夢を持っていた気がする。
俺の周りには俺含めて何人か手駒がいて、それを盤上に置いて、玉将の政権を絶対的なものにしたかった覚えがある。布陣を変えて戦略を整えて、俺の手が、玉の手が汚れないように細心の注意をしていたような。

ただ俺は玉の歩みの遅鈍に腹立って、それで、
ああ覚えていない。なんだったか。
なあ親父、組長。夢を忘れていたとしても、俺は、

俺の存在意義は一つ。
自身の弱さを呪い続ける事だ。

空より高く祈った所で、地獄の底にいる非人の願いなんざ何処にも届きはしねえのさ。そいつはこの世界に身を置きゃ嫌という程体に染み付いてきやがるもんで、ふとした瞬間に顔を出しやがるのよ。

なあ風間、俺あどうすりゃ良い。ブレねえ1本の白刃を腹に飼ってるアンタのことだ、答えなんざ疾うに分かっちゃいるんだろ？シクシク痛みやがるこの胸はただのまやかしだと、どうか笑っちゃくれねえか。

OFF.

嫌だ嫌だって叫んでいたら、もう歌えなくなってたの。
大っ嫌いに隠した裏側に、価値なんてないの。
今抱き締めてるガラクタに、意味なんてないの。
本当に言わなきゃいけない言葉はもっと残酷で、もっともっと優しいものなはずなの。

本当は、あたしは、