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91.マリルイ学園CGR
 ┗586-594

586 :げらっち
2020/08/25(火) 22:53:20

第10話

メンズスターのアジトでは、美羽がサロンを闊歩していた。
今までに女子が入ることは一切なかったこのサロン、それは不思議な光景だった。クロボー師と迅は品定めするように美羽を見ていた。
やがて美羽が口を開いた。
「ゲラッチはお留守なのねー❔」
クロボー師「ああ。組織を置いて夜逃げとは酷い部長だぜ。」
迅「CGRとの決着に向けて力を蓄えるとか何とかほざいてましたけど、実際はどうなんでしょうねえ。」
2人の目線はつつつと美羽の胸元に移動し釘付けになっていた。
美羽はグラビアアイドルのような装束で、ステッキを振り回して高らかにこう言った。

「それじゃ、今回は私が作戦をやるおー💘」


「ここ、ここ!この店だぜ!」

ルルは潤、そしてその妹雹と共に家系ラーメンのお店にやって来ていた。
潤「ここの油そばがめっちゃくちゃ美味いんだぜ!」
ルル「はいぃ!油そば、一度食べてみたかったんですよ!そのために今朝朝ごはん抜いてきちゃいましたっ✨」
潤「…面白いこと言うね、ルル。」
ルル「そうですかね?」
雹「潤お姉ちゃんはもう毎週ここに通ってるんだお。」
小5の雹はすっかり病気が治り、あの時の痩せた体から一変して姉に似たふっくら体型になっていた。

潤は入ってすぐのところにある券売機で食券3枚を購入した。
潤「今日は私のおごりー!」
ルル「ええっ、ありがとうございますううううう!!」
潤「気に入ったら次来た時は自分で買ってねーw」

潤はカウンター席に座り、ルルはその右隣にちょこんと座った。雹もその隣に座り、ルルは潤姉妹にオセロの如く挟まれた。
5分ほど待つと、ルルの前に巨大な黒い器がドンと置かれた。
そこには溢れんばかりの麺、チャーシュー、ネギ、メンマが盛られていた。ルルが左右をキョロキョロ見ると、2人は同じメニューにマヨネーズをびゅるびゅるとかけていた。
ルル「せ、せんぱいっ!そんな行儀の悪い食べ方…💦」
潤「何言ってんだよルルー?これが油そばの正しい食べ方だよ!(`・ω・´)」
ルル「そ、そうなんですかぁ!?じゃあ私も…」
潤「あっ待って、まずはそのまま食べてみてほしいんだぜ!本来の味を味わってほしいし、最初にこれかけちゃうと戻れなくなるからね!w」

ルルは潤に黒い箸を取ってもらい、言われるがままにその太い麺をすすってみた。

なにこれおいしい。

旨くボリューミーだがラーメンのようなこってり感は無く、むしろさっぱりとしている。ルルは無言でそのまま一口二口と食べて続けてしまった。
潤「気に入ったようね!wじゃあ次はこれかけてみて!」
ルルはたこ焼き屋の屋台でしか見たことの無いような黄色い円筒形のマヨネーズの容器を手渡された。ルルがそれをぎゅっと押すと、予想以上の量のマヨネーズが発射されてしまった。
ルル「わっ!」
潤「ルル、それは力を込めなくてもいいのよー(´・ω・`)」
ルルはマヨネーズだくになった麺を口に運んだ。
お次はまろやかな味が口の中いっぱいに広がった。麺は気のせいかさっきよりももちもちしているように感じた。ルルは残りの麺を一気に口の中にかっ込んだ。
潤「いい食べっぷり!どうだった?w」
ルル「ナニコレぇ…チョーおいしかったです❤暖かくて…ニョロニョロ?って感じ?」
潤「ル、ルルの感性はよくわからないぜ!wでも美味しいわよね。」

