日記一覧
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管弦
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13 :
千石清純
2009/11/06 02:25
>Ｍ・Ｙ・Ｗ
薬をパッケージから親指の腹で押し出して、２つ。解熱剤。多少は如何には成るだろう、２～３時間？そんな事を考えながら白湯と薬を口に含む。飲む拍子に喉が痙攣した為、唇の端を垂らす水は飲み終った後からパーカーの袖口で拭う。
受け取らない着信はもしかしたらサイレン、生温く霞むメールは薬で弾丸。繰り返しに咳き込んで先刻考えて居た事柄に着手。薬を飲む事は限り無き動物性。本能を読んで薬を呼んで不調和を追い出して安らぎをこさえて。此れで大丈夫。冷たくも暖かくも無い温度のない心の中の死は遊び道具。手遊び、手遊びで識る斑な執着の残骸が遠くで又此処で。共鳴した後の残響が巡り回る頭ン中。細くも堅い金属を、ずっと。空洞の無い金属で叩く音が聴こえる――――窓の外。
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