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91.マリルイ学園CGR
 ┗438-447

438 :げらっち
2020/08/14(金) 01:02:51

第8話

「フッジサーン!フッジサーン!明日がたのしみフッジッサーン!!」

タレが叫び出したのは真夏の3時間に及ぶ部活動が終わった頃だった。
りんご「ちょい!うるさいよ。興奮してどうしたー?w」
タレ「ン?いや別に何でもないです/´・ω・` \」
タレは踊るようにして歩いていた。
りんご「嘘つくな!バレバレだよーwwwさては熱で頭おかしくなったな?」
タレ「まあそれもあるぴよ。」
2人は広い校庭のあちこちに散乱するボールを探していた。
兵中ソフトテニス部は1年生が2人しか居なかったため、活動終わりにはこの2人が球拾いをするのが決まりになっていたのだ。
りんごが落ちている白い球をラケットでぽーんと叩くと球がバウンドし、タレがそれをキャッチした。
次の瞬間、りんごはタレの後ろに回り込みラケットでタレの首を思い切りホールドしていた。
タレ「ぐええ!苦しいい!」
タレがのけぞったため2人は白い砂の上に倒れた。
タレ「やめろおおおお離せ」
りんご「そっちこそ話せ!隠し事するなんて水臭いぞ(💢・∀・)」
2人が地面でバタバタと暴れ白い砂煙が立ち上がった。周りにいる先輩たちは口々に「あの2人はいつも仲いいな…」などと言っていた。
タレ「わかった…話すから離せ…」

2人の黒いジャージは砂のせいで真っ白に汚れていた。
りんご「さあ約束通り話してもらおうか。」
然しタレはニヤリと笑ってゲス顔になった。
タレ「言うわけないやろアホやねんほんまバーカ(థิഋథิ)」
りんご「あ?💢💢💢💢💢」
タレ「あでゅー!コミュニティアプリ起動!草変化ドロン!」
タレは変身と同時に木の葉を舞い上がらせて消えた。一瞬の出来事だったので変身後の姿はほとんど見えなかった。
りんご「くそー、逃げられたか!💢」
りんごがラケットを振り回し空を切ると木の葉がハラハラと落ちた。
そこに先輩の一人が声をかけてきた。
「藤田が消えたように見えたんだが気のせいか?どこに行ったんだ?」
りんご「あー、藤さんは早退したみたいでーす💢wwwww」

[返信][編集]

439 :げらっち
2020/08/14(金) 02:56:07

キーの家ことCGRの秘密基地。
雪華は指令室兼自室で一人ノートパソコンのキーボードを叩いていた。
そこに迫る影があった。
雪華は気配を感じたようでパソコンを閉じた。
ドアが開き、包丁を持った少女…
kotoが現れた。
「お命、頂戴つかまつる!」
kotoは雪華の心臓めがけて思い切り包丁を振り降ろした。

「コミュニティアプリ起動!」
雪華は包丁の突き刺さる寸前に変身した。
「マジカルバリアー!」
氷の結晶で出来たバリアを展開しkotoを吹き飛ばす。kotoは仰向けに吹っ飛び壁に大穴を作った。
「コミュニティアプリ起動!」
穴からガールズバイオレットに変身したkotoが飛び出した。
kotoは更に無数の包丁を出現させると次々に雪華めがけて飛ばした。
「逝け~!!」
雪華は氷の結晶でいとも簡単にそれらを弾き飛ばす。
「甘いですね。」
「どうかな?足元見てみ(小声)」
「!」
弾き落とした包丁が紫色の粘土のようなものに変わっており雪華の足を飲み込んでいた。
「快適な沼でしょぉ……へへ……そのまま沈んで堕ちるとこまで堕ちて?」
「はうぅっ…!!」
雪華はずぶずぶと沈んでいった。
「勝ったかこれ?」
然しkotoの足下から声が聞こえた。
「甘いですね。私は雪だけでなく地面のエレメントをも司っているのをお忘れですか?」
床から手が伸び、kotoの両足首を掴んだ。
「にゃー!」
kotoは床に倒れた。はずみで傍にあった雪華のデスクが倒れ、上にあった書類やノートパソコンが散らばった。
雪華が飛び上がり、kotoに覆いかぶさる。
しかしkotoは起き上がって雪華の首を掴むと思い切り締め上げた。
「…やりますね。」

