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9 :跡部景吾
2010/12/17 14:27


昨日はアイツとデートした。
部活帰りのアイツを我が家所有のヘリポートに呼び出し。
寒いからさっさとヘリに乗り込み離陸させた。
（当然の事だが、操縦士には俺達の会話が聞こえたとしても記憶に残すなと事前に言ってある）
そこで知れた事だが、どうやらアイツはヘリが苦手のようだ。
強がっちゃいたが、俺様のインサイトは誤魔化せねぇ。
外を覗き込めたって事は高所恐怖症って訳じゃねぇみてぇだが…
離着陸時の浮遊感、って所か。
手を引いて寄り掛からせれば、文句を言いながらも身体を預けて来るアイツが堪らなく愛しい。
恥ずかしがって真っ赤になりながら睨んでくるアイツが可愛くて仕方ねぇ。
キスしたい衝動を抑えるのが大変だったぜ。

目的地である小島に降り立ち合図の指を鳴らせば一斉にライトアップされるイルミネーション。
島全体を色とりどりの光が眩いばかりに飾り上げる。仕込みは上々だ。
アイツにはやる事が派手だと言われたが笑顔を見られたからそれで良い。

誘導灯の照らす先はこじんまりとした屋敷。
部屋数もそう多くしてねぇから合宿所みたいなモンか。
扉が閉まって人目がなくなれば我慢の必要も無くなり、その場で抱き締め唇を重ねる。
暫く時間も忘れて甘い感触を堪能…していたら理性が吹っ飛びそうになった。危ねぇ。
その後眠気の所為で玄関ホールから寝室に直行しちまったから、他の部屋はまた改めて案内する予定だ。
白を基調として統一させた室内、南向きのオーシャンビュー、テニスコートと温水プール完備。
物件としては悪くねぇだろ？
バカンスはこの島で二人で過ごそうぜ。

そんな遅れ馳せながらの誕生日プレゼント。
アイツとの時間はあっと言う間に経っちまう。
昨日逢ったばかりなのに、もう逢いてぇ。



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