さて。猫殺しくんと毎日顔を合わせるようになってからそろそろ1か月、というところかな。猫殺しくんにも思われていたように、俺は気分屋だしやりたいようにしかやらなかったから、1か月も話し続けられるとは正直思っていなかった。腐れ縁だしね、数ヶ月間が開いたところで切れるものでもなし。ふふ、そういえば昨日……一昨日かな？猫殺しくんのかわいいところを本刃に伝えてみたんだけど、やっぱり俺の猫殺しくんが一番かわいいな……。

オレはあんまり化け物斬りにかわいい、とは言わない。かわいげがあるにゃあ……って思う時は割とあんだけどなぁ、本刃に言うかぁ？ってなるとつい飲み込んでなかったことにしちまう。だって、言ったところでどうすんだよ。アイツのことにゃ、涼しい顔でありがとうって言うだけだぜ。ふとかわいい、を零しちまったときは実際そうだったしにゃ。

まだ眠い。猫殺しくんはいつもどおり六時前には起きていて、…いや本当にどうなってるんだ？俺ほどじゃないとはいえ、猫殺しくんも割と酒を飲んでいたはずなんだが……？お互い二日酔いになりにくいタイプなのは知っていたけど、いざ普通に朝を迎えると多少は混乱してしまうな。

どうせ化け物斬りはこんなところ見てないだろうから一旦施錠を外してみた。見てたら見てたで、その時考えるにゃ。昨日あったことと言えば……アイツ、眠い時はかわいげあんのに、なんで普段はああなのかにゃあとか思ってたな。あとは、色々あってオレのてのひらに描かれた肉球……とは認めたくねえそれが、未だに落ちなくて困ってるにゃ。どうせなら水性ボールペンで書けよ。

かわいいね、猫殺しくん。いつもは日付が変わる頃には容赦なく寝ていたのに、最近は一時くらいまで起きているな...？と思ってたら目蓋がくっつきそうなくらい眠かったくせして、俺のために起きてたんだ。ああ、かわいいな。