[返信][編集]

440 :げらっち
2020/08/14(金) 02:57:53

2人は変身を解いていた。
「…来る頃だと思っていましたよ。」
「お久しぶりです、元気そうで何より?」
kotoが雪華の首から手を離し、2人は思い切り抱擁を交わした。
「相変わらず、良い抱き心地です(笑)」
「にゃーーん」
kotoはいきなり猫のような甘え声になった。
「あの子たちとはもう挨拶したようですね。どうですか、感想とかありますか?」
「うーん…」
kotoは雪華から離れふらふらと歩きながら言った。
「僕にはまだちょっと心配かな。」
「そうですか。それじゃあお願いしていいですか?」
「おけけ。またちょっくらかき回してきます。…そういうの好きなので(小声)」
kotoは眼鏡を光らせて部屋を出て行った。


雪華はキャスター付きの椅子を拾い上げるとそれに腰掛けた。
「…ずいぶん散らかってしまいましたね。」
するとぶつ草言いながらまた誰かが部屋に入ってきた。
「何でうちは草属性なんやろ炎とか電気とかと比べて地味だしこれといった特徴が無い。きっといつも草草いうてるからやな。やけど文句言うとバコーン司令にブン殴られそうだからやめとくわ。ん?んんんん?」
雪華は今度は身構えなかった。
「うわなにこれ何でこんなことになっとるんや草っと草クサァ!!」
タレは戦いによって無残に荒らされた部屋を見て目を丸くしていた。

雪華「タレちゃん、どうかしましたか?」
タレ「げっ雪華司令!さっきの独り言聞かれてたら草も生えないぞ。ここは良い子のフリしよう!雪華さんこんにちはー</^o^\>フッジッサアアアン!」
雪華は特に何も言わずくすくすと笑っていた。
タレ「それでですね、実は明日のCGRの訓練を休みたいんやけど…」
雪華「何故ですか?」
タレ「かんだし行くんやたのしみぱふぱふにゃーにゃー!!」
タレは満面の笑みになった。
「あ、かんだしってのは関西デラックスシーワールドの略ね。かんでらしがなまってかんだしになったらしい。りんごとかシーワールドって呼ぶ奴もおるけどわしはかんだしって呼ぶ。関西人特有の呼び方なんかな。District Rebellionや!知らんけど。」

よくもこうペラペラと話せるものだ。

だがタレは急に真剣な表情になった。
タレ「久しぶりの家族旅行やから、CGRのみんなには内緒にしてほしいねん。」
雪華は微笑んで頷いた。
雪華「いいですよ。皆には適当な理由を付けてお休み中と言っておきます。もちろん、お土産を買ってくれるという条件付きでね(笑)」
タレ「あ、ありがとうー!!!」
タレは雪華と固く握手をすると、スキップしながら部屋を出て行った。


それを物陰からこっそり盗み聞きしている人が居た。
「…面白いこと聞いちゃった♡(小声)」

[返信][編集]

441 :げらっち
2020/08/14(金) 03:06:42

翌朝。

ルル「えいっ!ミドリこうら!」
りんご「きかないよ~ん」
潤「じゃあトゲゾーだ!(`・ω・´)」
ルル「潤先輩ナイスです!」
りんご「あーちょっとずるくない⁉wwwww」
潤「いつもサンダーばっか使ってるくせにw」

ここはCGRのトレーニングルーム。
…と言うのは名ばかりで、専らゲームや昼寝をするのに使っている。
今もルル・潤・りんごの3人がマリオカート7で対戦し、キーは部屋の隅のマットでうたた寝していた。
そこにkotoが飛び込んできた。
koto「びっぐにゅーす!びっぐにゅーす!ねえねえ聞いて聞いて!!」
ルル「kotoさん!」
koto「だから呼び捨てでいいって言ってるじゃないすか。よそよそしいですよ、先輩♡」
潤「それでkoto、どうしたのさー?」
koto「先輩たち聞いて下さい!」
年上であるkotoが3人のことを「先輩」と呼ぶのはやや不思議だった。kotoは昨日聞いたタレと雪華の会話をそっくりそのまま3人に話して聞かせた。

