おはようという言葉と共に温かくかおるにおいに起こされる。あれの作る飯はあれの優ししさに溢れている。どれだけ自分がつかれていようとも、厨に立つお前の背がいとしい。
>ねむい。
>ばとん用に。
>寝る前にかけなかったので起きたらかく。
みるみるうちにはだける浴衣が、面白い。いつも綺麗に口角を上げる唇を、だらしなく弛めているのが少しかわいい。着けたままでいる眼帯の奧が、時々気になる。睫毛はふさふさと多くて柔らかい。あれの寝顔がとても好きだ。俺だけの特等席から、眺めている。