リベンジ
随分と前。あいたぁと知り合うて初めての春やったかに挑戦したものの、撤退を余儀なくされちょったもんに再挑戦しゆう。
Readmore
どうにものうが悪うてなかなか上手い事はいかんがじゃけど、物事の初めはどれも変わらん。コツコツと積み重ねゆうしかないこの地味さが昔は嫌で嫌でしょうなかったっちゅうがに、今ではちくとの我慢で続けられん事も無い…位になっちゅう。
サーヴァントに成長らぁて無いち言われゆうけんど、こがな風に出来るもんや楽しめゆうもんが増えて広がっていくがはえいもんちや。
随分と前。あいたぁと知り合うて初めての春やったかに挑戦したものの、撤退を余儀なくされちょったもんに再挑戦しゆう。
どうにものうが悪うてなかなか上手い事はいかんがじゃけど、物事の初めはどれも変わらん。コツコツと積み重ねゆうしかないこの地味さが昔は嫌で嫌でしょうなかったっちゅうがに、今ではちくとの我慢で続けられん事も無い…位になっちゅう。
サーヴァントに成長らぁて無いち言われゆうけんど、こがな風に出来るもんや楽しめゆうもんが増えて広がっていくがはえいもんちや。
今年も恒例のCBCが開催されゆうらしいと聞いちょったけんど……。まさかの男が来ゆうらしい。
高杉…高杉晋作…。
あいたぁがとうとう来てしまうがか。
どうにも取り乱してしもうて、つい龍馬の奴に泣き付きそうになっちょったけど…。どがぁに話してもあいたぁにはピンと来ざったみたいちや。
まぁ、そがな事もあるろう。
わしもこがな…こう、…モヤモヤしたもんはどこぞに捨ててしまいたいのが本音じゃき。
羨望じゃとか、嫉妬らぁて可愛えいもんを遥かに過ぎた卑屈の虫は、とっと潰して捨ててしまうに越した事は無いきのう。
大樹の化け物。
ルーン魔術とやらが得意な北欧域の連中の方がよっぽどこのクエに向いちょったんやないろうか?
ちっくと山へ柴狩りへ出掛けちょった。
柴らぁて可愛えいもんやなかったけどの。何じゃ、木のくせに火を吹きゆうらぁて…。そがな事してどういて化け物自身が燃えんがよ?
伝承上の存在じゃとか何じゃとか、ワイバーン然り、ワーウルフ然り、わしも大概色んなもんを斬ってきたけんど、まさか刀で樹を切り倒す羽目になるとは思わざったちや。
銘もロクに刻まれちょらん様な刀でも、刃零れさせてしもうちょったら可哀想じゃき帰って念入りに手入れしちょかんと。
サーヴァントとして現界してからというもの、体も、得物も、着ちゅうもんすら多少の損傷は霊体化さえしてしまえば訳もなく消え失せゆう。しょうまっこと便利なもんちや。
ほれでもどういてか刀の手入れはしてしまいゆうんよな…。あいたぁはどうか知れんけんど、銃の手入れは欠かしちょらん様な事言うちょったし…あれでなかなかそういう所は抜かりが無いんか知れんちや。
羽織袴の霊衣ん時に携えちゅうわしの銃…、あれの手入れでもその内頼んでみゆうかの。
もう春が来ゆう。
まだ鳴き初めの下手くそな鶯の聲がしゆうんはえい。
つい、外に出て空を見上げとうなるき。
霞が掛かった様な薄靄の空が、日増しに澄んだ色をする様になりゆう。ぼちぼちとえい季節が巡って来たみたいじゃのう。
とは言え漂白されて真っ白けの地球にぽつねんと残されゆうマスターらが、四季を感じられゆうがはまだまだシミューレータの中かレイシフト先に限られてしもうちゅうけんど…。
早よう本物の自然の中で、土の匂いや草花の匂いを嗅ぎながら寝転がりたいもんちや。
パンプディング、ちいうらしい。
プリン液の中で浮き上がってしまいゆうパンが香ばしゅうに焼けちょって……こいたぁ堪らん!
パン、牛乳、玉子、砂糖、香り付けの洋酒やら何やら…。
案外難しゅうない材料と工程で作れゆうんじゃと後から聞いた。普段デザートで偶に食いゆうプリンは冷たく冷やされちょって、生クリームじゃとかシロップ漬けのさくらんぼじゃとかが乗せられちゅうけんど、このパンプリンっちゅうやつはオーブンから出してそのままほこほこに湯気が立っちゅう所を食うらしい。
アツアツのプリンらぁてまだちっくと冷えゆう日にはもって来いちや。これを食うたら何をして過ごすとするかのう…。