ルル「kotoちゃん盗み聞きしてたの!?」
ルルはとりあえずさん付けはやめてちゃん付けで呼んでみた。余計に違和感がある。
koto「そっすよ。でも盗み聞きなんて言わないで?部屋のお外に居たらたまたま聞こえちゃっただけだから。」
りんご「くそー、あの女何か隠してると思ったら俺らに内緒でシーワールド行くなんて💢💢追いかけるぜ!」
潤「ええー、追いかけちゃう?w言うと思ったけど…」
koto「秘密はいいこと いけないこと 追いかけて合流しちゃいましょう。ね♡」
りんご「りょりょりょ行くよルル!」
ルル「待ってください!!」
りんご「え?」

ルルは反対だった。
タレが隠し事をしていたのは少し気になったが、誰にも邪魔されずに家族水入らずの旅行をしたがっているのなら、行かせてあげるのが本当の友達。
ルル「私たちは留守番してましょうよ。」
りんご「何言ってんの。みんなで行った方が楽しいじゃんwwww」
りんごはルルの肩を強く叩いて威圧感を醸し出した。
しかしルルは物怖じせず続けた。
ルル「きっと、タレ先輩は家族だけで行きたいんですよ!私はしたことないですけど、家族そろっての旅行ってすごいうらやましいです。だから、邪魔するのはやめましょ!」
潤「そうだねー。私もやめといたほうがいいんじゃないかって思うなーwごめんねりんご。」
りんご「ケッ(。・´д`・。)」

その時、寝そべってスマホを見ていたキーがしなやかな動きで起き上がった。
キー「皆さん、関西デラックスシーワールド行きましょう!(´。✪ω✪。 `)」
ルル「ええー!キーさんも妨害派ですか?」
koto「妨害派とは。(妨害派とは)」
キー「へ?ごめんなさい、話聞いてませんでした(❁´ω`❁) それより5つ目のキャスストーンがシーワールドにあるそうです。今スマホで調べてました!ついでに遊びたいですね(*´艸`)キャ」


こうしてルル達はタレの後を追わざるをえなくなった。

[返信][編集]

442 :げらっち
2020/08/14(金) 03:11:56

りんご「タレは車で行ったようだな‼どうする?」
キー「新幹線の切符を用意しておきました~ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ」
ルル「じゃあまずは大宮に向かいましょ!」
潤「あれ、切符が4枚しかないよー?特急券合わせると8枚だけど。」
キー「あ…ごめんなさい。4人分しか買ってませんでした!kotoさんが入ったのを度忘れしてました:(´◦ω◦`):」
koto「問題ないみ。僕はめいチャンで行くから。めいチャーン!」

不気味な足音を響かせて巨大な機械の蜘蛛が現れた。
潤「わあああ蜘蛛無理無理無理!」
koto「“こずみっくごっどⅡ”ことめいチャンです。よろしくお願いします。」
ルル「可愛いですね✨」
りんご「え。」
kotoはめいチャンの操縦席に乗り込んだ。するとめいチャンはガシガシと鋼鉄の足を走らせて去って行った。
キー「それじゃ僕たちも新幹線に乗りましょう!」


町外れの崖の下に誰かがやって来た。
そこには薔薇が一輪たむけられている。紫色の薔薇だ。
その人影が何やら呪文のようなものを唱え始めた。
すると薔薇の周りに紫色の魔法陣が現れ、まるで地面から生え出るように男が現れた。

「ぐはあ…!遂に地獄の淵から蘇ったぞ!我が名は死の花怪人ハローデス改めPLAYBACK怪人ハローデス!!我の眠りを覚ましてくれたのは誰だ?すべての加護を授けよう…神の洗礼として…な!」

しかし人影はすでに消えていた。
「であれば…為すべき事は唯一無二!我を駆逐したあの女どもに復讐《リベンジ》を!最高だぜ!!」

[返信][編集]

