日記一覧
┗飽和する午後(11-17/17)

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17 :日吉若
2011/10/04 07:47
今年もまたこの日が来ましたね。
伝えたい事なんざ毎年特に変わり映えもしませんが、変わっていく日常の中で変わらないものに意味を見出すなら、こういう時なんでしょう。

いつも変わらず、アンタを愛してる。
何年経っても、少しずつ変わっていくアンタの輪郭も、その内側も。
誕生日おめでとうございます。


ああ、そうだ。
俺は雨が、好きになりましたよ。
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16 :日吉若
2011/08/11 01:43
胸元に顔を埋めるのが堪らなく好きだ。心臓の音がする。

こうして抱き合う事を始めてから何年か、俺にはもう解らない。
ただ、あの人の心臓のリズムを体で覚える程度の時間が過ぎてから暫くは経っていると思う。

今年の夏はどう過ごせるんでしょうね、部長。
部活の数少ないオフの期間を、クーラーを垂れ流したベッドの上で体温に溺れるか、夏を肌に刻むようにして二人で旅にでも出るのか。
どっちだって、俺は結局アンタさえ隣にいるなら何だっていい。
今だって、部活帰りのありふれた空の色さえ美しいと思えるのは、隣でそれを見上げるアンタがいるからですよ。

ただ一つ、我が儘を言えるなら。
他の何も考えず、アンタにも考えさせず、アンタ自身が欲しい。
跡部部長。
ただの提案だといつものように笑ってくれますか。
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15 :日吉若
2010/10/04 00:10
暦の上に何かの意味を乗せる習慣はないが、この日が来ると周りが煩いせいで意識してしまう。


誕生日、おめでとうございます。
アンタが生まれて、そうして出逢えた事に、俺は今でも奇跡を感じるんです。
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14 :日吉若
2010/08/30 01:52
久々に書こうとしたらペンが折れ、インクがぶちまけられたせいで台無しだ。


あの人が隣にいない時、それがあの人を一番想う時間なのかもしれない。
空白の時間、頭に浮かぶのはたった一人の面影だけだ。
甘い声も俺だけに差し出される腕も、胸に耳をつけた時に聴こえてくる命の音も。
授業、部活、そして稽古。疲れ果てた体を引きずって帰る先は、いつもあの人の腕の中がいい。
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13 :日吉若
2010/06/03 01:56
疲れきった体を引きずって帰った先、腕の中で自分の体が形を失って解けていくのを感じる。
全部俺のモンだ。
慈しまれている事を細胞が知っている。浸透する。
愛してる。
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12 :日吉若
2010/05/23 15:46
後ろから抱き締めてくる腕が好きだ。
自然な仕草で指を絡めるのが好きだ。
耳元を擽る甘い声が好きだ。
誰よりも真っ当な、アンタが好きだ。
心の狭い俺は、いつも大きなアンタの傍で宥められている気がする。
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11 :日吉若
2010/05/22 14:08
頭痛、発熱。
調子が悪いと自覚してはいたが、部活が終わるまではと奥歯を噛んで耐えた。
きっといつも以上に俺は無口だっただろう。

俺の体調に気付いたであろうあの人は早々と寄って来て、さり気なく早く帰れと囁いてきた。
最後までやるんで、と答えてコートに向かうと呆れたように容認された。
あの人は、忠告はするが無理強いはしない。本当に無茶をしようとしない限りは、俺の好きなようにさせてくれる。



部屋に帰るなりベッドに伏せると、バカだなと笑いながら繊細な指が額にかかる髪を払う。
少し冷たい手のひらの感触が心地よくて、強請るように手首を掴んだ。
頬に下りる唇が、労るように静かだ。
この人が好きだ、と痛む頭の隅で考えたまま、眠った。
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