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523.モノクロチェインソー
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#転載。 かつての生活は、茨を抱くような日々でした。 「彼」のことを失いたくなくて、辛辣な言葉も全て受け入れるように努力した。 それでもあの人は気の多い人で、そんな話を聞かされる度に僕は次第に自信をなくして磨り減って、終いには無感情になった。 いつからか信じられなくなった。 あなたが他の誰かのことを繰り返し話すうちに僕が不信感を募らせていったこと、知らないでしょう。 何一つ、言わなかったですから。 僕を傷つけて楽しかったですか? 「彼」を失いたくないがために沢山の嘘を吐いた。 あの人に対しての嘘、僕自信に対しての嘘。 自己暗示だったかもしれない。 あの人が全てを僕にぶつけてくる中で、ただただ閉口したことも沢山ある。 あの人が僕に甘えを許さなかった中で、ただ黙ってあの人を甘やかした時もある。 あの人に愛していると告げる僕は酷く無表情だったに違いない。 あの人は気づいていなかったでしょうけど。 それでも大切だったんですよ、「彼」のこと。 最後まで失いたくなかった。 けれど、今となっては、自分を犠牲にしてまで僕が守ろうとしたものは何だったのだろうか…なんて思うんです。 あの人に対してではなく、自分に対しての疑問。 愛されたくて愛したくて、幸福な泥沼でもがいた記憶。 あなたのこと、初めから嫌いでした。 あなたを好きになれなかったこと、謝りますから、早く僕の記憶の中から居なくなってください。 最初で最後、たった一つのお願いです。
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