443 :げらっち
2020/08/15(土) 01:42:14

タレ一家は関西デラックスシーワールドに到着していた。

駐車場に車が停まり、タレは車の外に出た。
タレ「うわくっそ暑いな。マッキー、ポカリ!」
マッキー「はいよお姉ちゃん。」
タレは弟のマッキーから渡されたポカリをラッパ飲みした。
タレ「オトン、オカン、さっさと行くで!」
父「オトンは浮き輪ふくらましたりテント設営したりせなあかん。玲子、牧男、先行っててや。」
タレ「早くせーよ。一緒じゃなきゃいややからな!」
父「まったく玲子は甘ったれやな。」
父は母と共に歩いてテントを張りに行ってしまった。
ちなみに玲子とはタレの本名である。藤田玲子、藤タレ子、さらに略してタレと呼ばれるようになったのだ。
タレはマッキーと手をつないでプールに向かった。


「ったく世話の焼ける。いつまでもお姉ちゃんに頼ってたらあかんで?」
タレはマッキーを連れ更衣室に来ていた。
マッキーが1人で着替えられないと駄々をこねたため仕方なく女子更衣室に連れて来たのだ。小学校低学年なのでまあ許される。
世話好きなタレはやれやれという表情をしながらもマッキーに水着とガッシュガードを着せ、入念に日焼け止めを塗り込んでやった。
タレも服を脱ぐ。
しかし何やら視線を感じ着替えの途中で硬直した。
タレは更衣室のカーテンを開けて外に出た。すると何かがチラチラと動き物陰に隠れていった。
「ま、まさか…!」
タレは服を羽織ると人影を追いかけた。

「お前らーーー!!!」

そこにはルル・りんご・潤の3人が居た。
ルル「うわっタレ先輩!」
りんご「おーす!( ・∀・)」
タレ「おーす!( ・∀・)   じゃないやろー!!は?なんであんたらがここにおんの?」
りんご「kotoから聞いたwwwwww」
タレは愕然とした表情になった。

[返信][編集]

444 :げらっち
2020/08/15(土) 02:24:56

「ことめ…ていうか家族旅行って知らなかったの?邪魔だから来るなってことに決まっとるやんけ。は?まぢで意味わかんない。何で来たの?」
ルルはこんなに憤慨しているタレを初めて見た。

「姉ちゃんどーしたん?」
そこにマッキーがやって来た。
潤「わあマッキー君、ちょっと背伸びたー?相変わらず可愛いねー!」
潤はその場を和ませようとしてそう言ったようだが、タレは潤をじろりと睨んだ。
マッキー「あれ、潤姉にりんご姉、それともう1人…何でここにおんの?姉ちゃんが連れてきたん?」
タレ「んなわけないやろ!こんなやつら知らん。さっさと行くで。」
タレはマッキーの背中を押してルル達から離れようとした。
りんご「おーい!一緒に遊ぼうよーww」
タレ「絶対嫌じゃ!帰れあほ!何しに来た!」
ルル「待ってください!実は、この園のどこかにキャスストーンがあるらしいんです!」
タレは振り向いた。
ルル「今キーさんが探しています。タレ先輩も協力してください!」
タレ「…嫌や。」
キー「え?」
タレ「悪いけど後で探してくんない?今日だけはキャスストーンもCGRも忘れて普通のタレに戻りたいねん!明日探すって言うならうちも参加する。やから今日だけは!うちの邪魔をしないで!!!」


一方キーは一足先に水着を着て飛び込み台に到着していた。
シーワールドのプールは海と一体化しており、海上にある飛び込み台やスライダーなど斬新なつくりになっている。
キーは体をしならせて海に飛び込み、音もなく水しぶきを上げ深いところまで潜った。
その美しさにそれを見ていた男性たちは息を飲んでしまった。
キーは水底に煌めく石…キャスストーンを発見した。
そしてそれを手に取ると岩を蹴り上げ水面に向かって泳いだ。

「プハッ」
キーは海上に張られたロープをつたって海から上がろうとした。すると、岩場に居た男性が手を差し伸べてくれた。
「ありがとうございます…キャッ!」
その男はキーの手をぐいと引っ張るとその手からキャスストーンをむしり取った。
「預言が成就し核晶(コア)を捉えたぞ、お前はガールズ淫乱色…セフィロスッ!!ツリー・ヴィレッジサラン…神喰らいのキャスストーンは頂いた。」

[返信][編集]

