あいつの匂いの残る部屋。
あいつと入った風呂。
一緒に寝たベッド。
あいつがいてもいなくても
同じ家のはずなのに物足りなか。
家どころか外に出ても
隣にあいつがいたらと
幾度となく思った。
この一年を言葉に当てはめるなら
寂しい、じゃろうか。
あいつと一緒にいる幸せを
知っとるから
何をしていても
誰といても
あいつと比べちまうんじゃよ。
いつもそうだが今年は記録更新しとる。
もちろん幸せなことも沢山あったし
あいつといると幸せなことしかないんだが
そういう意味では
逢う度に不幸になっとるんだろう。
幸せのてっぺんに来たらもう下るだけだしの。
たぶん下ったり上ったりの繰り返しで
そうやって俺たちはこれからも
一緒にいるんじゃろうな。