最近謙也さんが腕を貸してくれよる。
別に俺は貸してくれなん言うてませんよ。やのに進んで貸してくれよる謙也さんは腕が痺れる事にうにゃうにゃ言うとる。知らんがなて思いつつ言わんでも出て来る腕は悪く無い。
背丈の差はまんま年齢差のせいとして今はその差の中に囲われるんが心地良え。酸素の有り難み感じられるんで息苦しいんも、たまには、別に。それに少しでも痺れるんが遅れる様に密かな協力もしたってるんですよ。やから俺は貸し出されたそれに甘えて良えはず。
あんたて年上の癖に子供体温で、湯たんぽよか柔こい。腕伸ばしても怒らんし、受け入れられとる感じが……あれや。あれ。
…、要は気に入っとるて話。