夜の風が気持ち良え。――…秋、彼奴が好きな季節。俺も、好きな季節。夜の寝苦しさも消えて、窓を全開に涼しい風を受ける。肌寒い空気と毛布に包まった温度が心地良か。嗚呼、此処に御前サンの温度も確かに在った筈なのに――…思い出す、想い。否、忘れない想い。倖せを貰った日々に有難う。――…出逢って呉れて、有難う。