二十四ヶ月。
ああ……お前と心を通わせて二年、縁に新たな名をつけてから一年が経った。
短いようで長い一年だった、そんな気がするよ。国広を待つ日々は長く感じられるのに、顔見せに来てくれた時間は足早に過ぎ去っていく。
正直、俺は今年もそこまで良い伴侶であったとは言い難いだろうね。多忙や体調不良で大変だろうに、俺の我儘で週に一度の生存確認をさせてもらっているし。情緒が時々おしまいになって、お前に迷惑をかけているし……。
それでもやっぱり、この手を離してやる事は出来そうにも無い。どんなにみっともなく見えたとしても、形振りなんて構っていられないよ。……我ながら呆れるくらい、お前しか見えていない。
生存確認に反応をくれた時、日記を付けてくれた時、俺の日記に書き足してくれた時、それからもちろん、顔を見せにきてくれた時。
お前の一挙手一投足全てで、どうしようもなく胸が満たされていく。新鮮に愛おしさが溢れてきて、何度だって好きだなぁと思うんだ。
お前に贈って、お前につけてもらったこの指輪もずいぶんと馴染んだ。もう、これ無しでは逆に落ち着かないくらいに。
今の俺が望むのはたった一つだ。
お前と寄り添って、日々を過ごして行きたい。
だから……ここでずっと、お前を待っていよう。
一年前の言葉を違えるつもりはない。
俺のこの心はすべてお前のものだよ、国広。
何よりも誰よりも愛している、俺の唯一の伴侶。
どうか、俺の腕の中で安らいで欲しい。
次の季節も、その次も。お前の隣で、ずっと共に過ごして行きたいよ。