霊基異常
これは…期待してもえい流れじゃろか…。
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霊基異常に見舞われたあいたぁがサモエドになってしもうた時の可愛さたるや、筆舌に尽くし難いもんがある。
ふっかふかの体毛がもっふもふで真っ白で、ふとうて、温うて、その首やら腹やらに顔を埋めちゅうとあっという間に寝入ってしまいゆう。
わしが世話しちゃらんとならん側なんに、あいたぁの方が気遣い上手で上掛けを引っ張って来てくれたりもっふぁもふぁの尻尾で撫でてくれたり……犬コロにまで面倒見られちょったら世話無いちや。
何より堪らんがはいつものあいたぁと変わらんあの真っ黒な夜色の目。人の姿の時のあいたぁは、色々とわしには解らん深謀遠慮があるがじゃろう。今でも偶ぁに遠くを見ちょったり、何も映しちょらん様な目をしゆう時がふっとあったりするけんど、サモエドの時の目はほりゃあクリックリしちょってキラキラで。わしを見ゆう時の目らぁて“喜”と“楽”しか映しちゃあせん。
口角が常に上がって見えゆう口元も可愛いてならん。嬉しそうに笑うてくれゆうあいたぁを見ちょると、ずーっと撫でくり回しとうなるがよ。ガパッと大口開けりゃあ、人の頭くらい軽く齧れるにかあらん大きな獣が、全幅の信頼を寄せてわしに甘えて腹を見せてくれゆう。
これが可愛ゆう思えんらぁて有り得んろう?
またブラシを掛けてやれるじゃろうか?前はプールで遊んだき、今年はやっぱり海かのう?
何とも楽しみじゃ。