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┗1076.翡翠糖(141-142/142)

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142 :夏油傑
2024/02/24(土) 00:13


悟が「難しい人間」を自称するのにノータイムで「そうだね」を言ってしまって二人でウケた。その後に悟も「傑は難しい男」って結論に達したから余計にウケた。
多分なんだけれど、これだけそばにいると互いに対する解像度が高くなるから難しいところの見た目も感触もよく分かってくるってわけで、そういう複雑で難解なところまで見せてくれるのもまた愛おしい。
個と個である以上は100%の理解なんて到底できないけれど、それを「難しい」って笑いながら手を繋いでいられる私たちで居たい。

私にとって、自分っていう確立した大きな山の難所…つまり感性や感情の中の "理解されるのが難しいであろう部分" 。それをきちんと開示したり、その上で言葉にして自分の登り方を説明する経験ってのが今までほとんど無かったんだと思う。ほとんどっていうか、全く。
他人にそんな距離感を期待した事もいっさい無ければ、蔑ろにされないだろうって信用を抱いた事も無く、それだから未だに悟から私への "理解" の姿勢に対しては照れ笑いが出ること屡々。甘えてしまってるよ、かなり。


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141 :夏油傑
2024/02/18(日) 23:44


バレンタインに貰ったのは真っ赤なハートのチョコレート、それからこっちも真っ赤な手紙のチョコレート。どちらも一目見てワクワクしてくるような私好みのプレゼントだった。
私からはチョコレートの他に、悟が大好物を公言して憚らない"傑のディアマンクッキー"を。

理由は様々あるだろうが、この世には他人の手料理ってものを「貰いたくない」って考える人間のほうが多いんじゃないか? と推測している。
私も今でこそ当たり前のように色々手作りを贈っているけれど、最初はえらく心配だったよ。料理は好きだが人に振る舞った経験なんてほぼ無いようなもので、その上うちの悟は元々生まれと育ちの特殊さから所謂普通でない経験の多い男。当然ながら手作りの菓子にも何らかの…ええと、良くない思い出があるようだったしね。
だから「君に菓子を作ってやろうと思っているけれど、気乗りしなければ断ってくれ」って伺いを立ててから恐る恐ると焼いたのが件のクッキーだった。恐る恐るにしてはたくさん焼いてしまったが、そこはそれ。
私の心中に渦巻く「まず食べてはくれるだろう。が、それにしたって美味いものに詳しい悟の口に合うかどうかは…」なんて不安をよそに、クッキーを頬張った悟は幸せそうに「今日から傑のクッキーが僕の一番大好きなクッキーになった」って笑ってくれたっけ。

あれから…何年だ? 悟の喜ぶ顔が見たくて何度も菓子を作っているけれど、毎回きゃっきゃと小躍りせんばかりの勢いで喜んでは大切そうに味わってくれている。こっちの作り甲斐もあるってものだよ。
レモンバニラにビターチョコチップに…悟のいっとう好きな紅茶のクッキーも、またたくさん焼いてあげよう。これがずっと"一番"のクッキーであるように、毎回ちょっとの緊張と愛を籠めてね。


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