凪誠士郎について考える一日

凪誠士郎、俺の宝物。
今年1年を振り返ってみて、タイミングが擦れ違ってばっかだったなぁ…って思ったらしみじみして恋しくなったから、今日は凪のことを想いながら少しずつあれやそれを書いていこうと思う。
…昨日の晩、凪に会えないのは寂しいって素直に口に出せなかったから。今日は昨日より少しは素直になれたら良い。

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凪は優しい。俺を甘やかして優しくすることに余念がなくて、俺はいつもそれに甘えてばっかりだ。勿論『甘やかす』って行為については俺もかな〜り余念はねぇんだけど、凪は……んー、何つーんだろうな。俺のこころを甘やかすのが上手いんだ。
俺はどうしても素直じゃなくて、寂しいとか恋しいとか口に出せねぇタイミングが多々ある。深刻にそう思ってれば思ってるほど言葉にできなくて、めんどくせぇこと言って失望されたくねぇって意地張って平気だって笑って見せたりして。凪と出会った頃に比べればこれでも随分素直になったつもりだけど、それでもどうしても素直にあけすけにはなりきれない。
多分凪は俺が意地張って天邪鬼してるコトに勘付いてて、俺がさみしいを呑み込むときいつもより声が甘くて優しくなる。俺を抱き締める腕がの力が強くなって、たくさんキスをくれる。「会えなくて寂しいよ、レオ」って凪から伝えてくれる。
凪の優しさに俺は救われてばっかりだ。
なぁ、凪、好きだよ。寂しいは素直に言えないけど、お前が好きだってコトはちゃんと素直に伝えるから。
これからも俺の隣で、俺の言葉に耳を傾けていてほしい。

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欲しいモノは何でも手に入る人生を歩んできた自負がある。
でも人はそうじゃないって、モノみたいに簡単に手に入るワケじゃないって今の俺なら分かる。
凪は俺の相方だけど、俺のモノってワケじゃない。俺が好きにできるわけでもないし、凪には凪のこころが、想いが、人生がある。
俺は凪の人生が幸福に満ちていればいいと常々思ってて、そしてそれを必ずしも俺が叶えてやれるワケじゃないかもしれないってコトも重々承知してる。俺の存在は凪の幸せの必要条件でも十分条件でもない。それも分かってる。
でも、せめて凪の幸せの中に俺の存在が紛れ込めたら。ほんの少しでいい、凪の幸せの十分条件になれたなら。今の俺にはそんな欲が生まれちまったから。
この欲に正直に、俺は凪を幸せにする為の努力は惜しみたくないと思った。

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凪が好きだな、って考えるとき、時々胸がギューッと掴まれたみたいな気持ちになって、苦しくて泣きたくなる。
苦しいはずなのに苦痛じゃなくて、泣きたいはずなのに悲しくはない。
きっとこの感情のかたちが愛なんだろうな。
俺に愛を教えてくれたのはお前だ、凪。

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寝室の掃除をしてたらチョキがいる場所が日陰になってるのに気付いたから、少し鉢の場所をずらして日向に置いてやった。冬は日が出てる時間が短いから、凪は夏よりもチョキの居場所に気を遣ってやってる気がする。
なぁ、チョキ。
お前から見て、最近のお前の飼い主の様子はどうだ？俺の目には幸せそうに見えてるんだけど、どうかな。
凪のコトにかけては悔しいけどお前の方が俺より先輩だからな、是非ご意見頂きたいもんだ。

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白くてデカい犬のぬいぐるみのセイシローくんを抱いてぼんやりテレビを見てる。今日のセイシローはパーカーを着せられてて、抱き締めると凪の匂いがする。
散々嗅ぎ慣れたはずなのに、ひとりでいるときに嗅ぐといつまで経っても恋しさが拭えない匂い。
……コーヒーでも淹れようか、セイシロー。

