日記一覧
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20 :仁王雅治
2010/06/15 04:04
 ・恋忘れ貝・


逸る想いを――…無理矢理ベッドに沈めて、其れでも全身に拡散する鼓動をあやすにあやせねェ時は、一体如何したら良えンじゃろうのう、


蜂蜜みてェに粘度の高くて甘ったりィ心臓の拍は、所持せンかったら虚無的で、携えたら携えたで、なンや重苦しくて威圧的なンよ。


:恋衣、とは
:良く云ったモン、なり



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19 :越前リョーガ
2010/06/14 10:43
 ・identity、・


此処へ住まいを構えたのは誰も俺を知らねェ場所で、ひっそりと、だが然し、伸びやかに暮らしたかったからで。

人には様々な顔が有って当たり前、其奴も手前ェもidentityは一つじゃ無ェ、皆其れ其れの小宇宙を幾つも抱えて生きて居る。

だから屹度、御前が視てる其奴のカオも、何枚か有る内の一面に過ぎねェのヨ。

おっと、何も悲観的な話をしてンじゃねェのよ。其れは其れで良いンだ、っつうだけの、ハナシ。


:総てを晒け出す事が必ずしも安らぎに繋がるとは限らねェ、


全く、渦の外、蚊帳(かや)の外だからこそ、相手と交わす何気無ェ遣り取りに救われる事も有る。


――なァ、アンタにだって、然う云う経験のヒトツやフタツ、屹度有ンだろ、


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18 :越前リョーガ
2010/06/14 04:25
 ・round、round・


:円く光る電飾は鮮やかに煌々と輝いて。

我が物顔同然の面を構えて、初夏の夜天を悠然と回って往く其れを、唯、ゆるりと眺めて居た。

吊り下げられた幾多のゴンドラ。
小さな葡萄の粒みてェで、等間隔に提げられた危うさに、短くなった煙草を足の裏で踏み消した。

見上げれば吸い込まれちまいそうで、見上げれば見上げる程、首の裏が引き吊れそうだ。
其の雄大な姿は、酷く粋で美しかったが、人工的で何処か道化じみて、存在感の大きさとは裏腹に、物哀しく双眸に映った。
否、恐らくは其の存在感と大きく比例して。


:華やかで在れば華やかで在る程、其の裏側を無意識に汲み取ろうとして仕舞う様に為ったのは、俺が昔よりずっと物事を識ったっつう証、なンだろう、


手持ち無沙汰に、車のキーを人差し指で回し、眼前の観覧車に見立ててみたが、迫力も寂寞感も見劣りして足りやし無かった。


――…、ヤァネ、
当たり前じゃねェのよ、


誰に届くでも無い科白を、白く立ち上った紫煙と共に、夜空へと、吐き出した。
人知れず、


:灯台下暗し、
:明るい場所の足許は、誰にも気付かれねェから、此処最近イチバンの御気に入りなのヨネ…――



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17 :丸井ブン太
2010/06/13 01:57

 ・caramel、絡メル・


御気に入りの硝子のマグカップ。冷めたキャラメルマキアートをレンジに押し込める。

グレーに透ける向こう側。
漏れるオレンジ色の光。
電磁波に晒されてくるくると踊る。

不思議。熱では無ェモノに熱されて、ベルが短く合図を告げる。
戻って来たカップから匂い立つ其れは、甘ったるくて甘ったる過ぎて、温めて居る内に何だか気が変わっちまった。

俺も其の透けたグレーの向こう側に放り込まれて、くるくるくるくる踊らされりゃ、又熱く成れンのかね…

下らねえ思考は相変わらず。
無理矢理飲み下した、濃厚なカップの中身は、想像以上に甘くて、眩暈が、した、


:なァ、
:何処に置いて来たンだよ…――



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16 :越前リョーマ
2010/06/12 03:21

 ・diamond、shower・


一口に。愛だの恋だの、云っても其のカタチは屹度、星の数程有るンだろう。

兄貴に連れられて来た夜景の名所。小高い丘から下界を見下ろして、highwayを擦れ違う“白と赤”の光の帯を眺めた。

沢山の光の粒の、結集体。

其の数だけ、人の命が存在して、其の一つ一つには、其れ其れに“人生”と云うドラマが詰まってるンだと思ったら、妙に泣きたい気分が過ぎった。


:潤ンだ視界に、
:幾本もの、光の束が、滲む



そろそろ帰るぜ、然う兄貴に声を掛けられて、同時にオレンジを投げ付けられた。
後ろ手にキャッチした其れは、ずっと握られて居たみたいに、人の体温に良く似た温もりを孕ンでた。

生温い柑橘の味は。
何時も以上に、酸っぱくて。
始まったばかりの夏がもう終わって仕舞うかの様な、不思議な感覚に見舞われて、何だか少し、足許が覚束無く…為りそうだった。


