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265.VigilanteーThe Masked Riderー
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「遅いよぉ〜、待ちくたびれちゃったじゃん☆」 血に染まる教室、周囲に散乱した机や椅子。一昔前までは二次元の世界でしか見る事はなかったが、今となっては、もはや当たり前となった惨状。 視界の端に映るのは、教室の隅っこで縮こまって怯える少年と、脇腹を負傷したのか、左手で患部を抑える少年。 相手はパワードスーツらしき物を纏ってこそいるが、声と体付きから、ギリギリ女性と判断出来る。 だが、この惨状を引き起こしたのは、紛れもなく彼女だ。 「アンタ、一体何もんだ」 メアリは自然な動作で要救護者二名の側まで移動し、斗真は教卓に座って足をぶらぶらさせる女に問いかける。 しかし、彼女からの返答は言葉ではなく、冷たい視線だった。 「君ぃ、聞いて何に成るの?だって、君はもう死ぬんだよ?」 刹那、女の姿が霞の如く掻き消える。 まずい。 そう思った瞬間、凄まじい衝撃が斗真の側頭部に襲いかかった。 「ぐぅぅおッ!!?」 何だ?何を食らった!? 考えが追いつかないまま吹き飛ばされ、受け身を取る事もままならず、斗真は机を吹き飛ばしながら背後の壁に激突する。 激突の瞬間で口の中を切ったのだろう。 口の中にサビ臭い鉄の匂いが広がる。 「緋月さま!大丈夫ですの!?」 既にグロッキー状態の彼を気遣うように、駆け寄って来たメアリが肩を貸す。 対するパワードスーツの女は、まるで空間を飛び越えて来たかのような軽やかな動きで着地する。透明化か、単なる高速移動か。 しかし、戦隊はまだか? そろそろ通報を受けてこちらに来ても良い筈だ。 「おい、お嬢。あの女相当ヤベーぞ……!」 斗真は口元の血を拭い、揺れる頭を左手で抑える。 強烈な一撃をモロに食らったせいで、未だに意識が漠然としない。 肝心のアタッシュケースは、蹴りを喰らった時に手放してしまった。 「おぉ〜、あれ食らって生きてるんだぁ。君、すごいね!」 「そりゃあ、どーも……!」 口だけの賛辞に、斗真は強がって見せる。 しかし、参った。 強がってみたは良いものの、全く勝機が見えない。 万事休す。 斗真たちは逃れられない死を覚悟した瞬間、校舎の外からけたたましく鳴るサイレンの音が聞こえて来た。 「「「「「!!」」」」」 全員の視線が外に釘付けにさせられる。 そして、サイレンは校門前で停止し、校庭から聴こえて来るは、マシンガンやカラビナを擦らせながらこちらに向かって来る複数の足音。 どうやら、対怪人犯罪の専門家・機動戦隊サイレンジャーが到着したらしい。 『犯人に告ぐ!破壊活動を辞め、直ちに投降せよ!投降を拒否した場合、実力行使に移らせて貰う!繰り返す!破壊活動を辞め、直ちに投降せよ!』
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