445 :げらっち
2020/08/15(土) 02:30:56

りんご「きゃっほーい!」
マッキー「わーい!!」
りんごとマッキーが並んでスライダーで滑り降り、海の中にボチャンと落ちた。
マッキー「面白かったー!りんご姉、もう1回やらへん?」
りんご「いいよ‼じゃあまたしりとりしながら並ぼうね‼」

マッキーは何故か姉である私よりりんごになついてしまった。
お父さんとお母さんはなかなか帰って来ない…
タレは1人寂しく岩場に座っていた。

「せーんぱいっ!」
タレが顔を上げると、ルルがかき氷を持って立っていた。
タレ「向こうにいけ!」
ルル「嫌です。」
タレ「は?」
ルル「だって今のタレ先輩すごく寂しそうですもん。今さら私が向こうに行ったってどうにもならないでしょ?家族旅行を邪魔してしまったのは謝ります。でも、今の気持ちを良くするには、一緒に遊ぶしかないんです!」
ルルはストローの先っちょに切り込みを入れたスプーンでかき氷を一口すくい、タレに差し出した。
タレ「…お前妙に達観したことを言うんやな。」
タレはそれを口に含みしゃりしゃりと噛んだ。
ルル「まあ私もお父さんが離婚して、いろいろ寂しい思いをしましたからね。友達は大切にしようって思ってるんです!✨」
タレ「そっか…」
タレは立ち上がった。
タレ「ごめんよ!ルル、私が間違っていたよ!!」
ルル「じゃあ一緒に遊びましょうっ!」


そこに潤が駆け寄ってきた。
潤「ねえ、それよりキーさんが見当たらないんだけど・・・」
タレ「なんやて?」
いきなり園内に怒声が響き渡った。
「遂に見つけたぞ!コミュニティワルキューレレンジュアー!狂気の帝国は我が占拠した!恐れ慄け、逃げ惑え!役立たずの雑魚は消えなさい!!とでも言うと思ったか?馬鹿め。」

ルル「メンズスターですぅぅ!」
客たちはパニックを起こし散り散りに逃げ始めた。
タレ「くそったれのメンズスターめ!!ぶっ殺したるぅ!!」
今度こそタレの怒りが頂点に達したようだった。
マッキー「何事や!?」
りんご「マッキー、落ち着いて‼タレお姉ちゃんたちが何とかするからねー‼」
タレ「りんご!お前はマッキーとお客さんたちの避難誘導を頼む!」
りんご「あいよー‼」
マッキー「お姉ちゃん…!」
タレ「大丈夫。お姉ちゃんを信じて先に逃げて。」
タレはマッキーに優しく手を振った。
マッキーはりんごに連れられて他の客たちと共に園の出口の方に走って行った。

ルル「潤先輩。あの怪人…」
潤「うん。あれはまさしく私とルルが倒したはずのハローデス・・・!」
「久しぶりだな。ここで会ったが100000000年目、今度こそあの炎の混沌に飲み込まれ殺された屈辱を晴らし我が価値のある勝利する…!!私もパワーアップさせてもらいましたよ…!!己の誇りと引き換えにね!!」
潤「相変わらず意味わかんないね。」
ルル「うん。」

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446 :げらっち
2020/08/15(土) 02:40:02

「刮目せよ、この聖なる石は我の物になったぞ…我が血は友のために、我が汗は国のために、我が涙は世界のために!返してほしくば我と戦え、そして断頭台の露と消えるがいいッッ!!お前のこの先の運命は…破滅だ。」

ハローデスの手には光る石があった。
ルル「あれは…キャスストーン!」
更にハローデスは一輪の薔薇を取り出した。
「そうそう、ワルキューレピンクことkeyはこの通りローゼのオチューに変えてやったぞ。」
潤「キーさん!?」
ルル「タレ先輩!3人しか居ませんけど、変身してあいつをのしちゃいましょう!」
タレ「望む所や!…ん?」

「タレ子~~!!」

タレ「ああっ!」
タレの両親がこちらに向かって走って来た。
父「何やっとん、早く逃げるんや!!」
母「タレ子~~!!」
タレ「オトン、オカン、私は大丈夫だから逃げて~~!!」