:始まりは同時に終わりを示唆してる、だなンて随分と昔に誰かが云った言葉を、未だ憶えてる。
:其の意味が何となく解り掛けた気がしてる。



アンタを好きに為ってから…――


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15 :仁王雅治
2010/06/11 02:11

 ・薄明かり、雪洞・


川沿いに吊された雪洞(ぼんぼり)は淡い橙色をぼンやり放って、夜桜みたいやった。


一足早い夏祭り。

首周りに纏わり付く熱気を襟口をはためかせる事で遣り過ごし、行き交う男女の笑顔を視界の端に流した。

誘われる儘に金魚掬いの露店にしゃがんで、小さな椀を手にする。
緩やかな風に波立つ水面は、安っぽい裸電球の光を受けて、きらきらと、踊る。

水中を舞う、紅と黒。

まるで。
今日が今日やねェみてェやった。


幾度目かの挑戦で、あっさりと破れちまった、円い薄紙。枠に爛れた様に張り付く様は、何じゃ他人事には…視えんかったきに。


:嗚呼、空いた穴から視える其の後ろ姿は、御前サン、かの…――


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14 :越前リョーガ
2010/06/10 01:20

 ・invisible、不可視・


何物にも邪魔されず、惰眠を貪った日の朝は、視界がやけにclearだ。
冷えたミネラルウォーターが、喉を通過し五臓六腑に染み渡る。
起き抜けの身体には些か刺激が強過ぎンのか、鋭利な冷涼感が何処を伝わって往くのか顕著に判る。
嗚呼、胃って云うモンは左側に位置してンだな、なンて下らねェ事を、未だ覚醒し切らねェ頭でぼンやりと考えた。


出窓から漏れる光は、鈍い曇り空。
太陽が嫌いだっつってた御前を思い出す。

此ンな日に御前に会えたら、最高なンだろう、然う思いながらカーテンをなぎ払う。


:恋を覚えたばかりの頃、
:やけに薬指の根元が疼いた



なァ、其れは今も変わらねェみてェよ。
誓いのringを嵌める此の指は。
心臓にでも直結してンのかね、ナンテ真剣に考えちまう俺が居る。


御前がYES、だって微笑えば。
俺の中で其れはマガウコトナキ、YESな訳よ。


―――…、我ながら、最低な、口説き文句だ。


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13 :仁王雅治
2010/06/09 04:06

 ・太古と懐古・


馨、つうンは屹度其の人の内側に、一番潜り込み易い“武器”なンじゃろう。
人の脳の一番古くて、原始的な部分に訴え掛ける、武器。


やからっちゅう訳でも無いンやが。俺が其れを纏う時が存在するンは、無意識レベルで御前サンを意識しとるからかも痴れンのう。

硝子棚に並べられた小さく淡い、飾りボトル。指先が選び出すンは、何時も同じ、其れ。

幾度も繰り返した、其の一連の行為は、もう。
俺の中で、最早御守りに近いンよ。
限り無く薄い膜を張った、瞳に視えない、barrier.


:淡く匂い立ち、俺を包み込む
:security blanket
:( オ/マ/モ/リ、)



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12 :越前リョーガ
2010/06/08 05:18

 ・再生、repeat・


今の気分に合うナンバーが見付からねェっつうンで、ひたすらCDを取っ替え引っ替え。
落ち着かねェ此の心境は屹度、年頃のladyが明日着て行くデート服に迷う其れと酷似してンだろう。
ナンテ云や、酷く聴こえは良いが。


俺ン中を侵食しようとする:音:を追い出したくて、早急に新しい音を放り込みてェのに、其の処方箋の文字が水にふやけて滲ンじまったような、モドカシサ。


ああでもねェこうでもねェ、
嗚呼、一体何時になったら。


もう朝だぜ?なァ、


――どれもしっくり来ねェ、ンだ。
此の居心地の悪さ、異常。


:jokerが散らばった部屋の片隅で
:音量を、MAXに、弄った。



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11 :仁王雅治
2010/06/07 23:57

 ・garden、庭・


:international に成りたけりゃ
:local に撤すれば良え



我がテニスの師匠の言葉。


――…、凄ェ目から鱗、やった。
身近な:信頼:っつうモンには底知れぬ威力が自ずと宿る。
其のエネルギーや魅力は無理無く殻を突き破って、自然と濃密な中身が噴き零れちまうって話。

ホームグラウンドで一花咲かす事の出来た人間は、世界で其の花を咲かすンも時間の問題っつう事なンじゃろう。

足許を確り固めりゃ、何時上を向いたって、ぬかるみに脚を掬われる事は無ェし、蒼天の表情を見逃す事も無ェ、


成程、深い、のう…――


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