本日の料理 - ⊂*本Ⅵ*⊃

スレ一覧
┗本日の料理

1 :サンジ(ONE PIECE)
2016/06/12(日)　08：33

#※attention※
けして空腹時に読むなかれ。
この先はおれが作った・食べた・見た料理の話がほとんどだ。

>乱入不可・交流可

レディはどうぞこちらの特別席でごゆるりと。ご一緒に焼きたてのフィナンシェはいかがでしょう？
野郎共は適当に座ってろ。お前らの分はキッチンだ。

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64 :サンジ(ONE PIECE)
2018/09/01(土)　23：43

#今日の料理【焼きとうもろこし】

浴衣のレディは素晴らしい！！！！

夜空に咲く花火よりも美しいレディたちを拝める祭はいい。美しく纏められた艶のある髪、ちらりと覗く白い首筋、後ろ姿ばかり眺めているおれに不意に向けられる｢サンジくん(はぁと)｣の一声があれば、おれの夏は完璧すぎるほどに完璧。

だが、現実はそう甘くねえ…。

島に着くなりルフィはどこかに行っちまうし、クソマリモもちょっと目を離した隙に姿が見えなくなっちまった上に、あれよあれよと人混みに押されるうちにレディたちともはぐれちまった。
仕方無しに一人船に戻って飯の仕込み。時間がかかる下拵えは出来る時にやっておく。実がずっしりと詰まった重みのあるとうもろこしは、鮮度が落ちやすい。皮をむいて、ひげを取ったらすぐに茹でる。いくつかは冷凍して、食べる分だけ網に並べる。少し焼けたところに醤油とみりんと蜂蜜を混ぜたタレをハケで塗ると、腹の減る匂いがした。

不意に鼓膜を揺らしたのは大砲に似た大きな音。作業の手を止めて急ぎ足でキッチンから出ると、いつの間にかすっかり暗くなっていた空に色鮮やかな花が次々と咲いていた。
焼けたとうもろこしをかじりながら、一人で花火を見る。

｢いや、サニーも一緒か｣

船首のサニーにも、これだけ大きな花火なら見えているだろう。多分、島のどこかにいる皆にも。

ああ、今日も飯が美味い。

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63 :サンジ(ONE PIECE)
2018/07/01(日)　00：20

>今日の料理【枝豆とトマトのマリネ】
雨。雨。雨。ここのところ毎日続く雨に、少しうんざりしてきた。湿度が高まると食欲も落ちやすい。煙草も湿気ってる気がする。無意識にこぼれそうになる溜息を欠伸で誤魔化しながら、茹でた枝豆の身を取り出す。つるんとした緑色。おやつに塩茹でにして出すだけでも一瞬でなくなる。

そうして下拵えに集中している時に、外が一瞬強く光ったかと思うと船が震えるほどに大きな音が響いた。雷だ。近くに落ちたのか。ドアの外で野郎共がなにか騒いでいる。おれの手が必要であればそのうちに呼びに来るだろう。
手早くトマトを切って、すし酢と麺つゆとオリーブオイルを混ぜたものを、枝豆とトマトを入れたボウルの中へ。少し砂糖と、青じそを入れて……

｢サンジくん！ちょっと手伝って！｣
｢はい！ナミさん！今行くよ！！｣

麗しのナミさんの声にエプロンのまま走る。さっきまでなんとなくジメッと重たかった気持ちもなんのその。ナミさんの一言でおれの心に降っていた雨は一瞬で止みました。───なんて言ってる暇もなく、嵐に乗じて乗り込んできた敵船との戦闘開始。ナミさんとロビンちゃんの身体が雨で冷えきっちまう前に片付けて、あたたかな紅茶でもいれよう。

#____♡

レディ、見付けてくれてありがとう。
ただいまでも、おかえりでも無いけど、君とまた会えた。それだけでこの場所があって良かったと思えるよ。
ご注文、承りました。

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62 :サンジ(ONE PIECE)
2018/06/15(金)　03：39

