クロノメーターは片時も狂ってくれなくて、錆び付いた懐中時計に縋り付いた。


勿体無い、なんて。凄絶なアンチノミーを立てた傍らでの綺麗事にほとほと嫌気が差す。で、ご存知ループ。からの自己嫌悪。何時になったら完璧になるねやろ。学習能力の無さに撃沈。

PM20:47 ←Hey,Ryoga！Do you have any time？
PM21:06 →Uh...nothing special.Why？


>PM23:46 Now


…用件何よ。寝ていいのか、コレ。

グッナイ、
（いい夜を。）

友人χが定義しとった一説は強ち間違いやないかもしれへん。
目ェ合ったら恐らく俺は石になる。ってな具合に切羽詰まっとる。

ブラックコーヒーを飲み干すのに慣れとった俺にとっては甘いミルクティー宛らで。
閑散とした、尚且つ俺に平穏をもたらすモノトーンで埋め尽くされたキャンバスに、白を融かした暖色が乗せられていく。そんなイメージ。



「　　」　と言えば
「　　」　と返してくれるのか



安直に萌芽を期待して何度芽欠きをしなければならなかったか（そうは言えど至極普遍的な事象の一つとしか思ってへん。大仰過ぎる物言いやな）。


春やねん、一寸だけでええから安堵させて。

名前を呼んで。


そして振り出しに戻る。

閉め切る／熱の／底で
加速して／行くのは
ココロ／だけでしょう／か

オスティナートは止むこと無く、秒針が揺れ動く毎に「　　」と刻み込む。

意識したらアカンて、分かっとるつもりなんやけどな。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


親戚の姉ちゃんが進学する事になったって報告に来た。

黒髪でどちらかと言えば堅いイメージやったのに、如何にも今時の女の子っちゅう感じやった。
アッシュが良く似合うな。


そしてウチの姉ちゃんと友香里も加わって寸刻と経たずして女の園の完成。完璧に俺は空気。アウェイ。

…分かりました退散します。

誕生日、おめでとう。
少しだけ肩の力抜いて話せるお前へ。