日記一覧
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凍った泪
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20 :
忍足侑士
2011/12/22 23:39
-----17日-----
この日は姉ちゃんと甥の誕生日やった。
起きたら昼なんかとっくに過ぎてて、15時とかやったかな。
天気は曇り空。
カーテン閉めきった不健康な室内に日差しはほとんど届いてなくて。
触れてる跡部の体温が心地よくて、どうにも覚醒したくない、そんな目覚め。
でも緊張のせいか、胸がいっぱいやったせいか、昨日あんま食ってなくて、俺の腹がグルグル鳴る。
消化してるんか、減ってるんか、グルグル・・・グル…グッ、グリュ…さすがに二人して笑う。
甘ったるい空気の中、照れを含んで起き上がる。
初めての朝、っちゅーやつやな。
照れくさくて俺はさっさと歯磨きに洗面所へ。
昨日買ってたラーメン食って、だらだら出かける準備。
予定してた店が20時に閉まるとの事。
結局、家出たんが18時頃。
昨日と同じく歩く道は、今日は宵入りの薄ら闇。
また暗いな、なんて笑いながら駅へと向かう。
帰路を辿る人の目を盗んで、手とか繋いでみたり。
お互いのコートの袖に先を隠して、肩寄せて。
やっぱり世間体には受け入れられへん関係やとは知りつつ、誰にも迷惑はかけてへんと開き直ってみた。
でも、ここは跡部の地元やし、とか一人でグルグル。
目的地には無事着いて、戦利品はあぶら取り紙。ど、どういうことやっ!!
言うても、もう21時過ぎ。起きてからまだ数時間。
なんとなく立ち寄ったゲーセンで跡部がお気に入りのキャラのキーホルダーをゲット。一発で。驚異的やった。
入る時に喋ったお兄さんの頭のヌイグルミが、出る時変わってた。ミラクル。
俺の体はとりあえず燃費が悪い。
やから、人より早く喉渇くし、腹も減る。
ちゅーことで、無難な呑み屋へ。
カウンターで二人まったりしたかったんやけど、日程のせいか、背後の合コン組が騒がしすぎて意識が持っていかれる。
俺、実はここで結構イライラ。
五感が敏感なのか、必要以上に情報を持って来られると神経に触れる。
あんまりまったり出来んかったな、ごめん。
店出る時にまさかの合コン組と被る。
二次会はゲーセンだとか。好きにせーい。
続いては、大切なアレを買いにドンキへ。
……おおお、しっかり向こうの世界と区切ってある。
尻込む俺。突撃はせんけども、前向きな跡部。意を決して突入。
意外とあっさり。物色。悩む。かなり悩む。
女性おひとり様な猛者に出会う。何を持って行ったか気になる。
無難なモノを選択。跡部が照れてるのが可愛かった。
時間も時間やし、とりあえず地元に帰って、念願のカラオケへ。
なんたるっ!!料金が高い!!なんで田舎の俺の地元より高いんやっ!!
却下に次ぐ却下。三件目で俺が折れる。
俺が入ってたトイレにおばちゃんが乱入。
跡部のケツに知らん奴がぶつかる。ムッとする俺。
カラオケスタート。歌い出すと俺のピッチが上がる。
泥酔基準に到達。ウーロン茶に変更。それもハイペース。
トイレの頻度率アップ。戻って勢いよくドア開けたら跡部がビビる。それが楽しい。
途中ちょっとしんみり。でも、俺の喉が酒にヤられておかしくなる。色々残念な結果に。
帰り道。朝方の町並みは静かで、世界に二人だけみたいな錯覚を起こす。
軽く迷子になったけど、小熟女とか気になったけど。
ここが跡部の生きてる世界なんやなとか、ちょっとしんみりした。
藍色の空間に浮かぶ街頭とか、信号とか。
そういう空気が好きな俺は、今でもはっきりと覚えてる。跡部と見た景色、色。感じた寒さ、手の温もり。
明け方の住宅街歩いてるのに靴音がうるさいって、シーって何回も言うたよな。踵の減り具合のバランスの悪さとか(笑)
……あれ、帰ってからの記憶が曖昧…
軽く飲み直して、跡部が風呂行って…俺も風呂行って、出てきたらまた待ち構えてる跡部がおって。
まさかの跡部イキ地獄の実現に、おっさんとしては大満足やったんやけど。
寝る間際、明日の今頃はもう一緒におらんよなって話した。
グスグスしだした跡部に、何も声掛けてやれんかった。
気の利いた言葉が浮かばんかった。
頭撫でたら撫でるだけ、グスグスする、そんな可愛い跡部を放置して、眠いと言い出す俺。
そのままどうやら寝ていたらしく……気付いたら昼過ぎやった…そんな二日目。
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