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┗355.珠瑛璃のコレクショントラベル【小説スレ】

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1 :ダーク・ナイト
2023/03/14(火) 18:42:18

新小説執筆開始!
どうなることやら…。
結構ストーリーには自信があります。
実は、小さい頃に書いていた部分が少しあるので、付け足したり続きを書いていったりしていきます。
よろしくおねがいします。

第一章 夢あふれるきらきら星

第一話 とあるアトリエで >>2-


【登場人物紹介】
・珠瑛璃(じゅえり)…この物語の主人公。コレクター。正体不明の女性。3つのアイテムを探し求める旅に出かける。

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2 :ダーク・ナイト
2023/03/14(火) 22:06:53

第一話 とあるアトリエで

「……いつかぁあなたぁが言ったぁでしょぉ」
その場に、細くて綺麗な声が響いた。
聞いていて心地の良い声だ。
声の持ち主自身も体を小さく左右に揺らしている。
その声は、長いこと歌い続けた。
そして、やっと歌を止めた。
椅子に座っていた声の持ち主は、カタン、と音を立て、椅子から立ち上がった。
周りには誰もいない。

ー名前は、珠瑛璃という。
とても難しい漢字だ。
じゅえり、と読む。
世間では「キラキラネーム」に当たる名前だ。

珠瑛璃は、窓へ顔を向けた。
開いている窓からは、涼しい風が入ってくる。
クリーム色のカーテンは、珠瑛璃を包み込むように広がる。
珠瑛璃は窓から顔を出した。
生い茂っている緑色の木々が視界に入る。
珠瑛璃はしばらく景色を眺めた後、窓をカラカラと閉めた。
先程までなびいていた濃いグレープカラーのマーメイド型ワンピースも元通りになった。
珠瑛璃は、右手で淡い水色の髪の毛をかきあげて言った。
「お楽しみの始まりよ。」
紫色の右目が、きらりと光った。

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3 :ダーク・ナイト
2023/03/15(水) 21:11:05

珠瑛璃は、ホワイトウッドの机に向かった。
ひたすら、彼女が白い床を歩く音だけがする。
珠瑛璃は十歩ほど歩き、机の前に立った。
そして、机の引き出しを開けた。
音もなしに引き出しは開く。
中には、ぎっしりとアイテムが詰め込まれていた。
小さなガラスの小瓶やきらきら光る宝石、珍しい色の小石などが入っている。
どれもこれも見たことのないものばかりだ。
珠瑛璃はその中から1つの小瓶を取り出した。
小瓶の中には、小さく丸められた白い紙が入っていた。
珠瑛璃はその紙を伸ばすと、小さな声で読みあげた。
「紅莉粋(くりす) 殿。これは、3つの宝の在処を示している。20ab年までにこの宝を見つけ出し、先祖を繋いで全てのアイテムをコレクションをするということを誓ったため、これを授ける。 19bb年 海人簾(かいとす)。」

紅莉粋とは、珠瑛璃のご先祖の名前だ。
海人簾とは、紅莉粋たちの時代の、偉い人だったらしい。
どちらも小難しい名前だ。

珠瑛璃のご先祖は、代々珍しいもののコレクターだった。
世界各地を周り、様々な方法でたくさんのアイテムをコレクションしてきた。
集めたアイテムは誰かに売るわけでもなく見せびらかすわけでもなく、大切に保管しておくのだ。
実は、アイテムを100000個集めるとある力が目覚めるという言い伝えがある。
今、珠瑛璃が持っているアイテムは99997個。
あと3個で100000個集まる。
だが、あと3個はこれまでのコレクションとはわけが違うくらい入手することが難しいものばかりだ。

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4 :ダーク・ナイト
2023/03/15(水) 21:30:14

珠瑛璃は紙をじっと見た。
先程読みあげた文の下に、地図が書かれている。
とてもぼろぼろで所々がちぎれているが、なんとか見ることのできる状態だ。
大きな大陸や小さな大陸が描かれ、なにやら細かい字でメモがしてある。
きっと先祖が残したメモだろう。
だが、昔と今の文字は違う。
当然、メモの字も読めなかった。
そこで、珠瑛璃は昔の言葉を理解できるようにたくさんの分厚い本を読み、勉強をした。
やっとのことで昔の言葉を理解できるようにはなったが、メモの字が読めるということとは別の話だ。書き込まれている字も、「メモ」ということがわかるように、ザザザッと書かれているため、とても読みにくい。

珠瑛璃は、なんとかして地図の文字を読みたいと思うようになった。
できることは2つある。
1つ目は、「言葉翻訳フェアリー」という妖精を飼うことだ。
この時代は、妖精がペットとして飼えるようになっていた。
だが、この言葉翻訳フェアリーは普通の妖精とは違い、様々な国の言葉を読むことができ、どんな人の言葉でも読むことができる。
そのため、言葉翻訳フェアリーは大変人気な妖精の一種だった。
さらに、この言葉翻訳フェアリーは数が少ない。
やはりレアなものは、少ないからこそ価値があるのだ。
楽に手に入れられてしまっては価値観が下がってしまう。

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2 :ダーク・ナイト
2023/03/14(火) 22:06:53

第一話 とあるアトリエで

「……いつかぁあなたぁが言ったぁでしょぉ」
その場に、細くて綺麗な声が響いた。
聞いていて心地の良い声だ。
声の持ち主自身も体を小さく左右に揺らしている。
その声は、長いこと歌い続けた。
そして、やっと歌を止めた。
椅子に座っていた声の持ち主は、カタン、と音を立て、椅子から立ち上がった。
周りには誰もいない。

ー名前は、珠瑛璃という。
とても難しい漢字だ。
じゅえり、と読む。
世間では「キラキラネーム」に当たる名前だ。

珠瑛璃は、窓へ顔を向けた。
開いている窓からは、涼しい風が入ってくる。
クリーム色のカーテンは、珠瑛璃を包み込むように広がる。
珠瑛璃は窓から顔を出した。
生い茂っている緑色の木々が視界に入る。
珠瑛璃はしばらく景色を眺めた後、窓をカラカラと閉めた。
先程までなびいていた濃いグレープカラーのマーメイド型ワンピースも元通りになった。
珠瑛璃は、右手で淡い水色の髪の毛をかきあげて言った。
「お楽しみの始まりよ。」
紫色の右目が、きらりと光った。