見ると潤もとっくに食べ終わっており、容器にはルル以上に大量の白いおつゆが残っていた。マヨネーズのかけ過ぎだ。
しかも潤は水を飲んだ後こう叫んだ。

「おじさーん!辛油そばおかわりー!今度はライスもつけてねー!(`・ω・´)」

潤の前にはさっきと同じ巨大な黒い器がドンと置かれた。しかも今度は麺が赤く、こんもりと明太子が乗っている。
ルル「ま、まだ食べるんすか…?」
潤「これはおやつだよ、おやつ!w辛いのは一度食べると病み付きになるぜ!この店のおじさん私の食べっぷりが好きだからって一杯までおかわりOKにしてくれたんだ。美人は得だぜ(´・∀・`)」
潤はさっきと同じ要領で多量のマヨネーズをぶっかけ、白米と共に口にかき込み始めた。
ルルはもうおなかいっぱいだったので、お腹をさすりながら潤を横目で見ていた。
ルル「潤先輩。それ絶対ふとr

その時。
聞き覚えがある声が店内に響き渡った。
いや、聞き覚えがあるというよりむしろ、よく知っている声。だが絶対に聞こえるはずの無い声。

「スパイラルフレアー!!」

[返信][編集]

587 :げらっち
2020/08/25(火) 23:41:34

「雹ちゃん伏せてっ!」
ルルは横に居た雹を押し倒し自分も床に伏せた。
店の入り口から映画で見る火炎放射器の猛火のような炎が噴射され、カウンター席を焼き払った。
雹「キャー!」
ルル「店の中にある油類に燃え移ると危険です!みんな逃げて!」
ルルはスマホを取り出し変身しようとした。だがしかし、それより早く潤が変身を遂げていた。
潤「ビッグウェーブ!」
大波が起こり、店内の火事は鎮火した。

この技は…
ルルは確かに見た。
走り去って行く赤い影を…

潤「ルル、雹のことお願い!」
そう言うと潤は逃げた影を追って行ってしまった。
すると、雹がスマホを取り出してルルの手にポンと乗せた。
雹「今の録画しといたお。」
ルル「っ!」
ルルは恐る恐るその動画を再生してみた。

全身に鳥肌が立った。
だって、そこに映っていたのは…
ガールズレッド、間違いないこの私!
もしかして、これはTVとかでよく見る…
ドッペルゲンガー!?
ルルは恐怖と共に「ワクワク」が生まれ、自分が興奮しているのを感じた。
ルルはオカルトマニアなのである。

潤が店に帰ってきた。
潤「ちぇっ、逃がしちゃったぜ。あれ、ルルは…?」
雹「ルル姉なら勝手に行っちゃったお。」


雨が降り出した。
タレの家ではりんごとタレがスマホで動画を見ていた。
りんご「これ見て‼これ昨日見つけたんだけどさ、TikTok‼」
タレ「いや興味ない。どうせパリピが顔加工して踊ってるんやろ?きしょいwwww」
りんご「じゃなくてーww誰だと思う❔」
タレ「ん?んんんん?」

その動画に映っていたのは確かにルルだった。
ルルが変顔をし、牛乳を口に吸い込んでいくという謎の動画だった。逆再生で作ったものらしい。

タレ「…いや、何がしたいのかわからんし普通にきしょいぞ?」
りんご「ルルにこんな趣味があったとはねwwwwおっ?」
タレ「どうかしたか?」
りんご「いや、今一瞬廊下をルルが走り抜けた気がしたんだけど(;・∀・)」
タレ「は?気のせいやろ。ルル呼んでないしうちにいーひんでwww」
りんご「だよ、ね…」


ルルは1人、学校の教室に来ていた。
今日は休日なので誰も居ない。
ルルの机にはこっくりさんで使うような気持ち悪い文字列の書かれた紙が何枚も重ねられていた。
もちろんドッペルゲンガー、もう1人の自分を呼び出すためである。
「ダメですね…それじゃ、“エンジェルさん”で試してみますか…」
ルルは紙にさらさらと文字を書くと、ぶつぶつと独り言を唱え始めた。しかし何も起こらない。
雨粒が窓にぶつかりばたばたと音を立てている。
「ちぇっ…」
ルルは他の方法を探そうと思いスマホを取り出した。

すると真っ黒い画面が鏡のように自分の顔を写した。
その顔はにっこりと笑っていた。あれ?私今、笑ってた…?
違う。
自分の顔の後ろに、自分の顔があった。
ルルは硬直し身動きが取れなくなった。

[返信][編集]

588 :げらっち
2020/08/26(水) 00:15:01

「キャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

こんなに女の子らしい悲鳴を上げたのは初めてだった。
いつもは「ぎゃー」とか「いやー」とか言うのに。
まあ無理もない。もう一人の自分に後ろから首を掴まれればそうなる。
ルルは髪を振り乱し、体を反転させながら飛んだ。その際自分の机を倒してしまった。
目の前には私が……
ルルが立っていた。