>今日の料理【豆腐のフライポテト】

もう一度この日記にペンを走らせる気になったのは、おれの中で1つ大きな整理がついたからだ。詳細を語る気は今の所ない。ただ、一人のコックとして浮かんだレシピを綴る場所が恋しくなった。それだけだ。

戻ってきた日常は、相変わらず慌ただしく、戦況は変わらず良い状況とは言い難い。いつだってギリギリのラインで、というのはあいつらしいとも言えるが…コックとして言うならば、毎度毎度ギリギリの食料状況からは抜け出したい。おれはな、出来ることなら栄養面だけでなく、彩もこだわりたいし、毎食違うものをレディに食べてほしい。食事の合間のスイーツだって、ドリンクとの相性も考えて…なんてことは、この船にいる限り、贅沢の二文字で片付いちまうことが多々ある。それでもせめて、美味い美味いと食べてもらえるように毎日試行錯誤の繰り返しだ。

今日の夜食は、豆腐のフライポテト。じゃがいもは使ってないから、ポテトと言うには少し違うが。昼間のうちからよく水を切っておいた豆腐を細く切って、粉を叩いて。そいつを油で揚げただけのシンプルな一品。塩、ケチャップ、マヨネーズ、ブラックペッパー、カレーパウダー…付けるものを変えるだけで、いくらでも食える。
不寝番への夜食は手軽に、片手で食えるものを作ることが多い。何かしら作業をしながら見張りをしつつ夜を明かす、その時間の邪魔にならねえように。

朝食の準備も終えたし、今夜はそろそろ休もう。おやすみ。

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61 :サンジ(ONE PIECE)
2018/06/11(月)　00：04

>今日の料理【シェフの気まぐれ】

────なんてな。

クローゼットの奥深くに眠っていたこいつを見つけられたのは偶然に偶然が重なった、奇跡のようなものだと思う。
なんだか照れくさいような、むずかゆい様な、言葉にしがたいこの感情のせいで、咥えた煙草の味もよく分からない。

ただいま、とは違う。

只今より期間限定、再オープン。閉店時間は未定。

としようか。

この島に来るのは久々だ。あの頃と空気が少し変わった気がするのは、おれが変わったからか。暫くは出歩く予定も、その気もないが、腹が減ってるやつには食わせる。それは変わらねえよ。昔も、今も、これからもな。

ただほんの少しだけ、色を変えて。

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60 :サンジ(ONE PIECE)
2017/10/07(土)　01：31

元気そうで何よりだ。
おれも、なんとかやってるよ。
そうか。あれからもう、そんなに経つんだな。正直、そんなに経ってると思ってなかったんだ。おれにとってあの数カ月は、少し濃すぎた。他のもので簡単に薄められるようなものだったら、今おれはお前に向けて言葉を残してなんかしてないだろう。

少し遠くに行こうと思う。
この手帳はここに置いていくから、何かあったら文句でも何でも書いておいてくれ。

本当はお前の好きだったグラタンのレシピでも書いておこうと思ったんだが、それはやめた。食いたくなったら直接会いに来い。遠くに行くと言っても同じ海には居る。お前がその気になれば、いつかまた会うこともあるだろうさ。

最後に。
おれとこの場所で話してくれた皆へ。
ありがとう。またな。

〆

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59 :サンジ(ONE PIECE)
2017/08/15(火)　02：09

>今日の料理【みかん入り牛乳寒天】
どこにいたって甘い香りがするこの国は、おれがスイーツ専門のパティシエだったならばオールブルーと言っても過言じゃないほどどんなスイーツも作れる夢の国だったのだろうか。

ただ、今のおれにはチョコレートの噴水も、空から降ってくるわたがしも、これから日常になっちまうのかと思うとクソうんざりした。
甘さには種類がある。ここにあるものは全て、おれにはしつこいと感じる甘さだ。

材料はなんでもある。だからこそ、おれはシンプルさを求めた。少しだけ砂糖を加えた牛乳を、粉末の寒天で固めただけ。彩にみかんを入れた。程よい酸味がいい。
ナミさんが疲れていた時に作ると喜んでくれたっけ。