遅かった。
ハローデスの眼が赤く光り、彼が指を鳴らすとタレの両親は紫色の薔薇に変わり果て地面に落ちた。

ルル「そんな!!」
潤「ん?あれ何この炎・・・」
タレがメラメラと燃えていた。
ルル「ええっ!炎属性は私なんですけど…」
タレ「許さん。今日と言う今日は本当に許さんメンズスター!!うちの邪魔をすんなやあああああ!!!」
タレは怒りの炎に燃えていた。タレは走りながら変身し、単身ハローデスに殴りかかった。
しかしハローデスの長い鉤爪によっていとも簡単に振り払われてしまった。
タレ「ぴぎゃー!」
「ムハハ…無駄なことを。渇望の女児如きがビーストスターエキスパートガイであるこの我を斃(たお)せるとでも幻想(おも)っているのか………」
ハローデスの眼が赤く光り、タレは目を瞑った。

「うわあああああっ!!」

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447 :げらっち
2020/08/15(土) 02:54:04

あれっ。
私、まだ生きている。
薔薇の花にもなっていない…

タレが目を開けると、巨大な蜘蛛のめいチャンがハローデスに掴みかかっていた。操縦席にはkotoが乗っている。
「何だこのナマイキなアルケニーは!クソッ…!!愛だの平和だの俺の大嫌いな言葉を述べやがって…!!どこまで腐ってやがる!!」
koto「ナマイキなアルケニーではありません。名状しがたきめいチャンです。」
めいチャンの鉄の足に殴り飛ばされ、ハローデスは火花を撒き散らしながら倒れた。

タレ「こと…!ありがとう、助かったよ!」
kotoは操縦席から飛び降りタレの隣に降り立った。
koto「さあ貴女がとどめを刺しちゃって?」
タレ「で、でも…私の草属性の技じゃ致命傷を与えられないし…」
koto「そんなことないっしょ。草は無限に育つんだよ、羨ましいくらいだよ。さあ想像して。なんでも生み出すことが出来るの。」

タレはもう一度目を瞑り、頭に思い描いた。あいつを打ち倒せる武器…
すると頭の中に芽が飛び出したような感覚になった。おもろいギャグが言えた時と同じような感覚…
タレが目を開けると、いつの間にか自分が枝で出来た巨大な弓矢を持っていることに気が付いた。
「うわ!なにこれめちゃくちゃかっこいいやん/^o^\」

「よくも神聖なる我に土を付けてくれたな…」
ハローデスは思い切り飛び上がった。
「うるさいじょ!二度と私の邪魔をするなよ!!」
タレは弓を思い切りしならせて矢を放った。鋭い矢は一直線にハローデスに向かって飛び、空中のハローデスに直撃した。
「聖火の導きがありますようにいぃー………」
ハローデスは空中で爆発しそのままどこかに飛んで行った。
キャスストーンが落下し、潤がそれをキャッチした。
潤「キャスストーンゲットだぜ!(`・ω・´)」
ルル「やりましたね、タレ先輩!!」


koto「さて、次はこっちだにゃ。」
kotoは落ちている3本の薔薇を一か所に集めると、何やら呪文を唱え始めた。すると薔薇が光り、それぞれキーとタレの両親の姿に戻った。
キー「あれっ私は今まで何を…?(;・ω・)ごくり」
ルル「キーさん、無事でよかったですぅぅ!!」

3人は薔薇に変えられた記憶をなくしているようだった。タレは変身を解くと、ほっとした表情で両親に近付いた。
父「一体何があったんや?…ん、お前泣いてるんか?」
タレ「べ、別に!泣いてなんかいないよっ!足に石がぶっ刺さっていたかっただけだお!うんほんまに。」
タレは両親に背を向けささっと目をこすった。
母「あら、お友達も来てくれはったん?友達がぎょーさんおってタレ子も幸せもんやなー!」
タレ「うん!じゃあ今日はみんなで遊んでこ!」
ルル「わーーい✨」


つづく


皆がビーチボールで遊んでいる中、kotoだけはめいチャンに乗ってひっそりとその場を後にしていた。
「お外嫌い…太陽嫌い……それにしてもハロちゃを復活させたのは俺なんだよな、うん、ハロちゃには申し訳ないけどこれもCGRを強くするため、だよ。(小声)」

[返信][編集]



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