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拝啓、愛しのペリカンウナギ殿。
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跡部景吾
2008/05/28 07:49
猫バトンの反応を思わぬ所から貰っちまった。
俺も大概人の事を言えねえが生きてたんだな。
個人的な距離感でダチと云うのは其れ位が丁度良い。
毎日連絡を取る程マメでも無ェからアドレス交換しようッつう場面になっても申し訳無くなっちまう。
何より其処迄連絡する程の事が毎日有るのかと悩んじまうのが正直な話だ。
じゃあ御前が毎日マルマロに送っているメールは如何なると問われれば、其れは其れ。
アイツが何時かの日記の中に丸ごと載せた事も有ったが、所詮あの程度の物だ。
季節の花や空の写真を添える事はアイツに習った。
誰もが認めるであろう100点満点の景色なら―‥其れが如何云う物かすら自信が無ェが、恐ろしく高い山頂から仰ぐ空だの透き通る海だの景勝地の其れだろうと考えていた。
そう云った100点満点の景色ならば俺にも何かを感じられるとも。
唯、70点の景色は感想を付け難い。別に70点でなくとも、60点でも65点でも75点でも。
よくある日常の風景で、其れでも写真に収めておきてえ様な何かの景色。
アイツだったら其の中に何を見るのだろうと単純に興味がある。
写真は所詮一瞬を箱に閉じ込める物でしか無ェから実物には到底敵わねえと考えていて、何かを覗いた時に俺がカメラを構える事は殆どと言って良い程無かった。
唯アイツのファインダーを通す世界は何時でも何か俺の心を揺さぶる。
だからこそ俺の世界も少しだけ見て欲しいと思う様になった。
50点の日常よりほんの少しだけ美しいが日常の枠を出ない様な、70点の風景。
アイツが出す感想が俺の物と同じでも違っても、新たな発見が必ず在る。
―‥少しだけ其の話をした時、アイツは笑っていた。
「誰かがそう思ってくれるってことは、俺の意見を欲しがってくれるってことは。」
「素敵なことだから、そういう日は俺の100点満点だ。たとえ家にいても、学校にいても。」
「点数をつけるのが自分なら、やっぱり甘いほうがいいな。」
其れ以来、カメラを構える度に思う。
70点の景色を送る事によってアイツの1日が100点に成るなら、俺の其の日も輝かしい物に成る。
何処かで笑ってくれていると思うからだ。
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