「いや、嘘?マ!?」
期待はしていたのだが、その恐怖は想像をはるかに超えていた。
目の前にいる自分。髪型から首元のホクロ、すみっコのシャツまで全てがおんなじだ。
そしてそのルルはにっこり笑うと、おもむろにルルに飛び掛かった。
「うああっ!!」
2人のルルが床を転げまわる。はたから見ていたらどちらが本物のルルかわからなくなっていただろう。
ルルはルルを蹴り飛ばすと、スマホを取り出し叫んだ。
「コミュニティアプリ起動!」
ルルはガールズレッドに変身した。どうやらこちらが本物のルルらしい。
しかしもう一方のルルもスマホを取り出していた。
「コミュニティアプリ起動!」

その声もまさしくルルと同じものだった。
2人のガールズレッドは一斉に攻撃を仕掛けた。

「「スパイラルフレアー!!」」

炎の螺旋が教室中央でぶつかり合い空気が弾けた。
ルルは全身に熱を感じ、その直後に吹き飛ばされ黒板にぶつかりずり落ちた。

[返信][編集]

589 :げらっち
2020/08/26(水) 00:44:54

雨上がりの丁文公園にはルルを除くCGRの5人が集まっていた。
キー「ルルちゃんなかなか来ませんね…( ´ ཫ ` )」
潤「うん…」
りんご「自分から自主練しようって言い出したのにひどくないか?💢💢」

「こんちゃです!」

りんご「うわっ!」
ルルが草むらから飛び出した。
ルル「驚きましたか?どっきり大成功✨ですぅ!」
りんご「この!(💢・∀・)」」
りんごがルルの頭をべしっと叩いた。
ルル「怒らないでくださいいい!怪人が出たから1人でやっつけてたんですから❕」
りんご「そうか‼偉い‼」
りんごは打って変わってルルをぎゅーと抱きしめた。
タレ「草。」
キー「とにかくこれで自主練が始められますね(* ́艸`)キャ 今日はCGRの必殺技、コミュニティエレメントレーザーの練習をします( •̀ω•́ )✧」
koto「めんどくさいなあ。さっさとやってさっさと帰ろ。」
タレ「それな。」
潤「まあそう言わずに…w」
キー「この技の難しい所は、6人のキズナパワーを1つにしないと発動できない、というところです!誰か1人の絆が欠けていてもダメなんです。とりあえず一度やってみましょう!」
タレ「了解/^o^\フッジサ-ン」

「コミュニティアプリ起動!」
6人は「変身」した。

潤「“みんかわver.2.0”起動!」
6人のエレメントが合わさり光球が生まれた。
キー「狙いはあのクロボー師人形です!」
りんご「コミュニティエレメントレーザー‼」

しかしレーザーは発射されず、光球は輝きを失い、小さくなって消滅した。

キー「あっ失敗です…。゚(゚இωஇ゚)゚。」
6人は変身を解いて顔を見合せた。
ルル「あの…やる前にkotoちゃんがめんどくさがったのが原因じゃないですか?気持ちを1つにしないとダメなんでしょ?」
kotoはちょっとイラっとした表情でルルを見たが、やがて目を瞑りこう言った。
koto「はいはいごめんなさいね。でもそれはタレ先輩も同じじゃなくて?それにレーザー撃つ時タレ先輩がよそ見してたの僕見ました。」
タレ「は?」
タレはkotoの態度に腹を立てたようだ。
タレ「なんや偉そうに、うちは周りに人が居ないか確認しとったんや。公園だから子供とかおったら危ないやろ?」
koto「そうですか生きててごめんなさいね。」
kotoはつーんとそっぽを向いてしまった。ルルはさらにこう続けた。
ルル「でももしかしたら、このアプリ自体に問題があるのかもしれませんね。そこんとこどうなんすか、キーさん!」
キー「えっ」
キーはいきなり話を振られてまごついた様子だ。
りんご「まじそれなwww前もキーさんの作ったゲームアプリガバガバだったことあったしwwww」
キー「えっごごごめんなさい今すぐチェックしてみます…:(´◦ω◦`):」
キーは縮こまってしまった。
タレ「おい!キーさんを責めんのは違うやろ。お前こそエレメントの力が弱いって散々司令にどやされてたやん。それが原因じゃないの?」
りんご「人の気にしてること言うな💢💢」
りんごはタレに掴みかかった。

