もうこのまま死んだ方がいいんじゃないか。なんて、全くもって自分らしくない考えが頭から離れなくなってきました。なんででしょうね。

俺はただ、自分を守りたいだけでした。自分以外の誰も、自分を守ってくれはしないからです。けれど、それすらまともに出来ひん俺は日に日に鈍くなっていく自分を、ぼうっと眺めることしか出来ませんでした。

最近あまり喋らなくなったチーノはゾムさんと一緒に机の周りにいる事が多いです。椅子に座って頬杖をつくチーノと、にいさんの足元に丸まって動かないゾムさん。にいさんはいつもチーノの隣か正面に座って、ゾムさんの代わりに声をあげながらチーノの耳を潤していて。ふわふわと漂うだけの俺は、それを他人事のように見てる。奥の部屋ではコネシマさんとグルッペンさんの荷物が転がって、その隣ではトントンさんのコントローラーを操作する音が響いてる。賑やかになった部屋は、きっと、それだけ俺が俺だけで消費できひんものを皆に押し付けてる証拠やった。

嗚呼、俺も救われるって、そう信じられた気がしたのに。