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必/然メーカー。
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140 :
財前光
2012/06/23 22:05
久方振りに、遣る瀬無さから吸い込んだ其れは。
苦くて、無意識に甘さを探した。
結局、指先に触れずに手を下ろしたけど。
知って遣るのは、噛んだ唇が痛いから。
――――
彼の人に、逢いたく成って。昨夜、土産を用意して声を掛けた。
早目に身体を軽くして、声掛けて。何時しか、其の儘、連日の寝不足が祟って睡魔に意識が流されて。
結局、慌てて声を掛け直したンが一時間程待たせた後。
以前好きやった人の影響から、寝過ごした後の罪悪感は人一倍凄い。
彼の人は何時もの如く笑って良ェよ、て言うて呉れたけど、全く浮上せず。
結局、逢うンが負担に成るなら、て云われて亦更に潜る始末。
衝動的に、云われた瞬間。彼の人の頚に手を伸ばそうとした自分が、堪らなく厭で。吐きそうに成って、泣いて、沈んで。
其の儘意識は亦、千切られた様に無くなった。
起きて、見た板には「話したい」て、書いて呉れとったけれど。否を返す。
断ったのは自分の癖に、了承に加えて俺の事を案じる彼の人に、此の儘、目の前から消えるべき遣ろうか、と思う。
何を為ても、彼の人の為には成らん。
悲壮、や無くて。
只、彼の人は如何かて、考える。
愛しいのに。
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