ルルはその光景を見て、1人にんまりと笑っていた。
そしてその背後に、透き通ったもう1人のルルが居た。

[返信][編集]

590 :げらっち
2020/08/26(水) 00:47:25

「先輩たち何やってるんですかっ…!」
大声で叫んでもその声は届かなかった。

そこには半透明の体になり、頭の上に天使の輪のようなものを付けたルルが浮かんでいた。
偽物ルルの策略にまんまとはまり仲間割れを起こしているCGRの姿を見て、もどかしいような悲しいような気持ちになっていた。

「ゴースト・ルルよ…」
ルルの隣にはこれまた半透明の男が立っていた。体全体がスマホのようになっており、顔はどこかで見たようなぐるぐる眼鏡のヲタク風だ。
「戦いに負けたあなたは僕の手によって幽霊となり、デビルルチャンが本物のルルになりました!CGRの崩壊を指をくわえて見ていなさい!僕はヲタク怪人ルル最推し!ミウ最推しの双子の弟です!」

 教室で炎に吹き飛ばされ、変身が解けてしまったルル。
 そこに近寄って来たのはルル最推しその人だった。
 ルルは朦朧とする意識の中、スマホを取り出して再び変身しようとした。
 しかしルル最推しがスマホを奪って窓の外に投げ捨ててしまう。
 ルル最推しの腹部のスマホ画面から出た光がルルを包み込んだ…

メンズスターのアジトでは、美羽が勝ち誇ったように部長の椅子に座していた。
「計画は順調…キズナパワーを失ったCGRは烏合の衆❕」
美羽はタブレットでルルの様子を見ていた。ルル最推しの腹部のスマホ画面とリンクしているらしい。

クロボー師と迅はそれを傍目に、サロンの隅にしゃがんでヒソヒソ話をしていた。
クロボー師「これはもしかするとゲラッチより有力かもしれないゾ~^^」
迅「ですね!叔父貴が消えたからなのか.これ程までにッ!絶好調のバレバレとした気分はなかったなァ……フッフッフッフッフッ、ハッハッハッハァァァァァァァァァァ!」

「ルル?いっぱいいじめてあげるからねー。絶対の絆なんて存在しないこと、教えてあげる。私も、そうだった。」
美羽の目が少しだけ寂しげになった。
「取り巻き共に囲まれても、私の心は満たされなかった。パパもママも、お金だけたくさんくれて、愛をくれなかったの。私が本当の子供じゃないから?ルル、あなたはどうなの?みんなから優しくされて、今度はあなたが、憎まれる番じゃないの❔」

[返信][編集]

591 :げらっち
2020/08/26(水) 00:55:24

今やCGRのメンバーが変身して攻撃し合うという大惨事になっていた。
りんご「本当はメンズスターと内通してたんだろ?この裏切者め💢💢もうまじで許さないから!スタン・ガーン!!」
タレ「うっほっほほほほほほほほほほほほほほ!!!!!!!ちがうゆーてるやろふざけんなうちそんなことせーへん!笑っちゃうねーHAHAHAほんまにそうおもっとんならCGRクビにしてください」
koto「やかましい!悪霊退散!塩を送ってやる!塩責め。(どーん)(どどーん)(どどどーん!)」
りんご&タレ「ぴえーん!!」

実力でりんご&タレがkotoにかなうはずもなく、2人は変身を解除され見えない糸で宙吊りにされた。
koto「さあ捌いてやる。どっちからにしようかにゃ♡」
りんご「おわ!タレからにしてください俺は美味しくないです」
タレ「うっわ自分だけ逃げるとか最低や。」

この醜い争いに、ルルは叫びたかった。
「みんな…」

「みんなやめてーーっ!!!」

叫んだのはルルではなかった。
皆が潤の方を振り向いていた。
叫んだのは潤だった。

「みんな何やってるの?私たちはCGR、雪華司令に認められた、世界に6人しか居ない戦士たちなんだよ。そしてそれ以上に、大切な友達じゃん!思い出してよ!!」

水を打ったような静けさ、そしてりんごとタレはどさっと地面に落ちた。
りんご「…ごめん。」
りんごがタレに手を差し伸べた。タレは「こっちこそ」と言ってその手を取った。
うずくまっていたキーも立ち上がった。
キー「さすが潤ちゃん。皆を癒し、摩擦を無くす潤滑剤になっている…!潤ちゃん無しではCGRはまとまらない、さすがです(´。✪ω✪。 `)」
koto「よきよき。」

