ずっと願っていた。
認められたい
ずっと求めていた。
温かさと熱さを
ずっと探していた。
真っ直ぐに向けられる視線と、
形あるもの。
一人では、味わえない
幸福。
彼は全てを持って、私の前へと来てくださった。
最初は、私が気にかけて彼の前へ。何時しか恋心を抱き、それを打ち明けようとも、彼の視線が此方を向く事はなく。その視線の先には、私は居ないことを知り、幾度となく諦めかけた。
そんな中でも、彼の好きなものを用意して名前を呼ぶと、彼は私の部屋を訪れて来てくれて、それが愛しかった。毎晩少しずつ、共に過ごした。様々な感情を私に植え付けて。
そして、彼の態度が徐々に変わってきた頃に。今だから、解ることで、あの時は全く気付かなかった。彼は、遠回しに想いを伝えてきた。漸く、私の恋が実った瞬間だった。それからと言うもの、ずっと一緒で片時も離れない私たちは、誰から見てもバカップルなのでしょう。
繋いだ手は離さない。