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スレ一覧
91.マリルイ学園CGR
 ┗703-707

703 :げらっち
2020/09/09(水) 23:45:46

🌟crazyーdeliveryとのコラボ
(これは第12話の少し前のお話です)


藤田玲子、その正体はCGRのタレ!
草の猛者ガールズグリーン!
そんな彼女の休日はCGRでの活躍とは程遠い世俗的なものだった…
╬╬╬╬╬╬╬╬╬╬╬╬╬
開けっ広げのピザが1枚。
タレは自室に籠ってパソコンをいじっていた。
服装は起きてからずっとそうなのか、シャツ1枚である。
耳にはイヤホンを付けているがよほどの音量で聞いているからか隙間から邦ロックの音が漏れ出していた。

「うーん、なかなか思い浮かばへん。」

タレはとある掲示板サイトに自前の小説を投稿していた。
ピザを題材にした風変りな小説である。
タレは残っていた2ピースのピザのうち1ピースを取ると口に運んだ。チーズがびよーと伸びた。
「…不味い。」
ピザはもう冷めてしまっていた。
その時、異変が起きた。
「ん?何やこれ!」


72 :すき焼きのタレ¥ライブキッズ
2021/10/03(日) 14:57:48
明日の給食は地獄のピザをお届けするお


それは確かに自分のハンネだったが、こんな書き込みをした覚えはない。
「きっとなりすましやな。こんなことして何がおもろいのかわからんわあーあ今日はもう思い浮かばへんし〆切また1週間ほど伸ばして貰って今日はもう落ち</^o^\>フッジッサアアアン」

タレはパソコンを閉じた。

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704 :げらっち
2020/09/10(木) 02:19:33

翌日。
兵中1‐3は今給食の時間であった。

「おなかすいたー。今日の給食なんなんやろ?」

うちらは4人1組の班になり、机を合体させ給食を食べる。昼飯くらい自由席で喰わせろや!ってゆーてもなんも解決しない。小中学校は何とも窮屈だ。

りんご「俺は揚げパンが食べたい‼」
タレ「わしきなこ嫌いなんやけど。きなこない揚げパンなら食べたい。」
りんご「タレは味覚が変wwww」
アキ「私もそう思うのだ~(^ω^)」
彼女はりんごの彼女、塩田アキ。
アキはテーブルクロスを引き終えると椅子ではなくりんごの膝の上にちょこんと座った。
りんごはアキの腹に手を回すとぐいぐいと揺らした。

タレ「教室でイチャイチャすんなあほう!」
りんご「オッモテない女のひがみか~❓」
タレ「ちゃうわうちの理想が高すぎるんや。まあカワウソのアティちゃんには見向きもされないけどねw」
アキ「玲子ちゃん動物にガチ恋してんの~(^ω^)」
タレ「笑うなぱえん」

この班にはうちら3人以外にもう1人男子がいるんやけど、名前がようわからん。たしかルルの親友真白の兄だったっけな。
眼鏡かけたインキャで。犬みたいな顔なんでうちは仔犬って名付けてるwwwwwwww

タレ「仔犬!献立表見てきて。」
タレは女子の会話に混ざらず一人暗く座っていた仔犬に話しかけた。
仔犬「なんで俺が…」
りんご「班長であるタレに逆らう気かー?ww」
仔犬「はいはい行きますよ。」
仔犬は変な歩き方で教室の後ろの方にある献立表を見に行った。そしてUターンして戻ってきた。
アキ「仔犬ちゃんお手!」
仔犬「ワン!ってやらせんな!ご飯とみそ汁だった。」
りんご「おかずは❓」
仔犬「それが、よくわかんない。テープかなんかで消されたみたいで、上からマジックで大きく書いてあったんだけど…」
タレ「何て?」
仔犬「ピザ。」

「「「ピザァ!?」」」

給食当番の生徒によって、教室に銀の台車3台がガラガラと運ばれてきた。

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705 :げらっち
2020/09/10(木) 02:23:10

まさか、あの書き込みが現実に…?
だが修正されていたのがちと気になる。ご飯とみそ汁というド和食にピザと言う組み合わせは、明らかにおかしい。
そもピザが給食に出るなんてちょっと変やん。

タレは様子を見ようと1人台車に近付いたが、先生に制止された。
「くらー!行儀が悪いぞ、藤田!順番に並んで準備しろ!」
生徒の嫌いな教師ランキングで堂々の1位に輝いた禿げた中年の担任、鑑先生だ。頭は鏡のように光っている。

タレは渋々と引き換えし、班の3人と共に列に並んだ。
タレ「あのはげおやぢ。ところでピザってどういうことなん?あんた給食委員やろ?」
りんご「知らん( ・∀・)」
そうこう言ううちに列は進んでいき台車の前にたどり着いた。トレイと箸を持ってさらに横の台車に進む。
2番目の台車では割烹着に身を包んだクラスメイトの理沙とさやかがご飯とみそ汁を提供してくれた。

そして3番目の台車。
問題のピザがあるとしたら、ここ…

ん?

そこには白い帽子の代わりにレモンの被り物をした少年が立っていた。
こんなクラスメイトいたっけ?

