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1065.ラストノートがわからない
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21 :
タルタリヤ
2023/11/21(火) 22:11
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆🐋🏹真紅と桃が似合う日を待って
諸々で長くなりそうだから今の内に分割で一泊二日デートの記録をつけておこうと思う。
前に書いた通り俺は先生が欠かせない、と言っていた朝の散歩の日課を結果として奪ってしまっているのが気がかりで本人の意思で俺との時間を作ろうとしてくれていると分かっていても…の気持ちがある。だったらその習慣に俺もたまに混ぜてもらう形にすればいいんじゃないか、と思ったのがデートの切欠だった。
主目的は荻花州でこの時期に咲く花の種類を教えて貰いながらのんびり山歩き、夜は鍾離先生おすすめの隠れ夜景スポット明蘊町でお月見からの望舒旅館にのんびり宿泊──となんとも平和ボケしたもの。建前上は外交官殿に観光案内らしい。
二人それぞれの洞天で眠って璃月港の外で待ち合わせ、じゃなく石門の茶屋で待ち合わせようと言ってくれたのは先生のアイデア。二人で見る前に一人で今日の予定になる景色を見て、きっと変わる色合いを楽しもうなんて穏やかに笑いながら言われたら”ときめく”に決まってるってば。
俺が切欠を出した後先生が肉付けをしてくれるのは勝手に俺達のあるあるだと認識しているとはいえデートにも通じると思わなくて実はニヤついてしまった。初デートの時も夜泊石のものにしたけど、ピアスだけ変えてアピールしたくなるのは先生に意識して欲しいから…で、それが今回も通じたらしい。
温かいお茶をのんびりと最初に嗜む先生の目線が愛おしさを隠しきれなくて、それが嬉しい。鍾離先生に以前スメールの出張土産で贈った海色のオイルと金箔を注いだ硝子玉の簪(この日も付けて来てくれた!)とこっそり揃いで作った石珀色のオイルを使ったピアス、絶対にこの先も大事にしよう…。
軽策荘でなら璃月の冬に咲く代表的な花──雪中四花の内二つなら咲いている筈、これから先生と確かめながら歩めるんだって思うと何だか楽しくなっちゃって途中から岩を降りる為に広げた風の翼は勿論璃月柄!
ここでも先生に不意のときめきを与えられたみたいで、「きっと貴殿が思っている以上に俺は公子殿に弱いんだ」って言わせる事が出来てとってもいい気分!…一本取れた意味でも、恋人としての単純な嬉しさでも。胸がとくとく鳴るのはあんただけじゃないんだよ。
雪中四花の内見つけられたのは早咲きの蝋梅(名前を教えてもらった!)と帰り道の山茶花(璃月語では茶梅、椿は山茶と言うらしい)。でも甘い匂いで引き付けておいて神経毒のある蝋梅が俺に似てるってどういう事……?
軽策荘の簡単な歴史解説やら観光地になりきれなくても心血を注ぐ住民への敬意に飽き足らず花の知識も話す先生はとっても楽しそうで、出してくれた軽食を一緒に食べながら聞くのも吝かじゃなかったのに観光ガイドとデートのエスコートは勝手が違うと申し訳なさげに照れる姿が可愛くて。
話してくれる内容の豊富さも表情の変わり方も普段とはまた違って、あぁこんな所にも魅力はあったのかってずっと俺は惹かれてた。難攻不落、揺らぐこと無しの鍾離先生のちょっとした綻び。きっと俺だけが撫でさせて貰えるあの生き物の弱いとこ。
その揺らぎが愛おしくて大切で初めて撮ったツーショットで俺達は互いがどれだけ気を抜いているのか思い知る羽目になった。山茶花を飾りあってみる戯れに勤しむ表情は間が抜けていたり子供っぽかったり……でも、それでいい。それがいいんだよ、鍾離先生。
楽観的に恋をして、何処よりも暖かい影の下で楽しく秘密を抱えていよう。明かした腹の中に境から外れた幸福を詰め合えるなら理想に他ならない。「慈しみ」を持って「ひたむきな愛」を俺達なりに進めていこう。
……もう少し書くつもりが長いと怒られてしまった。これでも削ったのに。続きはまた近々。
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