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ミニチュアガーデン
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185 :
手塚国光
2011/09/12 14:12
約一年ぶりか、この日記を開くのは。
懐かしく感じる一方で、もう此処は自分の場所ではないような、そんな寂しい思いが過ぎる。それは此処が変わったのではなく、俺が変わったせいだろう。此処に残した自分が、酷く遠い存在に思える。日々は目まぐるしかった。痛みも苦しみもあった、だがその中に喜びもあった。成長、出来たような気がしている。
あの頃と変わらない事が有るとすれば、相変わらず俺は筆不精ということだろうか。どんな人に対してもそうだ。大切な友人、部活の仲間、後輩、…恋人。
周助と頻繁に連絡を取らなくなって、随分経つ。俺が忙しいという理由でメールが滞るようになり、いつしかそれが当たり前になった。最後に連絡を取り合ったのは震災が有って間もなく。それ以降は中々、こちらから連絡する勇気もなく日々を過ごしている。
あちらの状況を俺は知らない。もしかしたら良い相手を見つけたかもしれない。無責任極まりない予想だ。
俺がもう少し器用に要領よく目の前のことを片付けられていたら、周助との距離がこんな風に開いてしまわなかっただろうに。罪悪感と後悔。
それでも周助は優しかった。俺を待ち、俺を受け入れてくれた。なのに、俺はそれに何一つ返す事が出来なかったんだ。
勝手ばかりだった。
俺は失ってしまったんだと思う。もう取り戻せやしないんじゃないか。
俺にはもう手を伸ばす資格はない。俺は変わった。もうあいつの愛した俺じゃない。
また勝手な発言ばかり。それでもこれを書いたのは懺悔なのか、はたまた期待なのか。いや、両方か。都合の良い事だ。
記憶のカケラはこぼれ落ちるばかりだ。掌から溢れて流れて、行き先はどこなんだろう。
時間は進む事しかない。だが少しだけ、立ち止まり振り返ることをどうか、許してほしい。
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