>眠れ、ねェ。
調子付いて昼寝をした所為かやけに頭が冴えて如何しようもない。布団の中に入って早1時間。全く眠気がやって来ん現状に若干苛立ちながら枕に顔を沈めると、仄かに甘い香りが鼻腔を擽った。柔軟剤の匂いとも違う、やけに甘ェ匂い。…――丸井の匂いだ。寝る時は殆ど一緒だからか、彼奴の匂いが枕に馴染ンでて余計に人肌恋しさに拍車が掛かる、ッつう。ね。…ピヨ。
多分今だって呼べば応えてくれるだろう。彼奴はそう言う奴だ。が、其れを敢えてしねェのは……まァ、声を掛けたら掛けたで俺が直ぐ寝ちまうからッてのが大部分を占めとる訳で。其れ程、彼奴の声や所作は俺にとって――で、寒さが増した今無くちゃならねェモンになりつつある。喩え可愛いやら爺ちゃんやら色々言われ様とも、な。
…あァ、綴ったらすっきりした。丁度良い感じの睡魔ちゃんが来たンで、此処らで失礼。アデュ。