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Tierra.
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2 :
越前リョーガ
2009/04/29 10:59
プレゼントっつーのは、
誰かの為に、と云う点で意味が有ると思う。相手の歓ぶ貌を見たくてアレコレ思案を巡らせて、費やされた時間はすべて相手の為で…
でも、
彼女から思いがけず貰った物は、別に俺の為に用意された物じゃなくて、彼女の持ち物の余り。
でも、
嬉しかった。死ぬ程嬉しかった。プレゼントじゃなくて単純な貰い物でも。
嗚呼、
馬鹿みてーに、好きだ。
此の銀色のアクセサリーが、
俺に貰われる為に今の今迄彼女の中で眠って居たなんて、都合の良過ぎる運命論で俺は舞い上がった。
他の誰でもない、
“俺に”くれた。彼女がどんな気持ちで、どんな理由でくれたのかは分からない。要らないから、でだって全然構わない。貴女のごみ箱になんて喜んでなりましょう。貴女の為に俺が出来る事なんて、一体どれだけあるのかな。
プレゼントっつーのは、
貰う側にしてみたら、誰がくれたかってのが、凄ェ重要らしい。当たり前だよな。
彼女に初めて、
俺が改まった贈り物をしたあの時、俺だったから喜んでくれたのかな。
……
或る孤児院の話、
子ども達には誕生会もクリスマスも無かった。勿論プレゼントなんて貰った事は無かった。其れを知った或る人がきっかけで地元の協力の下、クリスマス会が開かれた。ご馳走、苺の載ったケーキ、クリスマスプレゼント、歌を唄って。子ども達は大層喜んだらしい。
何に喜んだのか、
見た事のないご馳走が嬉しかった、苺の載ったケーキが嬉しかった、プレゼントが嬉しかった?
きっと、
楽しいクリスマスが嬉しかったのさ。
……
傲慢だ、
俺に祝って貰ったから、なんて願うのは。
俺には、
彼女が幸せそうに微笑ってくれる、其れで十分な筈さ。
大丈夫、
小さな幸せを見つけられるなら、大丈夫。
どうしてかな、
彼女を想うと涙が溢れてしまいそう。頬に一筋伝うと其れはとてもあたたかくて、此の腕の中に抱き締めた彼女の温もりに似ていて、
泣きたい位、恋しくなる。
( もう泣いてるのに )
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