「はい(渡した)」
その少年はトングを使い食缶からあつあつのピザを取り出すと、タレのトレイの皿に乗せた。
予想以上にずしっと重く、危うくトレイを落としそうになった。何とか堪え、班に帰還する。
りんご、アキ、仔犬も順に帰ってきた。
りんご「すごいねこのピザ‼まじでっかくてうまそう‼」
アキ「美味しそうだけどッ!!熱そうッ!!!」
仔犬「…」
仔犬はクンクンとピザの匂いを嗅いでいた。
りんご「うわまじで犬みたいきもーいwwwいくらうまそうだからってねさすがにね❓」

たしかに目の前のピザはやばい。
皿からはみ出すほどデカく、アツアツでチーズがとろけている。サラミもピーマンも香ばしくて旨そうや。とても給食クオリティとはおもえん。

だが、タレは何か虫の知らせのようなものを感じていた。昨日の、あの書き込み…

しばらくすると配膳が完了し、先ほどのレモンの被り物の少年が大きな声でこう言った。


「それではみなさんどもちょ、手を合わせて。いーただーきます!地獄のピザを召し上がれ!!」

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706 :げらっち
2020/09/10(木) 02:26:47

突如ピザが巨大化し、タレの体を包み込んだ。
「うわあっっっづ!!なんやこれふざけんな!」
もがけどアツアツのピザは体にくっついて離れない。皮膚が焼けるように痛む。
「ちょっ小奇麗なお肌が台無しや!誰かたすけてぴえーん」
しかし周りを見渡すと、クラス中の生徒たちも同じ状況に追い込まれていた。それに、先生まで。

アキ「茜ちゃんだずげで~💦」
りんご「アキ~‼俺も今ピンチだよ‼」
鑑「くらー!誰だこんなピザを盛ったのは!食べ物で遊ぶんじゃないっ!」

レモンの被り物をした少年が割烹着を脱ぎ捨て、台車の上にダンと乗った。食器が床に落ちバリバリとすごい音を立てた。
「お前ら注目しろ!番外編ではおなじみのレモーン野郎です。メンズスター関係者名簿見たらこのクラスにCGRがいるって出た!しかもタピオカ屋で僕をひどい目に合わせた奴だった。だから処す」

そーいやタピオカ屋でうちらを抹殺しようとしたやつや!あの時は余裕で勝って草生えたけど。今回はちょっちやばみ。
今度はピザが、体を締め付けてきた。
「ぐえええ!へ、変身…」
変身しようにもこの状態ではスマホを起動させられない。

レモーンは意地悪そうに笑う。
「さらばだ、ガールズグリーン!」
その時。
教室の扉を蹴破って、誰かが入ってきた。
「ン、誰だ?」


「美味しいピッツアのおみせ“たまこ”です。ピザお届けに参りました~」

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707 :げらっち
2020/09/10(木) 02:29:06

そこには大学生風の男がピザのケースを担いで立っていた。

救世主、来たか?
タレはちょっとだけ期待してみた。

レモーン「はあ、ピザ?ピザなんて注文した覚えは無いぞ?」
「君には無くとも僕にはあるんだ。僕には諭吉さまがかかっているからねえ!」

は?諭吉さま?何言ってるんやこいつ。
期待したうちが馬鹿やった…
タレは落ち込みかけた。だが。

「僕は誰かって?僕は戸舞 透輔。《order》の配達員だ。美味しいピッツアのおみせたまこは仮の姿さ!」
透輔はケースの中からピザカッターを取り出した。
「ピザを人殺しの道具に使う奴は、絶対許さねえ。」

ん?何やこの兄ちゃん。案外かっこいいんとちゃう?

「何をふざけたことを!喰らえレモーンエキス!」
レモーンの頭から黄色い汁が発射された。それを軽くかわす透輔。
「伸びるピザカッター!!」
ピザカッターがぐんと伸びると先っちょがハサミのように変形し、レモーンのレモンの被り物をスパッと切断した。レモン汁があふれ出す。
「うわぁぁ!僕のお気に入りのレモン頭があ!覚えていろ!」
レモーンは逃亡した。

なかなかやりますねぇ。

すると透輔は、勝ち誇った顔でこう言った。
「諭吉さま!僕の活躍を見てくれたでしょうかっ✨」

…やっぱかっこよくねーわこいつ。


すると透輔のスマホの着信音が鳴った。透輔はすかさず電話に出る。
「あっ生地店長?やりましたよ怪人をぶっ倒しました!」
『ちょっとトマト君!そんな末端の構成員を倒しても意味は無いんだよ!メンズスター幹部クロボー師に高額のピザを送り付けて金をせびるんだよ!』
「まじっすか?でも俺の実力じゃまだ…」
『諭吉さま。』
「はいっ、行かせていただきます!!」
トマトは電話を切るとさっさと出て行ってしまった。

「えーちょっと!うちを助けて行ってよぴえん!」
ピザは既に冷めており苦しくは無かったが、身動きは取れなかった。タレはバタバタと暴れる。
すると、誰かがピザからタレを引っ張り出してくれた。
「あざますぅ!ン?」
そこに居たのは仔犬だった。
仔犬「俺、匂い嗅いでみて、怪しいってわかったから咄嗟に避難してたんだよね。」
タレ「おおでかしたぞさすがこいぬ!」

りんごたちも救出された。
りんご「おっついに彼氏できたか❓」
タレ「えっ仔犬のこと?」
りんご「違うよーあのピザの男の子ダヨ(〃´ω`〃)」
タレ「絶対嫌じゃ!!あんな諭吉さまにしか目が無いやつ!!彼氏なんかいらんわうちにはアティちゃんがいる。」


タレは部活を終えて帰宅した。
マッキー「ねーちゃん、今夜はピザ取るって!」
タレ「ピザなんてもう見るのも嫌じゃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

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