日記一覧
必/然メーカー。
 ┗11

11 :財前光
2011/09/04 21:56

>台風と、猫の噺。

基本的に何時も夢を視る類の人間で在る俺は、長い時間其の内容を覚えとる事が多い。
勿論、記憶を有しとる時間ちゅうのは大体二日三日程度やけど、其れでも、鮮明に遺る時かて在る。其んな時は決まって、身体の心臓と首の間が重く成る。ツン、と甘辛い痛みが走る。大抵、内容は寂しい。哀しいと感じる、噺。

夢の中で、俺は古い家屋に居た。もう他人に渡って仕舞うた、父方の爺さんの家。仄かに香る壁と畳の色が懐かしくて、涙腺が勝手に弛んだ。
ちりん。足元で鳴ったのは鈴の様な音。
見下ろすと黒と白の不恰好に混じった猫が居て、細い声で鳴いた。
直感的に、嗚呼、此の猫の命は長く無いンやて感じた俺は、手を伸ばして捕まえ様とする。
ちりん。ちりん。
猫はするすると簡単に避けて、俺の指が届か無いギリギリで亦鳴いた。
にゃあ。
猫は其れだけ云って、眼を閉じる。
御別れです。御元気で。
其の瞬間、ボロボロと零れた涙が現実とリンクして、夢は終わった。

起きた後頬は濡れて居て、窓の外では雨が靜に落ちていた。
アレは、何やったん遣ろう。
彼の子は、誰やったん遣ろう。

――

台風がやっと過ぎた様で、暴風雨が嘘の様に今は落ち着いとる。
雨は未だに止まん様やけど。涼しゅうて良ェ。湿気が要らん。
嘗て無い程の台風の強さに、内心テンション上がったンは此処だけの噺。不謹慎。スンマセン。反省、自粛。

―――

今日はマス/キン/グテープとシ/ールを買った。店の御姉さんと仲良ォ成る。(話し掛けられた、地味に嬉しい。)
文通したい。レトロに憧れた、一日。


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