寝際、国広の意識が揺れていて、……その返事が曖昧なのをいい事に、……多くと、想いを、……愛を、囁いた。
確かと起きていたならば、フィーバータイムだ、と、……止められていただろうほどに。

……これは、俺の自己満足なのだろうと、……そう、わかっている。
零れる言葉を、溢れる想いを、……注ぐ先のあんたが、受け止めこなさない量でも、……勝手に紡いで、贈ろうとする。
加減下手で、押し付けにもなりそうな、……いや、実際なっていて、困らせているだろうそれを、……今夜も、俺の腕の中で眠りにつくあんたに、……沁み込むよう、贈り続けて。
夢路に旅立つあんたが、夢の中でも、……俺だけのあんたであればいいと、……自身の我儘さに、少し笑って、……口付けた。

日々、あんたへの想いが募る。
……愛しいばかりだ。

あんたからの想いも、贈られ続ける。
……嬉しいかぎりだ。


どうだ、国広。
俺は、……誰よりも我儘で、マイペースで、……しあわせな刀だろう？

……ふと、目が覚めて、……少しばかりぼんやりと、薄暗闇を眺めていた。
それでも、意識が戻った時既に、……腕の中のあんたを抱き締め直していたのは、……反射に近い。
本能的な、……無意識の欲だ。

……あんたの、……傍にいたい。
誰よりも近しい場所に、……俺が。

それが叶っている今、……その寝顔を確かめる。
あんたは、この夜を、……少しでも穏やかに眠れているだろうか。

金糸を撫で梳き、密やかに唇を奪って、……大切なぬくもりを、包み込むよう抱き寄せる。
どうか、いい夢を。
眠れぬ夜は、……頑張って、俺を起こせよ。
……いいな？

……あんたを抱き締めて、……もっと傍に、と、……常々願う。

……愛している。

　息が出来なくなったから絡まった糸を切った
　そして、泣いた

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