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すれ違いが多い1年だったって書いたけど、毎朝二人でおはようといってきますのキスはしてるし、毎晩変わらず凪に抱かれて眠ってる。あくまで「完全オフの日が合わなくてすれ違う」ってだけで、気持ちはいつでもぴったり寄り添ってるし、俺は変わらず凪だけが好きで愛してて毎日幸せ。気絶するほど、じゃなくてガチの気絶をかますまでヤッたりそっち方面も充実した1年だった。
ただ、ちょっと欲張りにはなっちまったのかもなぁ。

Reo.M*

メス納め

クリスマスだ年末だ初詣だと何かと姦しい季節だな。毎年のことながらこの忙しなさと浮ついた空気感には辟易する。
今年の私の勤務は今日で終わり、私が希望したわけでもない長期の休みが明日から始まる。つまりは今日でメス納めなわけだが、……さて、オンコールがある以上本当にメスを納められるのかどうかは甚だ疑わしいところがある。私から望んだわけでなし、納まらないからといって何の不服もないが……眠っているところを病院からの着信で叩き起こされるのは少なくとも良い気分はしないな。

私の勤める病院には年末年始に絡む日当直をしていると、年越し蕎麦と称してインスタントの蕎麦を渡されるという風習がある。ERの看護師長が毎年箱買いして準備しているらしい、ご苦労なことだ。
「村雨先生もどうぞ」と半ば押し付けるようにして渡されるあのインスタント蕎麦の、蕎麦らしからぬ食感を噛み締めながら休憩室でひとり過ごす時間は嫌いではない。
去年は確か湯を入れたところで救急隊から立て続けに受け入れ要請の連絡が入り、電話を切って受け入れの指示を出したところでそれまで大人しくしていた患者が点滴を引きちぎって暴れ出し、取り抑える人手として駆り出された挙げ句押さえきれず結局鎮静剤を筋注する要員となり、そうこうしているうちに受けた救急車が到着し……、…私が再度蓋を開ける頃には汁がなくなり膨張し伸び切ったインスタント蕎麦と相まみえることになったわけだが。伸び切った蕎麦もまた年末年始ならではだな、と笑う同僚に、そんなものかと首を傾げたものだ。
何でも「年末年始だから」と肯定的に片付け、上手くいかないことも趣だと笑う精神性は極めて凡庸で楽観的でいかにもお人好し然として理解に苦しむが、ある意味では見習うべきなのかもしれないな。


Reiji.M*

メリー・クリスマス

今日はクリスマス………なんだってさ。珊瑚の海じゃクリスマスなんてモンは馴染みがなかったし、『いい子にしてたらプレゼントが貰える』なんて子供騙し過ぎてちょー笑えちゃうんだけどぉ。でも、陸に住んでる奴らは大好きなんでしょ？クリスマス。アズールが目をマドルにしながら言ってた〜。
欲しいものは白ひげで小太りのおじいちゃんにお願いするより自分の力で手に入れる方が確実だしぃ、そもそもいい子って定義は何なワケ？犯罪犯さなきゃいい子？じゃあたとえば、飢えたきょうだいを救うために盗みを犯した子供のところにはサンタさんは来てくんないの？ちょー世知辛い、ってヤツじゃね？
オレはぜーんぜんサンタさんなんて来て欲しくないし、どこの誰とも知れねぇ世知辛い妖精からのプレゼントなんて欲しくない…って思ってたけど、そしたらジェイドがこー言うの。
「フロイド、サンタさんは実在しないんです。陸に暮らす子どもたちはどこの誰とも知れないサンタさんではなく正体を隠した親からプレゼントを貰うんですよ」ってさ。マジ興醒め。
大人になったらさ、自分の恋人とか妻とか夫とかにサンタさんの代わりにプレゼントを贈って、稚魚が生まれたら正体を隠して稚魚にプレゼント贈んの。めんどくさそ〜〜。
めんどくさそーだけど、でもどこの誰とも知れない妖精のオジサンからプレゼントを貰うよりはジェイドやアズールからプレゼント貰ったほうがオレは嬉しいから。その点サンタさんが居ないクリスマスってのも悪くねーのかもぉ？

Floyd.L*