しかしデビルルだけは納得いかないというような顔をしていた。そして、後ろに潜んでいるルル最推しに目配せし何か指示を出した。

「うふふ…ゴースト・ルルよ、美しい獣になりなさい!」
ルル最推しが放った怪光線が透き通ったルルの体に当たった。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っっ」
ルルの体が光り出すと同時に激痛が走り、腕や足が異常に膨れ上がった。
そしてそのいかつくなった全身に黄金の鎧のようなものが装着され、ルルは束縛された。顔は能面のようなものに覆われていた。
ルルは怪物になってしまった。

[返信][編集]

592 :げらっち
2020/08/26(水) 00:58:12

「棺怪人クレオパトルルよ、やってしまいなさい!」
ルル最推しがそう叫ぶとルルの体は実体を持ち、CGRの皆の近くに着地した。

「ああっ!あれはきっとメンズスターの怪人ですぅ!」
デビルルがわざとらしくそう叫んだ。
タレ「なんやあのえじぷととかにいそうなやつ!こわ!」
キー「みんなひとまず下がってください!」

CGRの皆は後退した。
待って!私はルル。怖がらないで!
そう言おうとしたがそれは言葉にならず、能面の口から輪のような波動が広がった。その輪は急激に縮まり皆の足元に着弾、爆発を起こした。
りんご「あち‼」
koto「あのミイラ、70年くらいの眠りについてくれたらな…」
デビルル「じゃあ変身して、今度こそコミュニティエレメントレーザーの狙い撃ちにしちゃいましょ!」
りんご「それ、名案!」

「コミュニティアプリ起動!」

6人は「変身」した。
ルルは皆に駆け寄った。
みんな気付いて!!

タレ「近寄んなこの怪物!」
しかしタレのキックで吹き飛ばされてしまった。
りんご「これでも喰らえ‼さんだー‼」
りんごの手から稲妻が放たれ、ルルは感電した。

痛い、やめて…っ!
「ヴオオオオオオオ~~ン!!」
低くくぐもったような声がむなしくこだました。
潤「ねえ、見て。あのお面みたいな顔、泣いてるみたい・・・・・」
デビルル「本当に不気味な奴です!さあちゃっちゃとキメちゃいましょーね。みんかわ起動ですぅ!」

6人は必殺技発動の体勢を取った。
レーザーを受ければひとたまりもないだろう。
本物の私は存在を消され、偽の私が本物のルルになってしまう。
そしたらCGRはメチャクチャにされる。
私は、お母さんにも、先生にも、りんご先輩にも、タレ先輩にも、潤先輩にも、キーさんにも、kotoちゃんにも、雪華司令にも、気付かれないまま、消えてゆく…

そんなの嫌だっ!!!

逃げようと思ったが、体が痺れて起き上がれない。

美羽はアジトで高笑いしていた。
「ルルー?これであなたともさよならね。」

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593 :げらっち
2020/08/26(水) 01:03:42

しかし、必殺技は放たれなかった。

デビルル「な…何やってるんですかっ?今のうちにとどめを刺しちゃいましょ!」
潤「ちょっとタンマ!」
潤が皆を制止していた。
キー「どうしました?潤ちゃん。」
潤「みんな感じてほしいんだぜ。CGRにとっての力の源、キズナパワー。もう一度原点に返ってほしい。何か感じない?」
キー、りんご、タレ、kotoの4人は目をぎゅっと閉じた。

目を瞑り、ここにいる6人のキズナパワーを感じ取る。
静かで癒されるが、他の誰にも負けない安定感のあるオーラ、これは潤。
ぴりぴりと刺激的、ちょっと危なっかしいが愛らしい、りんごのオーラ。
タレはじんじん来る自然のエネルギーと無限の想像力。
キーは吹き抜ける風のような爽快感だ。穏やかで温かみがある。
kotoからは何か妄執のようなものを感じる一方で、その中には確かに愛が感じられた。

