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俺が室生犀星の飼い狸なら火鉢にしがみついて離れんところだ!と騒いでいたのも今は昔、洛中もたいへんあったかくなって結構なこっちゃ。
【やわらか】さだけが取り柄の毛深き狸たちも、そろそろ毛が抜け始めるなあ。海星、今年はおまえと、冷えた尻をぴったりくっつけ合って過ごしたような冬だった。
ここのところ桜の下でぽかんとしている腐れ大学生がいたら、それは俺さ。靴を脱いでぽかんと座っているのだが、花びらが俺の靴だけ避けて落ちる。なぜか?何度試してもそうなのだ。
近いうち、【月夜】の下で夜桜を眺めながらふわふわする会でも開くか。いいか、その夜ばかりは阿呆だのこんちきしょうめだの悪口雑言ばかりの口は【閉じる】がいい。
湿った草で尻が冷える?おまえに貸すハンカチはない!俺の靴の上に落っこちてくるといいや。おまえが、つれない桜の花びらの代わりに。
次は【絵描き歌】【ごしごし】【!!!】だ。