ほんまはわかってんねん。自分の甘さがお前も、俺自身をも駄目にしとること。
迷惑やと思うのと同時に、傷付いてほしくないとも思うから、決定的な「突き放す言葉」が言えへん。
そないな俺の甘さをお前は優しさやと言い張るから余計、俺はお前を完全には切れへん。メールを返さんで、電話も取らんで、お前からの連絡を受け流すことくらいしか、俺はできへんのや。
結局、逃げたんは俺。
逃げて、お前を待たんかった。逃げて、お前を傷付けたないっちゅう建前を盾に自分自身を守った。逃げて、俺はたぶんなんも言わんとお前の前から姿を消すんやろう。
逃げてばっかりですまんな。
せやけど、俺はもうお前のことすきやないんや。それだけは面と向かっても言うたやろ。それでも離れていかんのはお前。傷付けへんように、それでも傷付きに来るのは。