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Schwarz und blau
 ┗483

483 :跡部景吾
2011/12/30 17:36
初めて会った時の事はもう散々書いたが…

今でもハッキリ、覚えてる。
裏切らない、と言った言葉も、初めて手を繋いだ時も。


初めてした喧嘩すら今は愛おしく感じる。


どの瞬間もあいつは凛として、真っすぐで、美しかった。





自分が苦しんでる時も俺を気遣ってくれたな…。
それに気づくのにいつだって俺は遅くて、その度にどうしてもっと早く気がついてやれなかったのかと、次こそはちゃんと…、なんて思ってた。
愛される事に甘えて、胡座をかいては安心しきっていたんだと思う。


過去形になっていた気持ちの中、それでも俺の幸せをと言ってくれたあいつは、どれだけの傷を抱えていただろうか…。

その傷の内どれだけが俺がつけたものなんだろうか。


俺はな、侑士?

何もお前と一つに溶けてしまいたい訳じゃなかった。

同じものを見て
同じように笑って
同じ太陽の下で
泣いたり怒ったり
ただそういう些細なもの一つでも多くを共有したかっただけだった。


今は違う空の下。
けれどお前に続くと思えばまた色は鮮やかになる。


刺すように冷たい風も、優しく撫でてくれた手のように柔らかい風に変わる気がする。


あぁ…きっと俺がいなくなっても、心は消えてくれねぇだろう。

でも新しい誰かなんて考えらんねぇし、何より怖いんだ。お前の温もりが新しい誰かのものに変わり、薄れていつか忘れちまうのが…。

だから
俺の居場所はただ一つ。


なくなっちまったけど、たった一つ。
お前は忘れてもいい。
俺が忘れないから。


愛しいも苦しいも、全部纏めて俺がもってく。


それも幸せだ。


だから笑えよ。
俺に向けてじゃなくていい。
お前の守り抜こうとした大切な人に。





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