｢ああ、また作り過ぎちまった｣

誰も食ってくれねえなら、作る意味もねえのに。

舌が馬鹿になると叱られた苦い煙草だけが、おれと甘過ぎる国を隔ててくれているような気がした。

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58 :サンジ(ONE PIECE)
2017/05/05(金)　00：03

>今日の料理【餃子の皮の肉ロール】
初めてのリクエストが骨のついた肉だったことは、年数が経った今でも覚えている。何を作っても美味い美味いと食うが、肉料理の時は特別目を輝かせているようにも思う。あいつは肉バカだ。

誕生日も勿論肉料理を振る舞うが、今回はナミさんの提案で皆で作ることになった。おつむの足りねえマリモでも出来るような簡単なレシピ、ということで今日の料理だ。

事前に酒を揉みこんでおいた薄切りの肉に、餃子の皮を乗せてクルクルと巻く。これを綺麗に焼き目がつくまでフライパンの上で転がしたら、醤油と砂糖、みりん、酒を混ぜ合わせたもので三分ほど煮込む。
巻くのは野郎ども。その後はおれが仕上げて、レディたちが美しく盛り付けてくれる。いくつかもやしを巻いたり、チーズを巻いたりしたものも作って、キッチンの中に甘く食欲を誘う香りが充満してきた頃、海賊弁当片手に島を散策していたルフィが戻ってきた。

皿いっぱいに乗った料理。いくら肉があっても足りねえ胃袋の持ち主のために、どうにか肉をカサ増し出来ねえか考えたメニューだが、その輝いた目を見りゃ気に入ってくれたようでなにより。

誕生日、おめでとう。我らが船長。

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57 :サンジ(ONE PIECE)
2017/04/03(月)　21：17

随分とお待たせしちまったが二つ隣のレディにありったけの感謝の気持ちを込めてラブレターを送らせてもらう。

まさか仲間以外におれの誕生日を祝ってくれる子がいるとは思わなかった。しかもそれが可愛いレディと来たもんで、夢なんじゃねえかと何度も繰り返し手紙を読んだよ。最近おれも留守にしていたが、レディも何処かで元気にしてくれているだろうか。見た目も味もクソ最高なバースデープレゼントも受け取った。本当にありがとう。食べ終えた後の器はおれの宝箱の中にしっかりしまっておいた。いつかおれがオールブルーに辿り着いた時、その器に似合う料理を作ろうと思っている。その時は是非君に食べてほしい。

最後に航海の途中で見付けた傘を君に贈る。これからの季節も沢山の幸せが君に降り注ぎますように。
(一見シンプルな濃紺の傘は開くと内側に水面に浮かぶ星を掬い上げた様な美しい彩色が施されており、雨の日は勿論、紫外線を遮断する効果もある為天候に左右されずに使用することが可能となっている。持ち手の部分には空色のリボンが結ばれ、端に小さく白のハートマークが印字されている。)

#20170604

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56 :ブルック(ONE PIECE)
2017/04/03(月)　21：15

二月のロビンさんの誕生日から、サンジさん、フランキーさん、ウソップさん、そして私と……ヨホホ、この数カ月はお祝いごとが続きましたね。

誕生日とは良いものです。私なんてもう90回目ですからね。ただ一つ歳を取るだけだと思っていた時期もありますが、今となってはまた一つ積み上げてきたものが増えたかと思うと何だか感慨深くなるものです。ええ。何事もコツコツと。いっぺんに積み上げられるものなど無いのです。

私なんてあと何回皆さんとお祝いが出来るのやら。そもそも私は一度死んだ身。ヨミヨミの実のおかげで第二の人生を歩めていますが、ある意味誕生日が二回あるようなものではないかとも思うのです。
生きている、それだけで奇跡のようなものですよ。

ところで私、焼き魚を綺麗に食べるのが得意なんですよ。あれは骨格を理解すれば、スッと簡単に身から骨を取ることが出来るのです。サンジさん曰く焼き加減も大事だそうで。サンジさん、私お腹が空いてきちゃったなー。今日のご飯、まだです？

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