だが変だ。
何か足りない。
ルルの、炎のように激しく燃えるオーラが感じ取れない。
目を閉じたまま周りを見渡すと、離れた位置に灯のような、見覚えのあるオーラがめらめらと燃えていた。
4人は目を開いた。
タレ「なるほど、そういうことかぴよ!」
りんご「全然気付かんかった(°∀。)」
キー「真っ先に気付くとはさすが潤ちゃん!」
潤「へへー、みんなわかってくれた?」

デビルル「ど、どういうことですか?」
潤「つまーりー、」
潤はデビルルに向けてズバッと指を振り降ろした。
潤「こういうこと!ウォータースラッシュ!!」
デビルル「ぎゃああああっ!?」
デビルルは水の刃で切り裂かれ、変身が解け倒れた。
デビルル「…グハッ、何で?私はCGRのルルですよっっ💦」
潤「嘘おっしゃい!wあんたが偽物だってことはわかっているぜ!そして本物のルルは…」
koto「そっちのミイラちゃんだね。」

「!」
気付いてくれた。
ありがとう…っ!!

デビルルは狼狽し後ずさりし始めた。
潤「逃がさないわよ!ルルを元に戻せ!!」
koto「そこだ、メンヘラビィーム!」
「ぐああああああ!?」
kotoが手のひらからビームを出すと、そのビームは空中の何もない場所に当たり、ルル最推しが姿を現した。
「オタク見っけ。」
「オタクではない、ヲタクと呼べ!」
「俺沸点低いからちょっとそういうの要らないです。早くルル先輩を戻さないとマジでバラすよ?」

[返信][編集]

594 :げらっち
2020/08/26(水) 01:18:17

光を浴びたクレオパトルルは縮み、元のルルの姿に戻った。
キー「ルルちゃん!」
ルル「よかった…元通りのルルですぅ!先輩たち、ありがとうございましたっっ✨」
タレ「それより気付かず攻撃してごめんよ!」
りんご「許してくれるよねー‼」
ルルは頷いた。
潤「ルル、忘れ物だよ!」
潤がルルにスマホを手渡した。
ルル「あっ!これをどこで…?」
潤「真理類学園の近くで拾ったんだぜ。だから最初からルルが偽物だってわかっていたのよ!w」
koto「なーんだそうだったのか。」
ルル「じゃあ初めからそう言ってくださいよ!💦」

一方デビルルとルル最推しは背水の陣だった。
ルル最推し「デビルルチャン、どうしましょう…!」
デビルル「ケッ、お前の作戦は100点中10点だ!私が1人で変身してあいつらを倒す!その方が簡単だ!」
デビルルは化けの皮を剥がれ悪魔そのものの形相になっていた。そして偽ガールズレッドに変身した。
「コミュニティアプリ起動!炎の勇者、ガールズレッド!」

潤「偽物なんかにゃ負けないわよ!みんな、変身だ!(`・ω・´)」

「コミュニティアプリ起動!」

「炎の勇者!ガールズレッド!」
「電気の使者!ガールズイエロー!」
「水の覇者!ガールズブルー!」
「草の猛者!ガールズグリーン!」
「風の賢者!ガールズピンク!」
「病み上がりの武者!ガールズバイオレット!」

「コミュニティガールズレンジャー!!!!!!」

デビルル「スカイツリー級にデカくなって踏み潰してやる!」
ルル「うるさいですっ!みんかわ起動!」
6人はアプリを起動し、それぞれのエレメントの融合させ光球を生み出した。
潤「今度こそキズナパワーを合わせて!コミュニティエレメントレーザー!!」

一直線にレーザーが放たれデビルルとルル最推しの体を貫いた。
デビルル「(>'A`)>ウワァァ!!」
2人はもがきながら倒れ、跡形もなく吹き飛んだ。

ルル「…自分を倒すのってちょっと嫌な気分です…」

一連の戦いを見ていた美羽は許せないという表情になり地団太を踏んでいた。


後日談
ルルは再び油そばを食べに来ていた。
ルル「潤先輩は何でこんなに癒されるんでしょうね~(´・∀・`)」
潤「私お姉ちゃんだからかな?wそうそう、昨日2人目の妹が生まれたんだぜ!」
ルル「えええええええええいつの間に!?」
雹「名前は、雨だお」

つづく

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