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Lily.
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鼈甲色に光煌く髪の色、陽の光に愛された分だけ焦げた肌。 (其れが俺、) 漆黒色を宿す髪糸の色、血管の透き通る白い肌。 (其れが彼ら。) 〔 Honeycomb ≠ brunette 〕 母はとても小柄な体格で、俺を一見しては想像も出来ないであろう程の黒髪を誇っている。 対して其の母に首っ丈な父の髪の色の色素は薄く薄く、言わずもがな俺は父親似。 亦、中間職で在る兄は此の上無く、…――母の外見を受け継いでいる。体格は全く似ないけれども、雰囲気を。 曰く。 髪の色と瞳の色を除けば、色素の薄さは誰もが均一だと祖母は云う。 (然う、俺が太陽の御膝元を選んだだけなのだと。) 俺に幼馴染が居るように、兄にも幼馴染が居る。 彼女の印象ときたら眩しく暑い日差し、白い日傘。白い肌…、兄と同じ漆黒色の短く襟足の丸い髪。 レース仕込みの日傘をくるりくるりと廻しながら、道場の入り口から組み合う俺と兄の姿を眺めているような女<<ひと>>だった。 幼かった時分から常に其処に居たような存在だったから、汗の雫に濡れた髪に綺麗ねと言って思春期特有の敏感な感性の部分を突付きながら触れてくるのを厭がる術すら持ち合わせていなかった。 兄と並んで居る姿は其れは、其れは、まるで双子と見紛うばかり。 人に気安く触れられることを得手としない俺が、彼女に対しては無防備だったのを兄は善々と見ていたらしいと気付いたのは、彼が俺の右手の甲に掌を重ねて問うた其の時だった。 或る日掌を甲に重ねて、"お前は俺を嫌うかな"とあの人が困ったように紡いだ時、兎に角可笑しくて口許が弛んでしまった。 歳の離れた弟を、所謂俺を溺愛していると称賛され易い兄は本当に馬鹿だ。 気付いていたよ、ずっと前から。 二人して手を繋ぐ其の後姿が、俺と並んで居る姿よりも余程兄妹みたいだとよく思っていた。 だけど俺は、彼女に恋慕の想いを持っていた訳じゃない。 …――大事な人の大事なひとを、大切にしたいと思うのは当然のことだろうに。 【奪わないでと咬み付く程、幼くは無いってことさ。】
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