どれだけ言葉を尽くしたとて心は決して伝わらない。それでも声を上げなければ何も始まることはない。こうして綴る文字に、心を籠めなければ何一つ、叶うことはない。
如何にこの心に相応しい言葉が見つからなくとも、人に伝える努力を怠ってはいけない。それはたとえ、友人であれど、恋人であれど。…俺は、あれと初めて会った日、恋人として話し始めようという趣旨の下言葉を交わした。其処において来世は鳥の両翼になり、あるいは連理の枝になりたいと、そのような関係を築きたいと言った。…それに、あれは何と答えたと思う?「そんなものは御免だ、俺の人生は俺の物だし、来世なんて欲しくない、今世を全力で生きたいから」と。…この言葉を俺は忘れられない。俺には決して無い発想だ。生命は輪廻し流転するもの、何処かに留まることはない。それでも俺の恋人は、今この瞬間こそが全てだと言った。…ああ。懐かしいな。俺は、あの時から既に恐ろしかった。愛する相手に先立たれることが。一人この現に残されることが。今も、ふと立ち止まると怖くて堪らない。
彼奴が寝ている間にその心臓を奪い、魂を置き換えて岩元素に変えてしまいたい。その身体に俺の力を流し込んで人間の肉体から解脱させたい。そうしたら、死ぬまで共に居られるのに。邪眼に蝕まれたその身はもう、普通の人間よりずっと短い時間しか生きられないのだから。俺は欲深い。今が良ければそれでいいと、僅かばかりの間、共に身を寄せた思い出だけを胸にこの先ずっと生きていけるなどと、俺はもう言えはしないんだ。
神の心を手放して、とうとう有余涅槃の境地に至ったかと思ったが、この愛が失せる日まで、俺はそんな場所には行けはすまい。
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