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253.バカセカ番外編スレ
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「ど、どいてぇぇえええええ!」 上空から声がした。見てみると少女が空から降って来ていた。ここからだと身体的な特徴は藍色の髪しか捉えられない。青いブレザーに灰のスカートに赤いリボン。学園の制服を着ているので生徒の一人か。遅刻じゃないのか? どうでもいいか。 どいてと言われても私はそのままでも激突することはないだろうから突っ立ったままでいた。少女が墜落して、背後でゴスッと音がした。 「ごめんなさいごめんなさい!」 少女のものであろう声が誰かに向かって謝罪している。それが誰かはわかる。後ろを見る。予想は当たっていた。 「いったー! もう散々ですぅ! あなた誰?!」 若干涙目になってお腹を抑えながらルルは少女に痛みを訴えた。けれど少女を見て彼女が自分よりも幼いと知ると深呼吸してから笑みを取り繕った。 「ごめんなさい! 本当にごめんなさい!」 「ううん。それより怪我はない? どうして降って来たの?」 少女を心配してはいるけれどかなり痛そうにしている。頬に汗まで垂れているではないか。さあどうするんだろう。 「あ、あのっいまから治癒魔法かけますから!」 会話が成立しないまま少女は杖を持ち、呪文を唱えだした。かなり長い詠唱を終えてルルの表情が和らいでいくのを確認すると、少女はほっと息を吐いた。しかし、すぐにハッという表情をして慌てて言葉を出す。 「私は真白です。魔物に追いかけられて、それで」 『説明しよう! 真白は【異常体質・魔物誘引】により魔物を引き寄せてしまうのだ! 今日もさっきまで追いかけられて逃げている途中で魔力切れになって降って来ていたのだ!』 「あっ、授業遅れちゃう……」 真白はチラチラとルルの顔を見た。 「私は大丈夫ですから、行ってください。治療ありがとうございます」 ひたすら頭を下げ続けて真白は去った。再度辺りは静かになり、四季の木の葉音だけが耳の中に入り込む。花びらが舞って、私の視界は桃色に支配された。この木を見るのは随分久しぶりだ。 数分間四季の木に見入っているとあることに気がついた。静かだと思ったら、そうだ、ルルが騒いでいないんだ。一体どうしたのかと思ってルルがいるはずの背後を見る。ルルはいた。不機嫌そうな顔でなにをするでもなく立っている。 「いつまでもそんな木を見てないで、早く行きましょうよ」 私との対話を諦めたのかと思ったけどルルは私と目が合ったことで口を開いた。 「どこへ」 私が言うとルルはぐっと言葉に詰まった。また黙ったので私は四季の木に視線を戻した。戻そうとした。 地鳴りが起こった。微妙な既視感を覚えた直後、床の代わりに大地が割れ、泥の代わりに冷水が噴き出した。大地を壊すほどの恐ろしい水圧を伴う水柱が数ヶ所に出現した。第三者の気配がしたのでそちらを見る。 「妾は七つの大罪の悪魔が一人、レヴィアタンじゃ! 妾の暇つぶしに付き合うがよい!」 「さっきの女の子ですぅ! なにがあったの?」 真白は数分前と比べて随分身体的な違いがあった。まず手が伸びている。私と同じくらいだった背は倍近く伸びているし、肌には鱗が浮き出ていた。急成長したわけではないと思う。服の大きさが体に合っているから。 『説明しよう! レヴィアタンとは、嫉妬を司る七つの大罪の悪魔だ! 本来の姿は巨大な海蛇でいまは真白の体を乗っ取っているぞ! 詳しくはバカセカ本編へ!』 「ひなたさん、応戦しますよ!」 ルルは例の魔道具もどきを胸の前に掲げた。 「コミュニティーアプリ起動!」 ルルの体から炎が突き上げられる。 「炎の勇者!! ガールズレッド!!」 残念ながら、炎と水は相性が悪い。ルルは足手まといになるだろう。 「スパイラルフレア!」 炎の螺旋がレヴィアタンを襲う。当然ルルが思う通りに攻撃が通るわけがない。左右に立っている水柱から新たに水柱が生み出され、螺旋状になって炎の螺旋に対抗する。二つは相殺どころか炎が水に押し負けてルルは水に飲み込まれた。水の中でルルが泡を吹くのが見えた。ルルを取り巻く水が水球になろうとしていた。私はその中に手を入れて、無理やりルルを引きずり出す。 「ハァ、ハァ、ありがとうございます……」 「下がってて」 それだけ言って一人でレヴィアタンの元へ行こうとする。ルルが私の手を掴んだ。 「待って! 私だって戦える!」 「相性が悪い。邪魔」 「なっ! ガールズレインボーになればあんなの……」 最後は小声の独り言だった。 「あなたは神かもしれないけど、それはあなたがいた世界での話。ここは違う」 びっくりしているルルを放って、今度こそルルに背を向けた。
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